第2回中学生1000字小説バトル結果
第2回中学生の部バトル
作品受け付け4月28日(終了)
作品発表と感想票受け付け5月1日〜5月28日迄(終了)
投票結果発表5月31日
第2回中学生の部1000字小説チャンピオンは
隠葉くぬぎさん作
『リフレイン』に決定しました!!
隠葉くぬぎさん、おめでとう。
心より感動の拍手を贈ります。
●リフレイン(隠葉くぬぎ)
- テンポも良いし、千字のなかに綺麗に収まってると思います〜。なんとなくホラーっぽいのもぐっどなの〜。
- それなりですが結構面白かったのでは。
- 全体的に思ったのは、高校生部門より中学生の方がおもしろかったということ。文章の洗練などは高校生の方が断然勝るが、発想や話の面白さは中学生の三作品の方が良かった。
『お前』は、内容も発想も面白いとは思うが、もう少し読者の事を考えて文を書いた方がいいとおもう。句読点や言葉の使い方などによって、読みにくかった部分がある。
『災難な一生』は、おたまじゃくしの視点になって書いているはずが、妙に人間の事をよく知っているなーというところが気になった。話にも盛り上がりがいまいち欠ける。
『リフレイン』は、文もきれいに書けているし、発想も面白く、読み手をはらはらさせ、最後も恐怖の余韻を残して終わっていて、とってもうまいと思う。ほんと、良いよなー。上出来。なんか偉そうだが、そういうわけで、『リフレイン』に投票しまーす!
- 終盤にかけての加速度が心地よく、恐ろしかった(なんじゃそら)。文句なしの一押し作品でした。
- 迷った末、私の好みで選んでしまったのですが。『リフレイン』、ぞっとしました。好きなタイプの話ではないのですが、そういう風に感じさせることが出来るのはすごいな、と思います。文章は入澤さんの『お前』が好きでした。
- 三作品の中では一番技法、表現、話の運び方が上手いと感じた。小さなことから「とある感情」が一つ派生してゆく姿が、よく書かれていたのではないか、と思いました。
●災難な一生(とまと&林檎ジャム)
- 推薦理由は・・・まず単純に、笑わせてもらったからです。内容的にはありがちですが、何の変哲も無いカエルの子を題材にして、こんなふうに愛らしい(と私は感じました)表現ができるんだなあと、つい作者のキャラクターに思いを馳せてしまった私、でした。それと、使い慣れた言葉で丁寧に書いていること、また文章のリズムが心地良いこと、も推薦理由です。これからも頑張ってね!
- とまと&林檎ジャムさんの『災難な一生』を推します。言いたいことが明確に思えたので。以下、各作品への感想?です。
『お前』入澤 薫さん作
変人を自称しながら、それを怖れているらしい「私」。主人公にとって、天使とも悪魔とも言える奈々美への言動は、自分への不安がそのまま現れているようです。それをそのまま受け入れる奈々美もやはり尋常ではありません。異常な二人の異常な関係が、静かに流れていく描写が印象的でした。やや表現が先走っている感はありますが。単純な誤字が多いのが気になります。読んでいて内容そのものに関係ない所でひっかかるとひどく残念な思いをさせられます。
『リフレイン』隠葉くぬぎさん作
悪夢を実体験させるという点においては、成功していると思いました。ただ、結局なんなのかがさっぱり分からず、どうも奇妙な印象だけを残して終わってしまうのが気になる。もっとも、だからこそ悪夢の実体験なわけなのですが。しかしまったく、目覚ましというものは暴力的な発明品のひとつですよねえ。それだけはもう、まったく真理といってよい。
『災難な一生』とまと&林檎ジャムさん作
自分が大人になったことにも気づかないまま、ひたすら外界に毒づく「僕」。無理矢理田んぼから引きずりだされた挙げ句に、訳も分からないまま死んでしまいます。なんとも空しい生涯です。とにかく最初から最後まで他人をののしり、責任転嫁し? 自分ではあまり考えず、そもそも題名からして災難だなんて妙に他人事で、まったく作者自身も呆れていることでしょう。作者の周囲はこんな奴ばかりなのでしょうか。あるいは作者自身かもしれませんが、だとしてもここまで書ききれるなら良いか。
●お前(入澤 薫)
- とても中学生とは思えない、なかなか真似の出来ない文体です。ラストの「お前のあんよを手に入れて今夜は何を踊ろうか」にはぐっときました。
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