第34回詩人バトル結果
『探索鉄道デ』ヨケマキルさん
あなたが栄光のチャンピオンです。
そして、6代グランドチャンピオンの座も獲得されました。
おめでとうございます。これからも素敵な作品を読ませてくださいね。
エントリ作品作者得票
9 探索鉄道デ ヨケマキル 6
26 日常 葉月みか 5
5 雪の涙 佐賀 優子 2
8 死詩画人 佐藤yuupopic 2
12 雨天の蛾 相川拓也 2
21 秋雨 詠理 2
25 チョコチップクッキー 大覚アキラ 2
3 まどろみの中で 香月朔夜 1
14 手紙 ながしろばんり 1
23 冬に咲く花 8148(略)ソラン 1
24 『8月の味』 橘内 潤 1
該当作品なし 1

 推薦作品と感想

探索鉄道デ  ヨケマキル

感想:
一気に読まされる言葉のリズムに圧倒され
一票いれさせていただきました。
とにかく上手かったです。

次点として、チョコチップクッキーの大覚アキラさんと
「あざみ」のさとさんをあげたいと思います。
大覚さんはとにかく、チョコチップクッキーの使い方が見事でした。
何気ない日常の食べ物にこんなストーリー性を持たせるとは。

さとさんは言葉の区切り方が素敵でした。春と秋の
異なるあざみの様が、とても綺麗で惹かれるものがありました。

ありがとうございました!
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
 独特な口調が不思議と響いて来る。「地下へ地下へ」と言うフレーズがいい。全体的にクールに語っているのだが、ストンというか、ずぶずぶというか、上手い言い方が見つからないけれど、心に落としていく物を感じた。

 次点ふたつ。
「ヘビの作った林檎π」歌羽深空さん
 一読して何だかよくわからなかった。二回目もよくわからないが、一度遠くから眺めて、もう一度読んで、これはなかなか可愛いのではないかと思った。こういうのもありか、と言うのが素直な感想。楽しませて頂きました。

「チョコチップクッキー」大覚アキラさん
 ポップな諦観、と言う言葉が読んだ直後に浮かんだ。ドライ。生の言葉ならではの術。不思議だなァ。
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
ほの暗い詩ですが、何故か惹きつけられてしまいました。
最後の「地下へ地下へ」で、静かになった感じが。
私的に次点は「ボレロ」「チョコチップクッキー」
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
今回は節目の回にもかかわらず、コレ! という作品が少なかったように思う。その中で、ヨケマキルさんの『探索鉄道で』は際立って印象的だった。迫力があった。よって、1票。
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
ゆがんだ人格なのかもしれないが、そんなに人は強いのだろうかとも思う。この詩に感じることは、そう言う人の弱さみたいなものを感じた。
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
曖昧に色づけされた記憶に似た、摩訶不思議な世界観が心地良いです。
まるで、真夜中に偶然観た古い映画のような映像。
この詩を読みながら、ちょっとノスタルジーを感じている自分に驚きました。
そんな訳でこの作品に一票です。
投票者:QBOOKS登録作者


日常  葉月みか

感想:
ほっとする詩でした。
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
タイトルをもうちょっと工夫できたのでは? と思ったが、
よかった。素直に、実直に、つくりのない姿勢。
あなたがそうであれば、それでいい。
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
前々回、前回、今回と、主人公の女(そう願う)に完全に惚れました。そんなこんなで一票。ってのが7割、あとの3割は基本的にこういう何の変哲もない世界をのぞく詩が好きといったもの。応援できるし好感がもてる。
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
こんな日常いいですね。
そう思ったので一票です。
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
「不器用って言葉が器用に使われて」
この一行に限るかな。
ここにピクッとなった。

今回はあんまりハッとなる作品は無かったように思う。
ちょびっと残念。
投票者:QBOOKS登録作者


雪の涙  佐賀 優子

感想:
泣けた。
投票者:純粋読者

感想:
人と雪の不安定な中で揺れる心の交錯がよくでていると思いました。
投票者:QBOOKS登録作者


死詩画人  佐藤yuupopic

感想:
視詩である。
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
「探索鉄道デ」、「雨天の蛾」も想起させるイメージが印象的だった。けど、「死詩画人」のほうが、もうちょい後味が残る感じだったので。
あと、「日常」の一連目が好き。
投票者:QBOOKS登録作者


雨天の蛾  相川拓也

感想:
 今回のアンケートでもあるけれども、投票作品を選ぶときの基準として、自分の中に足りなくなっている成分を補給しようとしている、という選び方をしていることにふと気づいた。前回のヨケマキルさんの「キリサキジャック」も、自分の中に足りないワクワク感を求めての投票だったから、今回の一読目では大覚さんの「チョコチップクッキー」だったのだ。駄菓子下肢。今回ひょんなところから全感想をやることになり、もう一回読み直したときに、相川作品の「蛾」に行き当たったのである。道端に堆く積まれた鴨脚樹の葉から、あの蛾の柔らかい腹を想起したときに、いいようのない快感があったのである。再読の際にこういった現象が幾重にも現れたが、ここは衝撃の意味も含めて、相川氏に一票。
 次点は、大覚アキラさん、佐藤yuupopicさん、ヨケマキルさん。ある意味衝撃だった「ヘビの作った林檎π(パイ)」歌羽さんには年末特別MAO賞、ということで一つ。最後くらいはフルネームで、MAOでした。
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
今回はこの作品が一番引っかかりました。
投票者:QBOOKS登録作者


秋雨  詠理

感想:
最も作品の世界に浸ることができたということで、一票。読後感が気持ちよかった。「かたい結晶」を具体的に列挙しているとことか、「迫りくる雨」といった表現にも惹かれた。
「生ぬるい息を吐きだして歩く。」までは順調に読み進めることができたのだけど、その後は冗長な印象。でも、この部分がすっぽり抜けてしまうと主張の方向性として好きじゃないから、これで良かったのかな、と。ラストは、振り向く、頷く、ということに唐突な印象を受けるものの、説明しすぎないのはこの作者の長所。
他に、良い意味で気になったのは以下。
3.まどろみの中で
12.雨天の蛾
16.逃避行2
18.ワタシハカモメ 〜BGM天国と地獄に寄せて〜
26.日常
(日向さち)
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
エントリ21詠理さんの「秋雨」を推薦します。  
前回の「まなざし」に続いて、すごくいい。視覚の力あるなあ、本当に。
この詩人のビジョンはいつも、色鮮やかだったり、銀色と白とで描かれた
モノクロームだったり、詩によって用いられる色味に違いはあれど、非常に鮮明に、網膜の裏に灼きつけられる。そして連れていってくれる。そこに。
『そして眠たげなしろい地面に落ちる。』
『ハンカチのにぶい皺。』
『堪らなくはかない丘だ。』
『目の奥がいっぱいに眩しい。』
『僕はたしかに聴いている。』
殊に、それまでの言葉の連なりを受けて配置されたこれらは本当に秀逸。
『機械音』『ネオン色』は逆に物足りない。この作者の語彙の豊富さからいくと、だけど。あと破裂音『ぱちん。』よりもさらに詠理さん独自の音が聞こえたらなおよかったように思う。読者のワガママというか、まあ、好きだらこそ、です。最後の一連、抱きしめたくなる。なんて愛しい詩なんだろう。

今回は次点が2つ

まずエントリ9ヨケマキルさんの「探索鉄道デ」
なんというか、前衛的な詩のスタイルのようでいて、実は奇をてらうでもなく、いつもモチーフとして用いられたり、イメージの引用に使われるものが古いというか、そこがヨケさんの詩の魅力に思います。普遍性。
型のあるダンスのような感じ。次のフリが判ってるのに、いつ見ても、ああ、いいなあ、みたいな。「銀河鉄道」だって、日本中で死ぬほど、オマージュされたりカバーされたりしてるけど、カンケーないっすね。所詮「やりつくされたコト」なんてなくて、世の中。同じことやったって、結局やる人が違えば同じに何てなりゃしないのだから。
水色に青い闇と銀色の光の中を深く思考の底を降りてゆく車体が、てらりと静かに浮かび上がり、胸の前で手を組んで、祈るように頭を垂れている「ぼく」の姿が、見えた。まっ暗い中にちらちら揺れている鬼火。地下へ地下へ。いいです、最後の連。しんみり。


大覚アキラさんの エントリ25「チョコチップクッキー」
この詩は、きっとアメリカのサーフィン映画の大波のように大覚さんのアタマの中に、降りてきて、たぶんほとんど何も考えないで、脳みその中のビジョンと指先が自動でリンクして言葉になったもののように思える。
これ書いてた時結構気持ちよかったんではないかなあ。『気分悪くなって 悲しくなってテレビつける』ていう、気分とか『そもそもおれは 歯医者に虫歯が治せるなんて ハナっから思っちゃいない』の懐疑的ぶりとか、『不思議だなァ』でも『まァ そんなもんだよな』な感じとか見てるとそう思う。
独特の「あのカンジ」があるんですよね。うむうむ。
この作者の詩には大概、視覚か聴覚が真っ先に、刺激されるんだけど、めずらしくこの詩からは嗅覚が先に再現された。鼻が詰まるほど甘くて甘くて、甘ったるくて、口の中に、ザラザラぼそぼそした、外国産のチョコチップクッキーの、粉っぽい食感が今もしています。

好きだけど、お二人ともごめん、今回は次点。
投票者:QBOOKS登録作者


チョコチップクッキー  大覚アキラ

感想:
毒された感じが快い。
投票者:QBOOKS登録作者

感想:
なーし、にしようとも思ったのだけれど、考え直してアキラさんに。
投票者:QBOOKS登録作者


まどろみの中で  香月朔夜

感想:
選んだ理由……うーん、何でしょう…。なんか好きです。笑 自分もこういう状況に陥ってみたいです。笑
投票者:QBOOKS登録作者


手紙  ながしろばんり

感想:
(前略)
これくらいの思いきりがほしい。

他:歌羽深空さん、これぐらいの執念がほしい
  ヨケマキルさん、これくらいの緊迫がほしい
投票者:QBOOKS登録作者


冬に咲く花  8148(略)ソラン

感想:
リズムがいい。言葉が綺麗。
いいところはたくさんあるけど、何よりなんかぐっときた。
たぶんそれは今の自分の状況とかに関係するものなんだろうけど、詩ってそういうふうになんとなくでもいいから頭に残るものが素敵なんだと思う。
ばっちり残りました。
投票者:QBOOKS登録作者


『8月の味』  橘内 潤

感想:
分かります、そのせつなさ。
ふと思い出し、もう二度と戻れないと思うと愕然としますよね。
投票者:QBOOKS登録作者


該当作品なし

感想:
自作も含め、作品全体に面白みが感じられない。

投票するなら「死詩画人」「秋雨」「チョコチップクッキー」のどれかだが、
やっぱりどうにも投票するというところまで気持ちが行かない。
票を入れるのも読むのも「これだー!」というのにしたい。

ひとりひとりの挑戦は見えないでもない。
けれど、目新しさは感じても、言葉の威力を感じない。

詩の、言葉の、進む先を見つめたい。もっと。
投票者:QBOOKS登録作者




QBOOKS
◆QBOOKSに掲載の記事・写真・作品・画像等の無断転載を禁止します。
◆作品の著作権は各作者に帰属します。掲載記事に関する編集編纂はQ書房が優先します。
◆リンク類は編集上予告なくはずす場合がありますのでご了承ください。
◆スタッフ/マニエリストQ・3104・厚篠孝介・三月・ごんぱち・日向さち・蛮人S