QBOOKSトップ

第17回中高生500字小説バトル

エントリ 作品 作者 文字数
01あなたと過ごした時間・・・水音490
02捨て子香月500
03眼鏡狂歌羽深空 500
 
■バトル結果発表
※投票受付は終了しました。


バトル開始後の訂正・修正は受け付けません。


あなたが選ぶチャンピオン。お気に入りの1作品に感想票をプレゼントしましょう。

それぞれの作品の最後にある「感想箱へ」ボタンを押すと、
その作品への投票ページに進みます (Java-script機能使用) 。
ブラウザの種類や設定によっては、ボタンがお使いになれません。
その場合はこちらからご投票ください→感想箱







エントリ01  あなたと過ごした時間・・・     水音


ある日。私とあなたはであった。

ホームセンターの、電化製品売り場で。

決しておしゃれな場所ではなかったけれど

私は運命を感じたわ。

あなたは私を必要としていたし

私もあなたを必要としていた。

すぐに一緒に暮らし始めた。

あなたが私の全てだった。


私は毎日 あなたのためだけに働いた。

あなたはもう

私の魅力さえ忘れてしまっていたけれど。

私の事なんか

見向きもしてくれなかったけれど。

それでも

あなたと一緒の時間を過ごせる。

ただそれだけで満足だったの。

あなたと一緒に起きて

あなたと一緒に眠りにつく。

これ以上は、何も望みませんから…。



あなたとであって

どれくらい過ぎたかしら。

久しぶりに

本当に久しぶりに

あなたは私のほうを見てくれた。

もう

私はだいぶ年をとってしまっていて

あなたのパートナーとしての役目も

完璧には

こなせていなかったかも知れないわ。




「うぁー、電球チカチカしてんじゃん。そろそろかえ時だな」




知ってたのよ。

私の代わりなんて

探さなくたっていっぱいいるってこと。

それでも

最後の力を振り絞って

精一杯あなたのことを照らそうとしていたのに。

私にはあなたしかいないのよ。


せめて

命尽きるまで

あなたと一緒にいたかった…。






エントリ02  捨て子     香月


まだ、人生なんてよくわかんないし、たった生まれて十一年じゃ薄っぺらいかもしれない。それでもガキはガキなりに考えてみた。

そしてこうなった。


身体に、怪我をさせたりなんてしていない。教科書を投げたり、給食をひっくり返したり、そんなこともしていない。
ただ、騒いでた。他のクラスから歌声が聞こえても、体育の楽しい声が聞こえても、僕らは授業なんてしなかった。
クラスみんな仲良しなんだ。だから話すんだよ。でもこれって悪いことでしょ?
クラスみんな友達なんだ。だから走るんだよ。だけどこれって悪いことでしょ?

悪いことでしょ?


健ちゃんが小さい声で言っていた。



「僕たち悪いことしてるのに、どうして叱ってくれないの?」



その大人(ヒト)は教卓の下にうずくまって、耳を塞いで震えていた。
はじめはあんなに声かけてくれたのに、どうしたの?

もう、諦めてしまったの?

僕たちは、このままでもいいの?



六年生になって、誰も暴れなくなった。騒がなくなった。何も文句をいわなくなった。あの大人は別の学校へ行き、二度と会うことはなくなった。


どうやら捨てられたようだ


いなくなるぐらいなら、ぶたれた方がよかったのに。



心には、もやがかかったまま



ねぇせんせ

※作者付記: 私自身の小学生のときの経験をもとに書いています。
実際はもっとひどいものだったのですが。





エントリ03  眼鏡狂   歌羽深空 


眼鏡が好きなの。そう言って軽くひかれた事が何度かあるけれど、それはどうしようもないでしょう?とにかく、私は眼鏡が好きなのよ。なんたってあのかければ皆頭が良く見えるという感じがたまらなく羨ましいし、第一あの形が好き。そう、あの光沢感が何とも言えない。世には眼鏡フェチという人がいるけれど、私は凄く共感できるし、むしろそんな人を見ると大きく包んであげて抱きしめたくもなるわ。
そして私の意中の人、小比類巻くんも頭脳明晰、眉目秀麗、眼鏡を外したら格好良いなんていう少女漫画のお約束パターンを全て網羅した完璧に完璧を重ねた男の子。でも私この前のバレンタインデー、結局チョコレートを渡さないまま、過ごしてしまったの。しっかりとバレンタインチョコが用意してあったのにね。
そしてその数ヵ月後、そう今日この日、10月1日眼鏡の日に大好きな小比類巻くんにチョコレートを渡すべく待機しているの。でもね、チョコレートなんて、やっぱり渡せない……。小比類巻くん、恥ずかしがり屋の私を許して!でも思い出に、私にその眼鏡、頂戴!

「あー!またカラスに眼鏡取られた……。」
「巣を眼鏡で作るなんて、おっもしれーカラスもいるもんだなぁ。」