感想: 三途の川もカロンが渡し守をするアケロンも、有料であの世に渡すというモチーフが妙に似通っていて、つまりは実際のあの世は実在するのだ、というような妄言はともかくとして。
何故、川という表現になったのか。穴に落ちる、空に上がる、そのイメージの中間、更に、原初的なコミュニティが何によって区切られていたかと考えれば、無理矢理に引いた国境よりは、崖、谷、道、川、そういう天然の線であり、その中で最も説得力があるのが川だったのだろう。そうなれば、川はどちらでもない領域であり、そこを支配する者が文字通りの生殺与奪の権利を持つのも分からなくもない。
してみれば、その訳の分からない川という、更に訳の分からない上流からやって来た桃には、そりゃあ、超人の一人や二人、神犬の一頭や二頭入っていて当然なのであろう。
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感想:幻想的な光景が浮かんでくる文章ですね、登場人物のネーミングも独自性があってサヌキマオさんにしか思い浮かんで来ない名称ですね、作品名にも記号論的な遊び?
或いはシリーズ化というか類型化の思想を感じます。三途の川がどこか高次元の世界に実在するものなのか人間の妄想なのかは知るすべも無い訳ですが、こういう幻想的で抽象画の世界の様な作品、個人的には好みです。
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