隠葉くぬぎ 圧勝!!!




  隠葉くぬぎ 獲得票数:14   小径 獲得票数:



感想一覧

隠葉くぬぎ


両方面白かったです。
「狼少年 羊少女」はテンポよく読むことが出来ました。
格好のいい雰囲気を出していて、絵が浮かびやすかったです。
1000字ではなく、制限がなければもっと面白いものに出来るな、と思いました。
「ブルースガール」はひらがなを多く使うことで、主人公の幼さを感じました。
ただ、漢字とひらがなの配分が、ちぐはぐになってしまっているようにも思いました。


隠葉くぬぎ


ひどく迷った。話のタイプも語り口調もまったく 違うのになぜか作品の『色』が似ていると思ったのは 僕だけだろうか?話のタイプとしては小径さんの 『ブルースガール』のほうが個人的に好みだ。母親の 複雑な心境を子供的な、あくまで大人の言う純粋とは違う 純粋な視点で見ていて、そういう意味では、上手い!と 思うが、あまりに不透明で見えにくい。それでも最後のほうの 「いたいっす。」がなければこっちに入れたかも。ここで 『っす』はあまりにミスマッチで、例えるなら片方の眉だけ 剃り落とした反町隆のようで、そのせいで全体が狂ってしまっている。 もしかしたら最近の子供はそういう言葉を使うのかもしれないが、 心象風景の中にその言葉はない。残念。
片やくぬぎさんのほうは安定していて面白く読める。話の内容 自体は、さほど目新しい感じでもなければ、深い感情を喚起 させるわけではないと、一見は思わせるが、なにげに男の切なさが にじみ出ている。「……今日は注文ないの」という台詞とないわと 一蹴する少女。これは噂のくぬぎさんの素の姿なのか上手い。
こういうふうにいじめられてみたいという願望も込めて、こっち。

隠葉くぬぎ


おもしろかった。

隠葉くぬぎ


まず、文体でしょう!!
さすが<学生三強>(←勝手に命名、あとの二人はRuimaさんと彩霞さん)の一角で す。
少し(うちにとって)むずかしい漢字が多かったですが、映像がうかぶ文体でした。
小径さんの<こどもことば>も良かったです。でも、ちょっと乗り切れていないか な……と思いました。
(←新美南吉先生いわく、「動詞をひらがなにすると子供っぽくなる」とか:蛇足)
ラストは、両方とも、意味深な印象を受けました。
小径さんの『きんぎょたん、幸せ。だね』と、
くぬぎさんの『黒幕よ』。
少しつながりがわかりづらかったです。うちがにぶいだけかも。
そして、最後は好みです(^^;)
動物・獣人ネタが大好きなので。

隠葉くぬぎ


難しい。今回の投票はホントに難しい。
これを打っている今も、迷ってます。
両作品とも、上手い。好きです。

まず、隠葉くぬぎさん。
基本的にくぬぎさんの作品は大好きで、今回のもいいです、好き。
表現がきれいだと思います。
「くるくる」とか、そういう擬態語・擬音語の使い方も上手いですね、さすが。
今回の「少女」、ずるがしこい…というか、とても頭がいい。「少年」はそれに対し て素直な感じ。
「少女」の最後の笑い。怖いけど、概して男の子よりも女の子の方が、こういう感じ の子が多い気がします。
登場人物が、ちゃんと“生きている”のが感じられます。

次に、小径さん。
雰囲気が好きです。
最後の言葉、あれでぐっときました。
ああいう想い、私にも経験があるような気がします。
小さい子って、自分の希望と、親(特に母親)との間で、すごく…揺れるっていう か、葛藤のようなものがあるように思います。
あの子の気持ちが、とても痛い。
大人って、勝手ですね。

ここまで書いても、まだ迷ってます。
どうしよう……。
迷いに迷って、隠葉くぬぎさんの「狼少年 羊少女」に1票。
作品に流れる、空気が…なんかいいかな。と思いまして。

隠葉くぬぎ


隠葉くぬぎさんの
狼少年 羊少女に投票します。
最後に謎が残らなくて、全部納得させてくれるところが良いと思いました。

隠葉くぬぎ


今回は、隠葉くぬぎさんに一票。
小径さんの作品は、表記がちょっと乱れていて気に入らないので。
俗っぽい言葉遣いや句読点の打ち方は許すとしても、「シバラク」はなぜ片仮名 なんでしょう。
それに、簡単な言葉が平仮名になっているかと思えば、難しい漢字が使われてい たり、簡単な漢字が使われていたりして、意図が分からないです。
ラストの一行も意味不明。
この主人公が小さな子供だとしたら、かわいくないなと思いました。妙に大人び て、些細なことでは泣かないような印象を受けました。

くぬぎさんの作品は展開がスムーズで、冒頭も好印象。「君のコト」という台詞 は、後から活きてくるんですね。他愛もない会話だと思っていたら大間違いでし た。
途中までは「正直者」という意味の言葉を探しているのだと思ったら「羊少女」 の話に移っていくあたりの流れも上手いです。それに、ちゃんとタイトルが活か されてますし。
『羊の皮を被って全てを見ていた少女』って表現はありきたりかなとも思ったし 、「狼少年」は『狼が来たと嘘を吐いた少年』を略したわけではないので、その 辺は甘いなと思って、少しほっとしました。

隠葉くぬぎ


学生掲示板でお馴染みのアツアツカップルのお二人が今度はバトルで対決。いやあ見せつけちゃってくれてますねこのこの。

ではまず小径様の作品から。
あまりにもあまりな文体が鼻につきます。ほらほら、僕って才能有るから文章なんか真面目に書いたりしないんだよね、まったく才能の有るのも困りものだよ的な、なんていうか鼻持ちならなさが(わざとだろうが芸風だろうがなんだろうか)わたしは気にくわない。
でも全体的には割と悪く無いかな、って思います。少なくても彼のQ書房に投稿した作品の中では(全部読んじゃ無いけどさ)一番では無いでしょうか。一般の部にもこれ以上につまらない、どうしようもない作品が山のように有りますし。
と言うわけで点数は48点(100点満点で。気にするな。わたし基準でいけばかなり高得点だ。わたしの文章なんていつだって20点だ)という所でしょうか。

次にくぬぎ様。
前半の展開が鼻につく(そればっかり)、千字じゃない、どうでも良い(主題に絡むとは思え無い)描写で字数を埋めてる感じがする。
これで悪口は言い切ったかな、ええと、ええと。言ったね? 考えつく限りの全部言ったね? よし、じゃあ言おう。
素晴らしかったです。
わたくしこういう、頭の良い少年少女が世界を憎んで大迷惑、的な話はいくら陳腐と言われようと(陳腐、はこの作品に掛かってるんじゃないですよ?わたくしに掛かってるんですよ?念の為)大好きで大好きで大好きで。マイベストキャラクターはやっぱりロック、なわたしにはたまらなかったです。
引っ張り方、少年少女の描写、二人の関係性等。全て完璧でした。この二人の大活躍、見てみたいなあ、とか思わされましたよ。
と言うわけでくぬぎ様120点獲得で文句無し大勝利。

あと、おこがましくも総評。
わたくし今まで何回かお二人の作品を拝見させてもらった事が有りますが、両名作品共に別にあまり好みでは無く、なので、今回の対決はっきり言ってナメてました。はいはい、お二人さんの高度なおノロケですね、仲のおよろしいこと、とか思っていたのですが。
正直、今回両名共かなり面白かったです。わたしは高校の時こんなの書けたかな? ていうかわたし高校の頃何やってたっけ? ああそっか。ルナシー(死)聞いてたな、とか、かなり暗い気持ちにさせられました。
今までタイマンは、興味は有ったのですが投票が面倒で、投票する程動かされた時は無いんですが、今回はなんか投票しようかな、と思わせるものが有りましたわたし的に。
お二人共、お疲れさま。
というわけでくぬぎ様、タイマンバトル勝利おめでとうございます。
(まだ決まって無いって?いや、これまで全部わたしが勝つ、と思ったほうが勝ってきたのだよ?ジャック君)

ところでお二人、式はいつですか?

隠葉くぬぎ


上手く言えませんが、2人の関係がなんだか素敵でした…。

小径


 ううん……。
 文章に凝りすぎて双方分かり難い。書かれているストーリーは結構単純なのだ が。
 そこが味、という向きもあろうが、内容が伝わりにくいのはやはりマイナス。 型にはまるなとは言うけれど、最初から不定形でいいわきゃないし。型にはめた ら壊れるような、そんなヤワなものは個性とは言わない、ただの誤差。
 はっきり言って、文章に凝るのは無茶苦茶高いレベルの技法である。そもそも その表現は自分自身が本当に開発したものか? どっかの作家からの剽窃ではな いのか? 自分の言葉はもっと素朴な、有り触れたものの方が近いのではないの か?
 どちらかと言うとストーリーが掴み易く、展開にリアリティがあり、心理描写 にも共感を持ち易かった点を買って、小径さんに一票。

 各々の感想を具体的に。
『ブルースガール』:
 一字下げがバラバラなのは何故? これだけでかなり読み難くなって、損をし ている気がする。また、誤字もある。
 小さな女の子の一人称故の意図的な誤用と解釈しても、漢字が多すぎる。しか も、ある一ヶ所で漢字を使っているかと思えば、別の場所では平仮名で表記して いる。一人称の地の文が崩れていると、読者は主人公を人格を疑ってしまう。  一人称は視点が固定され、心理描写が極端に単純化される。一見描いた気にな ってしまうが、その実読者にはさっぱり伝わっていない場合が往々にしてある。  事件の捉え方と展開、最終的に母親に迎合する事で終結する主人公の心的葛藤 などは良いので、まずは簡潔な文で小説を書いてみてはどうだろうか。

『狼少年 羊少女』:
 文章は小径さんのものより圧倒的に読みやすい。
 が、一人称と三人称を混在してはいけない。段落を変えているならまだしも、 一段落中に行う等もってのほかである。混在させるなら、何のための段落分け か。それは表現でもなんでもない。人に読ませる文章ではない。
 ――それぐらいのでかいミスであることを意識して欲しい。日本語を覚えたて の外国人の発言等にするならともかく。
 それとこの話の場合、キャラクタに名前をつけた方がいいのではなかろうか。 少年、少女で進めているために、そこに存在する人間であるという皮膚感覚がな く、狼男の意外性が生きていない。
 もっとも、黒幕としての羊少女、というオチも、特に納得が行くわけでも、意 外性があるわけでもない。狼少年の話に黒幕がいたとして、それはそこから広げ るべき食材に過ぎない。
 狼男とそれを利用している少女の間の雑談で済ませるものでもない筈である。

隠葉くぬぎ


くぬぎさんに投票。
理由は自分の好み。
羊少女の解釈の仕方も面白いし。
文章もうまいです。

小径って毎回毎回タッチが変わるね。
タッチというか、内容が。すごいことだよ。きっと。
「煌いて」なんて難しい漢字、少女が使うかなあ?w
僕はちゃんと読めますけどね、かがやいて。あれっ、きらめくだっけ?

小径


予想以上に迷いました。
上手なのは、くぬぎさんの方だと思います。
綺麗にそつなくまとまっていた。ただ少し、情景が見えにくかった。
小径さんの作品は、リズム感に惹かれました。
気になるところもあるけれど、意外性と未知数に次も期待して一票。

隠葉くぬぎ


「狼少年 羊少女」
ポップな感じが楽しいが、情景を切り取った様な内容が ちょっと物足りなさを感じた。ただ「黒幕よ」という ラストは、気がきいていると思った。

「ブルースガール」
お母さんと女の子(と金魚?)との誰がどの会話なのか が判りづらかった。ラストでの女の子の「…幸せ。だね」 という言葉がお母さんのどんな気持ちを抱かせるのかを 考えると恐い。まぁそこが狙いではあるんだろうが、 もう少し整理された文章でさらっと読みやすくしても 良かったのではないだろうか?途中の詩のような文章が 余計に判り難さを増加させているように思えてしまった。
で、どちらも面白さとしてはいい勝負だとは思うのだが、 どちらが抜きん出ているかといえば、どちらとも言えな い様な気がします。仕方がないので(笑)文章の読み易す さから「狼少年 羊少女」を推薦します。

隠葉くぬぎ


羊少女の一番最後の台詞に成るほどと思いました。黒幕か……。(笑)

隠葉くぬぎ


少女の背伸びが可愛らしい。女の正体見たり蟷螂夫人(古いなあ)。
小径さん作「ブルースガール」は、なんとも荒い。文字、言葉、その使い回し。
もっと慌てないで丁寧に、と思う。感じるものがあるので余計にそう思う。

小径


 小径さんのブルースガールに投票します。

 くぬぎさんの作品は、色にこだわりを感じたのですが、 いまいちその意図がつかめません。オチもオチているのか どうか……。

 小径さんの作品は、読点の多さに意図を感じました。作 品としては正直あまり楽しめませんでしたが、ラストの一 文はちょっと印象に残りました。

 感じたのは、どちらの作品も情景を伝えるのが不十分だ なということでしょうか。

隠葉くぬぎ


 面白くない。
 タイマンバトルなんだから「学生」だろうが「一般」だろうが関係なく読むべきだろうと思うからあえて言うのだが、ふたりとも自分では面白いと思っているところを書いているんだろう。しかし読み手のことを考えて書いていない。 読み手にもおもしろさを伝えるのであれば、自分だけ、あるいは友達にしかわからない言葉ではなく、誰しもが共有できる言葉で書くべきだ。……と言ってもわからないかもしれないが、私の言いたいことはそういうことだ。
 比べてみて、隠葉氏の作品の方が、やや日本語であった、というところだろうか。どっちが勝つか負けるか、なのでそれだけの理由で推薦する。「学生にしてはよく書けている」とは思う。が、そんな感想をこのふたりは期待していないだろう。
 感性に任せて書いてみるのもいいだろう。しかしまったく違う場所に暮らし、違う歳の人間に読ませてみる経験が、明らかに少ない。今回のバトルが、ふたりにとっていい経験となったことを願う。

以下の感想票は、明らかに投票期限オーバーですので、誠に勝手ながら無効とさせていただきます。


隠葉くぬぎ


「ブルースガール」 小径さん
小径さんが見つけたテーマはすごくいいと思う。
で、こういう表現方法もいいと思うんだ。
だけど、よくわからない場所がいくつかある。

下の方の

  ……が痛いよ。いたいっす。

って、なぜ……なのか。あえて書かない理由は読者の想像にオ マカセしますってことなのかな?
それと「いたいっす」という口調は前文の流れからみて浮いて ると思う。

それと金魚が下のほうに流されて

  真っ青おかあさん。なにかいって。

とあるんだけど、真っ青にならないでしょう、このお母さんな ら。
お母さんの勝手で捨てたんだもん、金魚。
この文の前にある“真っ赤な点”と対比させたかったかもしれ ないけど、 ちょっと安直だと思う。

  「きんぎょたん、幸せ。だね」

この発言もなぜこのように言うのか? その背景についての説 明が足りない。唐突感が否めません。



「狼少年 羊少女」 くぬぎさん
なんとも「ふにゃ」とした雰囲気ですね。
この二人はどういう関係なのか、よくわかりませんが、 別にそんなことはどうだっていいんでしょうね。
くぬぎさんの独自の雰囲気はよく表れていると思うんですけど 、 全体的に「浅い」ですね。うん。浅い。


でも、やはりタイマンバトルなので、引き分けという結果を導 き出す自分もいやなので、いろいろ考えてくぬぎさんの作品を 推します。

小径


今回はタイマンバトルという事もあり、別の角度で判断しました。
僕が惹かれたのは、小径さんの「文の巧みさ」と言うところです。
くぬぎさんのももちろんおもしろい。結末が見えてこないハラハラさとか。
しかし、小径さんの「わざとひらがなを多く使い、それだけ短く内容を 集約させて、その中でちゃんと物語が成り立ってる」ところです。
アイディアと言う事ではほぼ互角だったので、今回はこういう考えを持って 投票させていただきました。
内容的には甲乙つけられません。




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