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第7回1000字小説バトル
Entry13

ツアー「KIN-MIRAI」

作者 : 大西圭祐
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ここは近未来の日本。おや??あんなところに未来の大ヒットディ
スク「君の明日」を見ている少年がいます。
「君の明日」とはディスクの表面に自分の指紋をつけるだけでその
人の人生が見えるという画期的な商品です。
それでは少しその少年を覗いてみましょうか。

「!!!!!!!!」
ひゃくてんだ。
『ふじもとくん、よくやったわね。』
せんせいがボクのことをほめてる。
『すごいなあ。ひゃくてん??』
みんながボクのほうをみている。
ひゃくてんをとるってすごいことなんだなあ。

「これがいまのボクだ。はやおくり。」
ピッ。
「さいせい。」
ピッ。

『あんたも受験生なんだから少しは勉強しなさい。』
うるさい親だ。
「わかったよ。今するから。」
ったく、そんなに受験、受験言うんならお前が受験しろよ。

「これがちゅうがくせいのボクか…。よし。はやおくり。」
ピッ。
「さいせい。」

『藤本!お前、◯×産業の丸友さんに挨拶行ってこい!!』
「はい!」
はあ、下っ端って大変だな。
…嫁さんほしいなあ…。
「トイレでもよるか…。」
あーあ、こんなにいい男が町中歩いているのに誰も振り向きもしな
い。嫌な世の中になって…。
「…ていし。」

ボクにはそのディスクをそれ以上進める勇気なんてなかった。
だってあの後、未来のボクは便器に座って猫背になって右手でソー
セージみたいなものを上下に懸命に動かしていたから何かの病気に
なっているのかなと思って…。
すごく怖かったから、お母さんに「この人何やってるの??」って
聞いたら『こんなものどこから拾ってきたの!!!』って怒るんだ。
大ヒット商品だって言うし、友達のみんなも面白いっていうからお
母さんに買ってもらったのに…。
だからボクは苦情の手紙をこのディスクを作った会社に送りつけた
んだ。
「このディスクのせいでボクはおかあさんにおこられました。この
ディスクをみてからしばらくおかあさんはくちもきいてくれません
でした。
ボクはびょうきなんですか?このディスクをみてからボクのせいし
んじょうたいはふあんていになっています。せきにんをとってくだ
さい。 ふじもとまさる。」

あーあ。すっきりした。
これで日本も少しは変わるかもね。

よかったね。藤本君。
ツアー「KIN-MIRAI」まだまだ始まったばかりです。これぐらいで
驚いてちゃいけません。続いて近未来のオトナ達…。






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