第4回1000字小説バトル
Entry33
毎日がとてもしんどいです。昨日も疲れました。今日も疲れてい ます。明日も疲れるでしょう。人間という職業は、常に無常を伴っ ていて、最近何故私は生まれてきたのだろうと感じる歳になってき たのです。このまま定刻の通勤電車に飛び込めば、忌まわしい会社 ではなくきっと天国という楽園に連れていってくれるでしょう。私 は花火のように派手に消えたいのではなく、誰にも知られないでコ ッソリと消えたいのです。 その時です。背後の方から強い関西口調で叱るのです。 「何いってるんや。馬鹿野郎。お前がそんなこというてどうすんね ん。当の本人が自分の人生を投げ出して、わいはどうしたらええね ん。前世に比べたらお前はまだ幸せな方やで。流石にこのわいでも、 あんたに同情するほど悲惨な人生であった。しょうもないお前に詳 しく言ったら、又自殺すると言いかねんから、言わんけれども。 ……しかしな。わいから言わせてもうらうと、女の腐ったようなこ とばっかり言うてるから自然と幸せが逃げるんや。……うん、いい か。少しはおっちゃんの立場も考えてくれや。これ以上、面倒なわ いの仕事増やさんといてくれ。しゃきっとしろ。しゃきっと。」 ……すみません。これ以上貴方に愛想をつかれないよう出来るだけ 頑張りますので、これからも何とぞ宜しくお願いします。 彼は姿形は見えないけれども、幾分言葉も乱雑だが、何処か温か い存在でした。皆が一滴の染みも許されないほどの完璧な存在であ る必要はないのです。そうです。人間である異常、泥臭く生きれば いいのです。
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