インディーズバトルマガジン QBOOKS

第19回1000字小説バトル
Entry13

リフレイン

作者 : 君島恒星
Website : http://www.hello.co.jp/~kimi3
文字数 : 780
  バーボンのボトルをラッパ飲みすると、口の中で染みわたった。
 口内炎のせいだ。
 目の前には下着姿のまま縛り上げた冴子が、にらみつけていた。
 俺は冴子の顔を容赦なく殴りつけた。
 唇が切れ、鮮血が滴り落ちた。
「やめて! やめてよ! なんでわたしなのよ!」
 言葉では助けを呼んでいるのに、目は怯えもせず、にらみつけ
たままだった。

 …もっと殴りなさいよ。…といっている。

 歯が抜けるほど、殴りつけ、内蔵が破裂するほど、腹を蹴り上
げた。
 血と涙、そして小便があたりを濡らす。もう言葉は発せない。
ただ荒い息をたてているだけだ。

 …もうそろそろ犯せば? …そう、冴子の目が言った。

「誰が、こんな汚ねえ女抱けるかよ!」

  …でも、抱くんでしょう?…

 俺は、冴子の下半身を露にすると、冴子の中にぶちこんだ。軽
蔑する瞳。首を締め上げる。冴子の下半身は俺のものを締め上げ
てきた。俺は動きを止めない。そのまま、千切れるような快感が
全身を襲った。

 …やればできるじゃない。…

 冴子の意識が消えていった。
 そこに残った物は、誰だかわからない女の死体だった。
 冴子の復讐は今夜も行われた。俺のやらなくてはならないこと
は、この死体の処理。切り刻んで捨てる肉体労働。
 数ヶ月前に、俺は冴子をストーキングの末、強姦し殺した。殺
したはずなのに、冴子は俺の前に現れる。そして誘惑する。俺は
冴子を痛めつけ、犯し、殺す。残るのは知らない女の死体と肉体
労働。
 もう何人になるだろうか? 
 覚えてもいない。
 冴子の復讐?
 それは苦痛? 快感? 
 いつまで続くのか? 終わりのない現実。
 どうでもいい。早くこの死体を処理しなくては、次の女が現れ
ない。
  俺はノコギリを引き始めた。






インディーズバトルマガジン QBOOKS
◆QBOOKSに掲載の記事・写真・作品・画像等の無断転載を禁止します。
◆投稿された各作品・画像等の著作権は、それぞれの作者に帰属します。出版権はQBOOKSのQ書房が優先するものとします。
◆リンク類は編集上予告なくはずす場合がありますのでご了承ください。