第24回1000字小説バトル
Entry7

へ−ぼんな日

作者 : 渡瀬ミウ
Website : http://www31.tok2.com/home/MIU/
文字数 : 700
 いつもと変わらない一日、のはずだった。
 いつもど−り七時半に起きて、八時ちょっと過ぎたぐらいに家を
 出て、ふつ―ど―りに仕事して、五時過ぎには帰路についた。そ
してまた、誰もいないアパ−トに帰って…
 アパ−トのドアを開けたら僕の部屋に、牛がいた。
 なぜ?
 もう一度ドアを閉めて、深呼吸し、表札を見る。
 やっぱり僕の部屋だ。
 「疲れてるのかなぁ…」
 目をこすり、頬をピシャッと叩いて気合を入れ、もう一度ゆっく
りとドアを開けてみる。
 …いる。
 しかも、ビ−ル飲んでやがる。
 「このごろ働き詰だったから、疲れがたまってるんだな、きっと」
 そういうことにしといて、とりあえず部屋に入って牛の前に座っ
てみた。
 『ンモ〜ォ』
 牛、ひと鳴き…。
 『おかえり』
 って感じだな、こりゃ。
 たしかに僕はさびしかったよ。東京に来て3年、仕事ばっかで彼
女なんか作る暇なかったし、 一人暮しもさびしいかな〜、なんて
思って、ペットでも買お―かな―、なんて考えたこともあったよ。
 でも、なあんでかな
 牛。
 っていうか、どこからきたの?どうやって入ってきたの?もう、
つっこむとこあり過ぎって感じ。
 な―んて考えてたら、いつのまにか目の前にビ−ルとグラスがお
かれてた。
 とりあえずグラスもったら、ちゃんとついでくれるし…
 もう、ど―でもいいって思ったね。
 それで、
 「ついでになんかつまめるもん、作ってよ」
 って言ったら、牛のやつ、なんとも手際よくあるもので作っちゃ
ったわけ。
 しかも、これがまたなかなかおいしいんだな。
 ま、いまんとこ害があるわけでもないし、僕もさびしかったわけ
だから…
 そんな感じで、今、僕、牛と同棲してるんだな。






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