第6回1000字小説バトル
Entry1
最近また、あの時の夢を見るようになりました。 私はこの屋敷の主人である聖さまにお仕えするものです。 倒れている女性。 血に塗れたナイフを持ち、立っている男。 駆けつけた聖さま。 初めて見ました・・・冷たい瞳から流れる涙。 お顔は・・・例えるなら鬼のように。 揺らぐ聖さまの体。 その体は青白く燃えていました。 次の瞬間、男の背中から手が生えていました。 男の体は燃え上がり、一瞬で灰さえも消えてしまいました。 彼女をきれいにしておいてほしい・・・ それだけいうと聖様は二階に上がっていきました。 お顔は悲しそうに・・・涙はもう乾いていました。 ・・・夢から醒めた私の横には、静かに笑う聖さまの写真があります。 私は、その写真に微笑みかけます。 今日も、その笑顔だけが見れるようにと。
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