■ Entry1
長編小説(途中まで)おんどさん
感想:まずは、Grok先生の一日も早いご快復を心よりお祈り申し上げます。ギャグの書き過ぎでキャラを見失うなんてことあるんですね。今回のバトルでいちばんキュンしました。
Entry1「長編小説(途中まで)」おんどさん
「……Googleのアナルスティックスは、Googleのgから入れてooから出てくるって本当なの?」
さやかは男にそう尋ねた。
この男は朝から何度も何度もレジに並んでは、128円の缶チューハイを一本だけd払いで買い、さやかの顔を見るとにたりと笑い──その目の奥にはきっとノーマ・ジーンの姿が映っているに違いない──とろりと腐った目でさやかの胸元を一秒間じっと見つめ、必ず首をかしげて店を出ていった。ただのアル中のスケベジジイだ。どうせなら47のババアじゃなくて、もっと若い女に目をつければいいのに──仕事中、ずっとそんなことばかり考えていたら、その男はあろうことか通用口の脇で缶チューハイを飲んでいた。
「ああ、本当さ。Googleのgから入れてooから出てくるんだ。このへんのことは話すと長くなるから、飯でも食いながら話すよ」
まだ「行く」とも言っていないのに、飲みかけの缶チューハイ片手にさっさと歩き出す。そっちは駅前じゃなくてラブホテル街だよ。まあ、家もそっちだから別にいいか──さやかは黙ってついていった。
男は『ハムカツ』と毛筆フォントでプリントされた、ピンクののれんをくぐった。
この店の名物はハムカツなんかじゃない。実はハムエッグなんだ──。
昨日、さやかをナンパした白パン赤メガネ男の言葉がまざまざと思い起こされた。メニューを見ると、ハムエッグではなく『ハムエッグス』と表記されていたので、さやかはハムエッグスを注文した。缶チューハイの男はレモンハイを頼んだ。酒を飲むときは飯を食わないらしい。
「GoogleのアナルスティックスはGoogleのgから入れてooから出てくるけど、そのあとeからまた潜り込んでいくんだ」
男の長話に付き合いながら、さやかはスマートフォンを取り出した。LINEのアイコンに未読がついている。開いてみると、昨日の白パン赤メガネ男からだった。『おめでとうふ』と書かれた豆腐のLINEスタンプが、なぜか五つも並んでいる。
Entry2「サイレンと昼」サヌキマオさん
夫婦漫才が暮らしていた部屋に引っ越してきた、若そうなお兄さん。無味乾燥、生ける屍のように寡黙で、街のように静か。彼はどこからか逃げてきたのでしょうか。その身の上が少々心配です。
話は変わりますが、もう八年も前のこと。引っ越したての朝七時ごろ、ピンポンを連打されました。何事かとドアを開けると、若い女の子が顔を真っ赤にして、土足で部屋に入ってきたんです。たぶん彼氏に逃げられたのでしょう。でも、部屋の中がすっかり変わっていたので、怒り狂って出ていきました。今思えば、シンプルに住居侵入罪ものですね。マジで刺されるかと思ったよ。
Entry3「長名の伜」凜々椿
こないだネットニュースで、千鳥の大悟がタワマンに住んでいた時、停電でエレベーターが使えなくなって、それがきっかけで引っ越した──なんて記事を読みました。
かくいう私も、かつて11階に住んでいたときに、豪雨被害でエレベーターが止まってしまったことがありました。それ以来、肉体の限界を超える高さには憧れなくなりました。
ちなみに肉体の限界は越えなくても、エレベーター付きのマンションに住むことをオススメします。足を骨折したとき、あると便利なので。
Entry4「スクールドッグ」ごんぱちさん
癒しのはずが、いつのまにか“やばい仕様”になってしまい、めぐりめぐって、いじめがなくなるという皮肉。
そしてそのうち、スクールドッグに選ばれし児童たちが校内で独裁政権を打ち立て、「距離を時間で割る」なんてめんどくさいことを言い出した四谷先生を廊下に立たせたり、巨大う⭐︎こスライムでバリケードを築いて、給食のおばちゃんたちに毎日カレーを作らせる──そんな未来がやって来るのでしょうね。
しかし、そんな選ばれし児童たちにも隙はあります。それは“下校時”。
スクールドッグは学校の所有物ですから、児童たちは連れて帰ることができません。校門を出た、その瞬間──天下分け目の関ヶ原の戦いが始まるのです。
投票者: このバトルへの参加作者
感想:「長編小説(途中まで)」
トップバリューのライム缶くん500mlが非常に美味しいのではあるがあっ、という間に売り切れてしまう。
それで食う油ぎったハムカツのうまいこともこの上ないが、ここは意を決してアジフライに追いマヨネーズをして食うことの悦びを、ってなんだよ一枚180円ってさすがに暴利じゃねえか180円とはどういうことだ! と憤りはしたものの、180円のアジフライを何枚食べれば128円のチューハイが空になるかを考え始め、俺はこの辺が似つかわしい、と10本88円のかにスティックにおちつくのが世の中というものだと思った。本作はそんなカニカマごときのポテンシャルでは収まらない油ぎった獣欲がエンジェルバスト(仮称)にも遠慮なく注がれておりました。エンジェルダスト、というとパタリロ!であるが。
「サイレンと昼」
Vtuberがサイレントヒルの配信をしていてテレビからは朝ドラの再放送で「花束を君に」なんかが流れてくればこういう作品が出来上がろうってもんでございます。
それだけ。
「長名の伜」
ちょっと有名になってお金に余裕のでてきたアイドルが地上38階に住みますってぇと耐震構造だかで強風の日にはぐいんぐいん揺れるってぇんですっかり気持ちが悪くなっちゃった。停電のときには階段を使い、断水のときには便所が流れず、あんなもん憧れ以外に何がいいんだい、というと夏は風があって涼しいという。ハンググライダーができたらちょっと楽しそう。
しかし、高層50階の井戸端会議ってなあなにを話すんでしょうね。投機用のマンションの話だったりして。
「スクールドッグ」
おれはこの「スクールドッグ」を導入したときの経緯を想起してしまうのだった。私立高校かな、校長か主事の独断でしれっと導入されてしまったような気配がある。においを元に犯人に噛みついて離れない、という特化型機能のわんちゃんだ。30年前であったら「そんな、先生に殴られるようなことをするようなうちの子が悪いんですよ」という母ちゃんがいくらもいたが、ちとドラえもんの秘密道具にはないような生々しさを感じる。今ひとつこの暴力装置、納まりが悪い。
「銭形平次 八五郎のブラックフライデー」
こっちのAIの先生は文章に格調を感じる。八五郎がおたまに淡い感情を抱いているのもいっそのこと新しい。
面白いなあ。いつものGrok先生にも自分の書きたいことにしか興味がない、みたいなキャラクターがあるんだなあ。恐れ入ったなあ。
「親知らず子知らず」
怖がらせようという怪談の上にさらに怪談を載せよう、というタイプの話かと思ったらそのまましんみりしてしまった。<見えたるや否や彼の孤児の眼に>ぢゃねーんだよ、というツッコミは現代的なものなのであろーか。たぶん真面目な人が書いてはる。
投票者: このバトルへの参加作者
感想:飲酒破綻者のリアリティ的にいえば「いやそうやないやろ」と思わせる箇所は無くもないが、そこを気にするのは破綻者はみな飲酒者であるべきだという飲酒者の視点なのである。彼は酒が呑みたくてうろついているわけではない。作者は、いや主人公は性的破綻者ではあっても酒の方では破綻していない。なにしろ9%の酎ハイを2.5リットル飲み続けても、頭を占める危惧すべき事態は重勃起なのだから、色々と安心できる。人間こうありたいと思わせるものがあります。
投票者: その他のQBOOKS参加作者