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第25回中高生500字小説バトル


エントリ 作品 作者 文字数
01椿千希500
02 私の公約 桐生遥歌 500
■バトル結果発表
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エントリ01  椿     千希


とても冷える朝だった。
空は白く曇り、地面には霜が降りて辺り一面も白くおまけに吐く息までもが真っ白だった。
首を竦めて口元までマフラーに埋めながら近寄ると愛犬が嬉しそうに尻尾を振った。繋いだ紐を持つと日課の散歩に繰り出す。
大股に歩きつつ、辺りを見渡すと視界の端に止まるものがあった。
それは鮮やかに咲いた赤い椿の一輪だった。その木の他の蕾はまだ固いのにその花だけが場違いなほどに綺麗に咲いていた。それにその木は葉や枝まで霜を被って薄く白く、周りの空や地面も含めて視界のそこだけが鮮烈な色を持っていた。
何かに、似ている。
その光景にデジャ・ヴュを覚えて記憶に思いを巡らせた。
そして息を飲んだ。

 そう、あれは。
あれは白い顔に浮かんだ唇。紅を引いた唇の色だった。
それは先日逝った妻の死に顔に似ていたのだった。
死化粧を施されたその顔は長年連れ添ったはずなのにどこか見覚の無い他人の顔のようで。
血の気の引いた白い顔に白い着物。口紅の紅い色だけが浮かび……

 はっと気付くと犬が退屈そうにあくびをしていた。
わずかな間によぎった鮮やかな記憶は同じようにすぐに薄れてしまい、それはやけに鮮烈な赤い色だけを脳の奥に残して消えた。






エントリ02  私の公約     桐生遥歌


生徒会長に立候補しました、山田太郎です。
名前はありきたりですが、この気持ちはありきたりなんかではありません。
私が生徒会長になったら、公約として、トイレットペーパーをもっとやわらかく、お尻に優しいものにします。
現在のトイレットペーパーは、硬くてごわごわし、使う人の事を考えていない、なんともお尻に優しくないトイレットペーパーです。
私も、最初は「仕方ないか」と思い、我慢していました。
しかし、驚くべきことに、職員トイレに置いてあるトイレットペーパーは、生徒用のトイレにおいてあるトイレットペーパーとは比べ物にならないほどふんわり柔らかな肌触りのトイレットペーパーです!
みなさん、こんな事があってもいいのでしょうか?
私はそうは思いません。トイレットペーパーは、いつでも全ての人間のお尻に平等に優しくいあるべきだとおもいます。
なので私が生徒会長になったら、皆さんのお尻はいつでもふんわり柔らかな肌触りのトイレットペーパーが使えることを公約とします!
どうか、ふんわり柔らかなトイレットペーパーを使いたい、と思う方は、この、山田太郎に清き1票、よろしくお願いします!
この山田太郎に、あなたのお尻を救わせて下さい。

作者付記:私の学校のトイレットペーパーが硬いのは本当です。
ちなみに私は副会長です《笑