第22回1000字小説バトル
Entry25
世の中ってやつはやはり道を歩いているだけでムカつくことが多 く、やけに道にゴミが多いのはそうゆうことなのだろう。捨てた くなるんだよな道って。汚したくなるんだよな。バカにしたくな るんだよな。ブッ壊したくなるんだよな。ブッ壊したくなるんだ よ。でも誰もブッ壊さないのはていうかブッ壊せないのは、この 道のとなりにもまた道があるからで、結局そこに行き着いてしま うからで、自分の行きたい場所なんてどこにも無いことを知って るかなんだよな。絶望を知ってるからなんだよな。 だから道にゴミを捨てる。やりきれなさと寂しさと被害者意識と 少しの加害者意識と無意識の自己顕示欲。僕はあたしはここにい るんだよなんていう思いがない混ぜになっている道はだからとて も汚い。 そうすると当然、なんで人間はこんな厄介なモノを作ってしまっ たんだろう、なんてことを考えるけどでも道が無かった頃はもっ とこう、いろいろと遅刻とか足が痛くなるとか不便とかていうか かったるいとか厄介事が有るわけで、本当に帯に短しタスキに長 しだ。 だからここで考えるべきは「消去方に騙されるな」ってことだ。 多数決と同じくらい消去方はヤバい。仕方無いからまあこっちに するか的スタンスだから道なんて余計なモノが出来てしまう。一 番被害の少ない方法で、なんて考えじゃあ駄目だ。だって何かを 選ぶってことは何かを捨てるってことなのだから。 というわけで作戦を実行する。ハッキングによりすでに各国の軍 事システムは完全に掌握してある。ボタン一個で核ミサイルが飛 ばせるはずだ。とりあえずロシアとアメリカに飛ばさせておけば 世界は数時間で滅亡するだろう。さようなら僕の愛し憎んだ全て。 「おい、起きろって」 そんなことをまくしたてた後適当にパソコンを操作して、ベロベ ロに酔っ払った友人は寝てしまった。ふう。迷惑な奴だ。 「やり直せるならここから百万マイルでもなんとか持ちこたえてや り直すのに」 オーディオからはナインインチネイルズのハートが静かに流れて 来る。 「やり直せるさいくらでも」 僕はコーヒーをすすり呟いた。 窓を開ける。今日も星がきれいだ。 「臨時ニュースをお伝えします。たった今アメリカが・・・」 やり直せるさきっと。例えこの世が滅んでも。
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