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第16回詩人バトル Entry87

意識

ぼくは気が付いたときには、ここにいた。
みんな、そうなのかも知れないけど
ある日、ふっと存在していた。
ぼくは生まれた時はじめてみたものも、聞いた音もしらないし
なんで、“ぼく”っていう意識があるのかもしらない
でもね、みんなそんな感じなんだろうと思う。

ぼくは、ぼくのことよく知らないけど
いつもそばにいるくーちゃんは、ぼくのことよく知っているみたい。
(くーちゃんは、くーちゃんの“まま”がくーちゃんと呼ぶから“くーちゃん”だ)
くーちゃんは僕のことを、“かげ”って呼ぶ
ぼくがしっかりしていると、かげが出た出たって喜んでくれる。
ぼくは、その瞬間僕を強く感じることができる。
ぼくは、影っていう意識なんだって感じることができる

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