■Entry10
モノクロームガーデンるるるぶ☆どっぐちゃんさん
感想:エントリ5 看板屋 鳥野 新さん
エアバスっていうかスペースシップなんじゃ、っていうのは、まぁ置いといて。作品の魅力を意識できているし、発想力もあるから、まだまだ伸びそうだ。人情ものが好きそうなので、そのジャンルでもっといろいろ書いて、作者ならではの部分を磨いていただきたい。
エントリ10 モノクロームガーデン るるるぶ☆どっぐちゃん
クレヨンとかレイプとか、なんでそうなるの、みたいな発想の柔軟さが好き。これだけ飛躍しても説明不足という印象が残らないのは、作者独自の価値観が柱になって支えているからこそだろう。
エントリ13 健 うちゃたんさん
「てかさ、上の名前なんていうの?」というセリフからは、小学校時代のヒロインを思い出したと考えられるのだが、さり気なく、しかしさらりと読み流せない程度に意味ありげで、巧いと思った。
エントリ15 サラバンド アナトー・シキソさん
二人称の視点が独特な空気を出しているし、読んでいてイメージが膨らんで、良く書けてると思ったけれど、ちょっと物足りない。きれいに纏まりすぎた。
エントリ20 肉をくわえられなかった犬 ごんぱちさん
どこかで読んだような気がして仕方ないけれど、愚かな犬の視点が独特に感じられて良い。
さて、と。るるちゃん、うちゃたんさんのどっちかだ。
「健」みたいな話は、世間で頻繁に起こっている現実的な内容だと思うし、幼い頃のエピソードが入ってるあたり、好きなタイプの作品である。私は過去の自分より今の自分が好きだし、恋愛に対する考え方もだいぶ違うけれど、それでも惹かれた。
今回は、爆発力を感じた「モノクロームガーデン」に1票。これを読むと、他の作品が無難に思えてしまう。うちゃたんさんには、これからもっともっと成長することを期待したい。
私もがんばろっと。(日向さち)
投票者: このバトルへの参加作者
感想:「秋空」立花聡
これはちょっといいな。ただ、本当は一人称の話をなんとなく三人称にしているから読んでると、妙に落ち着かないというか、安定しない。「娘」を「私」に読み替えても、全然読めてしまう。もちろん、男と女の話をするにはまだ早い「娘」が、こういう大人びた表現はしないだろうから、「娘」を「私」に読み替えると、今度は別の違和感が出る。けど、読んでると、どうしても「娘」は「私」だろうと思えてしまう。この曖昧さが、読んでる時の、まどろっこしさみたいなものに繋がるんだと思う。「誰が物語を語ってるのか」を作者がはっきり自覚してるかどうかは、とても重要だ。
「モノクロームガーデン」るるるぶ☆どっぐちゃん
いいなあ。文句なく、いいよ。よっぽどのことがない限り、今回はこれだな。
「ちちんぷいぷい」小笠原寿夫
これもいいなあ。でも、この作品も「憲次」を「僕」に読み替えても全然読めてしまう。先の「秋空」と違う点は、語り手と「憲次」が地続きになってるから、読んでて不安定な感じがしないことだ。「憲次」が「幽体離脱」して第三者としての語り手になっている状態だ。「僕」の体験を他人の体験のように語っているだけだから、読む方は「憲次」でも「ヒロシ」でも「僕」として自然に読んでしまえる。だから読んでても違和感やまどろっこしさを感じないんだ。けど、こういう「本当は一人称の話を三人称にしている話」には独特の「臭み」が必ず出る。
「ロードレーサー」早透 光
これいいなあ。以前にも、誰のだったか忘れたけど、こういう「動く肉体としての人間」を丹念に描いた作品があったなあ。こういうものがちゃんと書けるのって、やっぱり才能なんだろうなあ。いやあ、いいなあ、これ。けど、「ヴァーレ、ミゲール」って何? どういう意味? 誰かの名前?
「健」うちゃたん
俺が勝手に「オンナモノ」と呼んでるタイプの話。いいねえ。スゲーいいとか、めちゃくちゃすげーとかじゃないんだけど、うまく書けてる「オンナモノ」は大体俺の中の基準点をクリアするよなあ。なんなんだろう? どっか、こういう話が好きなところがあるんだろうな。「オンナモノ」は、「おい、これ、ただの日記だぜ!」っていうレベルと、そこからあと一歩だけ踏み出したレベルとでは全然違っちゃう。「途中」がないんだよな。ランク外か、一気に上位に来ちゃうかなんだ。「まるでダメ」か、「お、結構いいじゃねえか」しかないんだよな。「まあまあいい」とか「ちょっとマズイ」は、まあ、ない。「オンナモノ」って、ミもフタもなく本質を突くからだろうな。
「男と女、友達同士」日向さち
これも「オンナモノ」。いいねえ。けど、なんで、いいと思うんだろう? こういう愚痴とも相談ともつかない話を散々聞かされてきたから、俺の中のなにかに馴染みやすいってのもあるのかなあ? ああ、分かる分かるって感じの良さだよなあ。
今見ると9番か14番までの連番で残ってる。面白いな。まあいいや。
今回は、るるるぶ☆どっぐちゃんさんの「モノクロームガーデン」を。
(アナトー)
投票者: このバトルへの参加作者
感想:「モノクロームガーデン」「健」「サラバンド」の3作品が印象的でした。なかでも「モノクロームガーデン」には題名とは裏腹な色鮮やかな景色にポップな現代アートの絵を見終わったときのような軽いカタルシスを感じさせられて気持ちよかったです。
投票者: その他のQBOOKS参加作者