第10回1000字小説バトル
Entry1
〜君はまだ来ない〜 澄み渡る空、優しい花の香り、限りない海。 今日も変わらず穏やかな日だ。 そう、いつもと変わらないこの景色。 でも 後少しで この景色は全て 灰色に染まる。 …知っているんだ。僕だけが知っているんだ。 〜この世の終わりを〜 そうだ、今日は世界が終わる日なんだ。 この空も花も海も、命を宿す全てが、この世から消えて行く。 今日は最後の日。 だから、たった一人の愛する君と、約束したんだ。 この世が朽ちて行く姿を二人で眺めよう、そして一緒に死のうと。 この丘で。 なのに 君は まだ来ない。 分かっていたよ。約束をした、その時から。 僕のことなど、信じていないと。 そうだ、幼い時も、同じ事をした。 いくら皆に言っても、誰も信じてくれなかった。僕の予言を。 大人にはバカ者扱いされた。友達も一緒だ。 だけど、君だけは僕のことを信じてくれると思って、言ったこと なのに…。なぜ、君まで…。 〜さようなら 愛すべき人〜 空が蒼から灰色へ変わって行く。 「ほら、僕の言った事は、正しかっただろう?」
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