インディーズバトルマガジン QBOOKS

第21回1000字小説バトル
Entry4

作者 : 黒花睡子
Website : s_L_e_e_p_
文字数 : 867
kageyu tomomiが、ある朝目覚めてから最初に思った事はもうす
でに、無い。
彼女は何時も忘れているし、そしてそれは彼女の習慣。すぐに、朝
ご飯に移る。今日はベーコン・エッグとブルーベリー・ジャムだっ
たから。
「あぁーなんでそんなにパン焼きすぎるのぉ?もう、クソッ」
やわらかな朝と庭の傍らでは時計が時間を気にしているから、そし
て彼女は、kageyu tomomiは、今日も電車に乗った。
彼女は彼女の庭を見ない。

大好きとはなんだろうと、彼女は友人と話す。
音楽に影響されて、話題が決まる。透明な思考と話し声が車内に満
ちているのだ。
「tomomiさあー、最近無口だよねぇ。ラブ?ねえラブ?」
「うっさいよ」
「でもそれっぽいし、また先生?それとも‐‐‐」
世界中はブルーに染まり、kageyuは海中で息を飲んだ、そして、見
たことの無い魚を見つめる。
海の夢。
「‐−−−−さえさ、発育ってい‐‐‐‐‐‐(時間が止まらない)
‐‐だって思うのよ‐‐‐‐(海)‐‐‐でむかつくし‐−−(アオ
イ)」
最近kageyuは、友達、彼女が唯一対等に友人と認める1人の話に捕
まっている。
それは水の話。世界最古のブルーの話。
『だけど私んちからは庭しか見えないのよね』
それさえも見ることの無い世界でしか、kageyuは対比を出来なかっ
たのだ。
彼女は本当に幸福だと思う。

「それさえも生きてる間でしか咲けなかったのよね」

「は?」
kageyuは夢から覚めた。そしてブルーのことは忘れた。
聞く。
「何が咲けなかったって?yumi?」
「は?」
友人yumiは怪訝そうに彼女を見つめるのだった。そして、すぐに笑
顔を作り、やさしく彼女の頭を撫ではじめる。
「またこの子は、寝ぼけてからに」

そのときkageyuは唐突に朝見た夢を思い出す。
私は、きっと終わりまで咲けない。シードのままだから、きっと何も
造れない。

「だけどそれは永遠だってことだと思うのよ」
頭をyumiに任せながら、kageyuはぼそっと呟いてみた。朝だ。






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