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第4回1000字小説バトル
Entry1

おたく

作者 : Bailey
Mail :
Website : http://members.aol.com/Hiroem
文字数 :
 俺はコンピューターの前でプログラムに追われている。どうして
もうまくいかない事がある。何度もデバッグを試みているのだが。

 もう桜が咲いている、理奈は淡いピンクのシースルーのワンピー
スを着てやってきた。ヌーディーな口紅はベイビーフェイスの彼女
にしか似合わないというくらいにつやつやと唇を濡らしている。冴
えない俺とは似つかわしくない彼女だった。

 ”ねえ彰ー”
 ”んー?”
 ”お願いがあるの。”

猫がじゃれるように彼女の頬が俺の耳にあたる。 

 ”ちょっと入用なのー”
 ”なんだよーまた俺から金せびろうっての?”
 ”そんなんじゃないけどー”

俺のジーンズのポケットから2万円を探し出すと、さっさと外へ出
ていった。 

 プログラムはまだうまく走らない。’くさくさするからパチンコ
にでも行こう。’底の剥がれかけたビーチサンダルをひっかけると
外へ出た。

 通りかけの茶店で理奈を見た。 茶色い頭の若い男と一緒だった。

 パチンコも入らない。

 プログラムはまだうまく行かない。

 理奈が帰ってきた。
  
 ”あいつ誰なんだよ?”
 ”誰でもいいじゃない。”
  
 頭にきた俺はストレートのテキーラをボトルで飲んだ。酔っ払っ
て寝てしまった。

 気がつくと俺のPCが理奈の上に乗っていた。彼女は感電死して
いた。モニターにはこう書かれてあった。 

 ”あきら...こんな女にうつつを抜かしていないで、私だけを
見つめて欲しいの。”






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