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第5回1000字小説バトル
Entry13

現代おとぎ話〜ボス太郎〜

作者 : 3吉
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 昔々ある所にお爺さんとお婆さんが住んでいました。お爺さんは
家でプレステをお婆さんは山に山菜取りにいきました。お婆さんが
山菜を取っていると、大きなボストンバッグを見つけました。これ
は節税のために捨てた1億円に違いないとお婆さんは人に見つから
ないように家に持って帰りました。お爺さんはこの大きさからいっ
て3億はあるとおおはしゃぎしました。二人はゆっくりとバッグを
開けてみると、中には小さな赤ん坊が入っていました。二人はかな
り落ち込みましたが、子供がいなかったので育てることにしました。
  ボストン太郎では語呂が悪いのでボス太郎と名づけられた赤ん坊
はすくすくと大きくなりました。月日は流れ、ボス太郎が青年とな
ったある日、お婆さんはふと愚痴をこぼしました。
「春次郎さんのところはまた火曜日に燃えないゴミを出しおった」
「またか。今月で3回目じゃのう」
「いくら地元の名士でもルールは守ってもらわんと」
「本当じゃ。春次郎は金持ちのくせにケチでワガママで、そのくせ
孫のような歳の綾さんを妻にしおった。奴は鬼じゃ」

  鬼?鬼と聞いてはボス太郎。燃え上がる正義の心。さあ行くぞ鬼
退治。刀担いで準備にかかる。びっくりしたは爺さん婆さん。こら
待たんかと肩をつかみ。刀はイカンとお説教。納得いかんはボス太
郎。何がイカンと猛反論。そこは年寄り年の功。暴力はイカン話し
合え。鬼には鬼の言い分が、あるではないかと30分。結局おれたは
ボス太郎。担いだ刀は床の間へ。さあ行くぞ鬼説得。
  翌日、ボス太郎はペットショップで犬、猿、キジを買い、鬼説得
に出かけました。目的の家でインターホンを鳴らすと綾さんが出て
きました。綾さんを一目見た途端、ボス太郎の正義の炎は消え、
恋の炎が燃え上がりました。
  あら、かわいいワンちゃんとお猿さんねぇと綾さんは動物達をす
っかり気に入りました。ボス太郎はそれをネタに綾さんとしばしば
会うようになりました。やがて、綾さんもボス太郎を愛するように
なりました。
  数ヵ月後、春次郎さんは変死、いや天寿を全うされました。その
後、ボス太郎は綾さんと結婚し、莫大な財産を手に入れ、お爺さん
お婆さんと幸せに暮らしました。めでたし、めでたし。






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