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『ガリバー旅行記』による創作
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嘘を言う。それは口だけでなく、手のひらに塗りたくってベトベトと撫で回す―いや、むしろ体中から分泌されるのを、全身に浴びせているようになった―そんな気分かな。「一緒に逝こうよ」とか感じていないのに感じているフリをして、獣みたいに声をあげてみたりなんかして、『叩き役』をかって出る。「何がよくて付き合ってんの?そのバカ男と」とか言われて「愛だよ、愛」とかいってみる。この街じゃ誰もが考えてばかり。淋しいわけじゃない。抱かれて快感を求めているわけじゃない。ただ、そう「マジでぇ!ありえねー」と言いながら寄ってくる男に身を任せるのも、悪いもんじゃないなと思っているわけだ。「愛している」と言いながら、むさぼるように味わって、平然とお金だけ置いて、本当の彼女か奥さんか―多分後者だけど―と愛を語っている。でも、このことを誰かに言うと、常識人ぶった人たちや科学バカでも「所有欲=万有引力!」とか言っているアイツは眉間にしわを寄せて、「このアバズレ!」と罵るんだろうな。わたしの体から出る「嘘」という名の粘液を少しでもふき取ってくれそうだから、少しは言われてもいいけれども。ねぇ?そう思わない?・u・
鏡と対峙して、彼女は化粧を落としながら自身に問うているようだった。そして、9:00PMから始まる『天空の城の…』をかけ、真ん中の話はどうでもいいようであったが、あのオープニングの曲とアニメーションが好きで見るらしい。あとはプツリと電源をきった。テレビが四角く白く消えていくのが、たまらなく彼女は好きなようで、鏡に向かって以来久方ぶりに笑顔になった。
不老不死になったガリバーは急いで彼の『旅行記』に『3.Laputa』と走り綴った。目の前にいる女が、まさに彼女が似つかわしいと思ったからだ。嘗め回して、貪欲に全てのものを食べつくし、搾取し、『机上の空論』を展開して全てを飲み込み食べていく。科学人になった男たちを叩き、こんなヨボヨボの俺を相手にしている。この国の皇帝は何度も変わり、一度はこの地は灰になり、黒い涙を流して、それでも私は生き残ってしまった。長崎から帰るつもりの本国は今なら数時間で着くらしいのだが、このラピュタと化してバルニバービをやってのけては傷ついているこの国が滅んで生まれ変わるのはもう少ししたらやってくる。
『格差』と『品格』をちらつかせ、天空に上ろうとするものたちにも、彼女は同じように身を売るのだろう。La Puta!