第82回1000字小説バトル結果

おめでとうございます!

今回のチャンピオン作品は、
ようこさん さん作『券売機の気持ち』
アナトー・シキソさん作『世界完璧図書館探訪記』
の2作品です。

エントリ作品作者得票
02券売機の気持ちようこさん3
13世界完璧図書館探訪記アナトー・シキソ3
09春の祭典とむOK2
10二人の磁界ヘビトンボ2
14更科のおっちゃん棗樹2
01伝言のぼりん1
04逆転した街鬱宮時間1
07ツールドフランスるるるぶ☆どっぐちゃん1
08夕の鶴ごんぱち1


感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……
掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。



推薦作品と感想

■券売機の気持ち  ようこさん さん
 
感想:どこからともなく強迫観念が覆いかぶさってくる気持ちが文体にもパットと見の構成からも伺え、一気に読ませてもらいました。
票者:純粋読者


感想:ピックアップ。
02  券売機の気持ち    ようこさん
 やろうとしていることと技法ががっちりかみ合っていていい感じだ。非常に完成度も高いが、このいい感じを次の作品に持続できるかが結構大事。

03  ヤリクチ    ロヨラ
 これもまたいい。普通だったら言語になりえないところが言語になっている。これもなかなか。

13  世界完璧図書館探訪記    アナトー・シキソ
 アナトーさんは器用だからな。どんな球が来ても打てる。打てる一方で、本来、自分が得意としているコースというものがわからなくなっている気がするのだ。あたしなんぞ不器用なので、自分の得意な球しか打たないわけだけれども(それだってゴロしかないよな)。
 だからなんだといわれると「それはそれで大変だろうな」ということをいいたいのだ。実はそろそろホームランを打ちたい、のだと思う。最近読んでいて、そんなことを思う。

 投票はようこさんに。偶然の完成度かもしれないが、これは魅力的だ。(M)
票者:その他のQBOOKS参加作者


感想:句点や改行を省略する表記は違和感あるものの、勢いがあって目が離せないまま読み終えてしまう。文字で読む講談みたい。小銭で膨らんだ財布が恥ずかしくて冷や汗がでるという設定には無理があると思うが、最後の3行が妙に気に入ったのでこれにします。

票者:その他のQBOOKS参加作者


■世界完璧図書館探訪記  アナトー・シキソさん
 
感想:青野岬さんのとてもありそうなたんたんとしたお話。とてもわかりやすくて
ひかれるものがありました。
ヘビトンボさんの書かれた世界もとても面白くて「好きだ」と思ったのですが・・霊感の強い友人を殴らないでもう一工夫してくれたら。もっと好きだったとおもいます。
アナトー・シキソさん
おっしゃるとおり「まーさか」なお話なんだけど。はるばる行って。ただただバター茶すすめられてらちがあかない・・・チベット。
とってもリアル。「チベットってそうだよね」と行った事なくても得心。
というわけでこれが一番好き。でした。
票者:このバトルへの参加作者


感想:僕ならバター茶を飲む。そのへんが限界。
票者:このバトルへの参加作者


感想: 「券売機の気持ち」 ようこさん
面白い文章だなと思って読んでいたけど、小銭を受け付けない券売機の気持ちがどうもよくわからない。これはこれでいいのかもしれないけど。タイトルになってるってことは、これがメインテーマなんだろう。そこが腑に落ちないのは落ち着かない。

 「世界完璧図書館探訪記」 アナトー・シキソさん
バター茶が効いてるなあ。
票者:純粋読者


■春の祭典  とむOKさん
 
感想:お料理自慢から愛情に発展させるところに、それこそ愛を感じました。
愛情もちょっとずつ伝えていって実を結ぶところなんか料理の腕前とそっくりですね。
票者:このバトルへの参加作者


感想:目線の動きから連想されるイメージがほんとうにあざやかで、幸せな感じが満ち満ちていて、読んでいてこちらもしあわせな気持ちに。浮き足立つような春らしさもとてもいい感じ。
読んですぐよりも、後になってなんでもないときにふと描写されていた情景を思い出してしまいました。そしてなんだか幸せな気分になったので、春の祭典に一票いれさせてもらいます。
票者:その他のQBOOKS参加作者


■二人の磁界  ヘビトンボさん
 
感想:きれいにまとまっているというか、なんとなく、すーっと入ってくる感じの文章でした。最後の、主人公の悲痛の叫びも、人間らしく表現されていると思いました。
票者:このバトルへの参加作者


感想:棗樹さん、とむOKさんの3作品の中で迷ったのですが、「テルミン」という題材の目新しさに、票を投じようと思います。
……実は今、私が一番欲しい楽器が、この「テルミン」なので。
ただ、1000文字小説で「死」を扱うのは、あまりにも安易な気がして、そこだけは残念に思っているのですが。
票者:このバトルへの参加作者


■更科のおっちゃん  棗樹さん
 
感想:「おお、そうやったな!」と叫び、二人で爆笑した。
というところが、爆笑というのが気になるんだけれど、だって爆笑って美しい言葉じゃないじゃない、けどこの話の地べたを這った感じが好きでした。
「こないだは、うちの親父が」
で、実際、主人公の親父がなにをやったかについて具体的な記述がないところの、ようするに焦点の逃がし方も、上手いと思う。1000字で、かつ生活スケッチみたいなことをやるときには、こういう「抜き」をやると、地上からフワと1ミリくらい浮いた感じになる。いいなあホバリング。何を書いてるんだろうか。

<ろよら>が書きました。
票者:このバトルへの参加作者


感想:「券売機の気持ち」ようこさん
わざとできるだけ句読点をつけない長いセンテンス。それをぐーっと一息に読んでしまえれば、そのリズム感というか、〈粘りけ〉というか、そういうものがちょっと心地いい。たぶん、内容なんかどうだっていい。このぐーっと一息に読んでしまう感じが面白いのよ。

「ヤリクチ」ロヨラ
生煮えねえ。あまり〈蝕まれてる〉感じもないし。
けど、なんか〈がんばってる感〉が、いいわね。

「ツールドフランス」るるるぶ☆どっぐちゃん
ああ面白い。「書ける」ってのはこう言うことよねえ。
タイトルの意味はワケわかんないけど。
これはなかなか面白いものであるよ。

「夕の鶴」ごんぱち
最後に奥さんは死んで、鶴になって飛んでちゃったのね。
これ、悲しい話なのね。

「春の祭典」とむOK
まあ、子供が出来たのね。これは、おめでたい話ね。

「二人の磁界」ヘビトンボ
む! テルミンをうまくつかってスピリチュアルに仕上げたわね。
ちょっとおっかなびっくりな感じがしないでもないけど、いいわよ。

「未来探偵【掟破り編】」越冬こあら
字数が足りない、ページ数がないってオチは、まあ、ほんとは作品としては底が抜けちゃったってことでダメなんだけど、この作品に関して言えばちゃんと機能してるからいいんじゃない? このオチでいいんじゃないかしら。

「包括」ぼんより
「世にも奇妙な物語」! 店に来る客を本に取り込んでしまう本屋ね。

「更科のおっちゃん」棗樹
これはいいわね。いいわよ。こういうの、好きなのよ。何も起きないの。
もちろん、ちゃんと〈書けてる〉ってのが大前提だけど。


とういわけで、今回はどれにしようかしら? 二回続けてどっぐちゃんに入れるのもどうかと思うし。『二人の磁界』もちょっといいのよねえ。でも、ヘビトンボって名前が気持ち悪いし、字数が1000じゃないから、やっぱり『更科のおっちゃん』かしら。久しぶりに田舎に帰って、懐かしい文具屋(雑貨屋?)のおっちゃんと再会したってだけの話だけど、「わかる」じゃない? なんか、こう、主人公の気分とか、その場の気配とか空気とかが、とても。


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ミカ(マイスター代理)
票者:このバトルへの参加作者


■伝言  のぼりんさん
 
感想:「バスガス爆発」というだけのネタで、ここまで引っぱった職人芸に一票を投じます。
それにしてもバカらしい(←最上級で褒めてます)そして、マイリマシタ。
はい。
票者:このバトルへの参加作者


■逆転した街  鬱宮時間さん
 
感想:今回はわたしが一番おもしろいように思うけれども(笑)。
とりあえず、これですね。何気無い文章で、そこから浮かぶ景色が頭の中でくるくる回って、読んでて楽しかった。
票者:このバトルへの参加作者


■ツールドフランス  るるるぶ☆どっぐちゃんさん
 
感想: 青空がなんか綺麗だったので。
票者:このバトルへの参加作者


■夕の鶴  ごんぱちさん
 
感想:作中に流れる言葉と時間が心地良く、再放送中の日本昔話を見ているような気持ちになりました。
他、青野さん、とむさん、棗樹さんも似たような色をしていると思います。よかったです。
あとは色はまったく異なるけど、アナトーさんの作品も面白かったです。
(ぼん)
票者:このバトルへの参加作者