第61回1000字小説バトル結果

残念!

今月は1位の作品数がその得票数以上となりましたので、規定によりチャンピオンはありません。
次回にご期待ください。

エントリ作品作者得票
8赤塊ひらひら檸檬3
12深呼吸。右から吸って左から出せ。アナトー・シキソ3
18いらっしゃいませ霜月 剣3
11リアル柳戒人2
15芯の欠片さとう啓介2
16遠いセミの声を深く冷たい場所で聴く伊勢 湊2
2怪盗消失のぼりん1
6チーズ村松 木耳1
7Dear紫色24号1
10アイスコーヒー空人1
14嵐が丘越冬こあら1


感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……
掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。



推薦作品と感想

赤塊ひらひら  檸檬さん
 
感想:風景が目に浮かぶような筆致。
美しい作品だと思いました。
文章に無駄がなく、タイトルのセンスも好みです。
…というか、作風全体が好みなのです。

ゆふなさんは、未完成なのが残念です。
「彼女の世界がとても狭いと思った」主人公が、
意図的に彼女を狭い場所に閉じ込めようとするところで
終わってしまっているのが、気になりますね。

君島さんの作品は、目新しいお話ではないと思ったのですが
(それだけに書くのにも気を使われたのかな、とも…)
すっきりとまとまっていて楽しめました。

ごんぱちさんは… 有名人じゃないのに有名税を払うって、
ちょっと考えさせられますね。
現代の有り様を上手く捉えた、ユーモアセンスと着想が
すごいと思いました。

空人さん
本当にこんな家族がいたら…と想像してしまいました。
もしこれが友人だったら、自分もこんな反応をするかも…。
カラッとした楽しい作品でした。

霜月さん
自分も徹夜明けで眠り込んだ事を思い出してしまい、苦笑。
面白く読ませていただきました。
こういう
ありそうでなさそうなお話は多くの人が楽しめますよね。
また楽しませてください。


票者:このバトルへの参加作者



感想:季節感があって色と風景のグレーが相まった感じで素直に優しくなれる作品でした。話しは悲しいものなんだけど、人はこうやって人のことを想うんだなと感じられるものでした。
18の「いらっしゃいませ」はちょっとばかばかしい話しだけど、思わず笑ってしまい、あるある、などと電車の中でほくそ笑みました。
票者:このバトルへの参加作者



感想:迎え火、石、リンゴ飴、金魚。赤色がゆらゆら、ひらひらして、怪しい世界にとても心地良く、誘い込まれました。幼い日の喜び、事件、驚きがまるで自分の体験のように感じられました。この雰囲気はたまらない。素晴らしい。
票者:このバトルへの参加作者


深呼吸。右から吸って左から出せ。  アナトー・シキソさん
 
感想:しばらくバトルを見てなかったから、さっきの女って誰よとか思わないわけではないけど、そんなことは関係なしに読める作品だった。アナトーさんのリズムとか世界観とか好きだし、ラストも印象に残った。「別に誰かいたって構わなかったけど誰もいなかった。」の一行に、普通は誰かがいたら気まずいだろうという客観性が備わっているあたり、安定したキャラクター性を感じることができる。ややこじんまりとした話ではあったが、今回はこれ。
次点は、作り物臭さが気になる話ではあるものの、描写の細かさや場面の切り取り方、話の分かりやすさという点を評価したいということで霜月 剣さんの「いらっしゃいませ」。主人公に親近感が持てるし。
(日向さち)
票者:その他のQBOOKS作者


感想: なんだか、こーゆーのが落ち着く日なので。
 意味なくかみ合い切ってない会話が、もうちょい続いても良いかな。
票者:このバトルへの参加作者



感想:良いです。今回は完全にアナトーさん宛に一票。しかし全体数が少なすぎてものたりない。最盛期の半分以下じゃん。ううむ。クオリティは下がっていないのに。とにかく書くしか無いのだろうけれど。
票者:このバトルへの参加作者



いらっしゃいませ  霜月 剣さん
 
感想:このこの状態分かるなって、思わせる作品でした。
雰囲気が好きです。
票者:このバトルへの参加作者



感想:「赤塊ひらひら」 檸檬
・ミヨちゃんは死んじゃったのか? この作者、「広いところ」に出た気がする。

「有名税」ごんぱち
・プロだね。細部を詰めて、リアル感を出すやりくちは、プロのそれだ。

「アイスコーヒー」空人
・これはなかなかいいぜ。これはいい。今回はこれか?
「キッチンテーブルもの」って好きなんだよ、オレ。

「嵐が丘」越冬こあら
・こういうホームドラマは好きだなあ。オッサンの描き方が、いつもうまいんだよ。

「芯の欠片」さとう啓介
・くー! ええハナシやなあ。親父が漁師ってのに弱いんだよ。

「遠いセミの声を深く冷たい場所で聴く」伊勢 湊
・こいつもなかなかいいぜ。エアコンガンガンに効かせて毛布にくるまってる時の、あの訳の分からん「不安な安らぎ」の世界が全開だ。

「愛を。自由を。」るるるぶ☆どっぐちゃん
・でも結局今回もやっぱりどっぐちゃんか? この自在さは、いざ自分でやろうとすると、なかなか難しいもんだぜ。いつも見事だよ。

「いらっしゃいませ」霜月 剣
・と、思ったら、これもいい。一見、ダラダラとテキトーに書いてるようで実はそうではない。しかも、オレの大好きな「特別なことは何も起きてない」ハナシ。この人は書ける人だ。


ちょっと前までは、「こりゃあ、音痴が歌手目指してるよ」みたいな出来の作品も結構あったのに、最近はそういうものは殆ど見たくなったなあ。群雄割拠って感じだもんなあ。継続は力だなあ。「ここをこうこうこう、したから、ここがこうこうこう」で、今回は霜月 剣さんの「いらっしゃいませ」を。

(アナトー)

票者:このバトルへの参加作者



感想:赤塊ひらひら 檸檬さん
 いっぱい金魚をすくった子が川に流そうと言うところの物の考えかたに「ああ、そうなのだ!」と思って、めちゃくちゃすごいいいなあと思ったけど、最後死んじゃうってのが全然駄目だと思った。もし実話だったらごめんなさいと言うけど、創作だったら、かなりがっかりだ。

深呼吸。右から吸って左から出せ。 アナトー・シキソさん
 先月のほうが面白かった。

いらっしゃいませ 霜月 剣さん
 ポテトチップスでぎとぎとの指、とか、水を吸った食パンみたいなぐずぐずの身体、などの表現がいいなあと思った。新しいことを始めてあわただしく過ごしている感じがよく出てるし、さらっと読めた。よかった。

<ユキコモモ>
票者:その他のQBOOKS作者



リアル  柳戒人さん
 
感想:この方の作品には、何か魅力を感じます。
おそらく、「死」や「病気」や「怪我」など、人が忌み嫌うものをちらつかせているところに、惚れるんだと思います。
到底、真似はできないけれど、惹きつけられるものは確かにあります。
票者:その他のQBOOKS作者



感想:繰り返し読んだけど、
好きな作品にはめぐり逢えませんでした。

それで、何回か読んで、その中で何となく印象に残っている作品を推したいと思います。

情報という手段を自発的に遮断すること。
自発的でありながら、じつに消極的な方法で、
活力という言葉とは無縁のネガティブ思考。
しかし、現代ではそういう方向性で生きていくのもアリかと、
一瞬、傾きかけてしまうくらいの現実感がありました。
病んでいるとは思いますが、それもまた現代なのでしょうね。
票者:このバトルへの参加作者



芯の欠片  さとう啓介さん
 
感想:さとさんのこういう”切ない”作品、本当にいいなあ、上手いなあ、と思う。詩も同じ主題だったけど、1000字のが断然よかったです。

次点は、すごいインパクトのあった、『チーズ』


票者:このバトルへの参加作者



感想:奇をてらいすぎる作品が多い中ですごく小説している、と小説が何かもろくに知らないくせに言ってみる。でも雑誌の一ページ目を開いて淡い水彩画の挿絵と共にこの作品が載せられていたとしたら、その雑誌はきっと面白い雑誌に違いない。
票者:このバトルへの参加作者



遠いセミの声を深く冷たい場所で聴く  伊勢 湊さん
 
感想: 自分にとって、うまいなあ、本当にすごいなあと感心する作品が、この作品以外に10作品ありました。技術的なことを比較すれば、もしかしたら10作品のうちの2、3編がこの作品より優れているのかもしれません。
 しかし独自の世界があると感じたのはこの『遠いセミの声を深く冷たい場所で聴く』でした。

 虚脱感や反発する精神の交錯と、まさに寝入る時の思考のように遥か遠くと台所ぐらい近い場所の意識の行き来が濃密で、主人公に圧しかかる日常的な、ありふれているけど逃れるきっかけが掴めない重圧を推察させる威力があると思いました。彼の日常を、ああだろうこうだろうと考える楽しみがあったのです。主人公の個性が説明過多でもないのに明確で、しかも自分好みなので同調しやすかったのかもしれません。

票者:その他のQBOOKS作者



感想:深く冷たい場所は意外にも心地よい場所だということです。
死にたいと死にたくないは二者択一ではない、ということですか。
票者:このバトルへの参加作者



怪盗消失  のぼりんさん
 
感想:1000字の推理小説なんてすごい。
そのチャレンジ精神に一票!
票者:その他のQBOOKS作者



チーズ  村松 木耳さん
 
感想:今回の登校には、素敵な作品がたくさんあったように思う。
 その中でこの作品を推薦したのは、ストーリー展開があるなと思ったから。それから、私がきっと殺人とか嫉妬とかそういったものに興味を持っているのかもしれない。
 残念だなと思う点もあって、構成が少しごちゃごちゃしていたこと。読んでいて途中で話がわからなくなった。とはいえ、私の作品よりもずっと上手だと思うけれど。
 良いと思う点は冒頭部分。何故なのかよくわからないけど、引き込まれる感じ。あと、女性社員を刺したことを描写していないのにナイフで刺したのだなと、想像できることとか。
 何度か読み返して書き直していけば、もっと素敵な作品になったと思う。
票者:このバトルへの参加作者



Dear  紫色24号さん
 
感想:懐かしい感じと、晩夏の匂いがするところが好きな作品です。
湿っぽさを感じさせない雰囲気も、いいと思いました。

他に迷った作品は、柳戒人さんの「リアル」
紅花花屋本舗さんの「メカノスタルジー」
伊勢湊さんの「遠いセミの声を深く冷たい場所で聴く」
霜月剣さんの「いらっしゃいませ」
でした。

票者:このバトルへの参加作者


アイスコーヒー  空人さん
 
感想:書き出しやオチが凡庸なものや、個人的な感傷に閉じられている独り言みたいな
ものが多いなかで、最も印象に残りました。
「両脚にはどうしてか小さな傷」の淫靡な余韻が好きです。

他には、「嵐が丘」。オチに隠された物語を想像すると楽しい。
「有名税」の着眼点も良かった。
票者:このバトルへの参加作者



嵐が丘  越冬こあらさん
 
感想: 空人さん、こあらさん、霜月さんで迷った。1000字での完成度では霜月さん、人間が書けている、という意味では空人さん、余韻が書けているといった点ではこあらさん。要は、いまのところ、何を体が欲しているかということでして、なんというか、西向きの障子に散りばめられた青海苔がおつなもんで、こあらさんに一票、というコトで。ホント、何があったんだろう。タイトルは投げやりな感じだけれども、この余情は好きだ。次点はほか二名。(M)
票者:その他のQBOOKS作者