第24回1000字小説バトル
Entry14
男の子と女の子がいました。 「ふたり」はもともとは「ひとつ」でした。 とってもわかりあっていました。 もとは「ひとつ」でしたから。 幼いときはずっと「ひとつ」でした。 やがて「ふたり」になったとき。 男の子と女の子はお互いを好きになりました。 それはお互いがよくわかりあえたからです。 男の子と女の子は性格が違いました。 男の子は活発で激しくて、 思ったことをはっきり言う性格でした。 攻撃的でまわりを傷つけることもありました。 女の子はおとなしくて、 ゆっくりとしてものおもいにふける性格でした。 考え過ぎて自分を否定してしまうこともありました。 男の子は自分のことを素直に 受け止めてくれる女の子が好きでした。 女の子は自分のことを構ってくれる、 いつもそばにいてくれる男の子 が好きでした。ただ一緒にいるだけで幸福でした。 ある日、女の子は泣いていました。 それは暗黒を感じたからです。 男の子は暗黒を倒しに行きました。 暗黒が許せなかったからです。 女の子を守ろうとしたかったのです。 女の子は待ちました。 男の子はなかなか帰っては来ません。 泣かなければ良かった。 女の子は後悔しました。 泣いたのは男の子に構って欲しかっただけでした。 長い月日がたって、男の子は疲れて帰ってきました。 暗黒には勝てなかったのでひどく落ち込んでいました。 女の子のために懸命に戦ったのに負けてしまったから。 また泣かせてしまうね。男の子は言いました。 でも女の子は嬉しそうに答えました。 そばにいてくれたらいいの、だからもう泣かないね。 すると暗黒は消えました。 「ふたり」はまた「ひとつ」になりました。 そして永遠に「ひとつ」になりました。
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