Entry1
長編小説(途中まで)
おんど
三重苦の春である。2月の終わりから3月の初めにかけてなんどか突風が吹いて花粉症であった。昨年までは多少鼻がぐずついたとて慢性鼻炎と言い張ったのだが、今年は目も痒いし耳も痒いし足先は冷たいしきんたまは痒いしで身体中の粘膜が爛れて花粉症と認めざるを得なかった。それに加えて昨年末から豆腐を食べても奥歯が痛むという謎の現象に見舞われている。とっくの昔に奥歯は虫歯で神経を抜き、銀歯をかぶせ、もはやハリボテの城のごとくうっすい輪郭を残すのみとなり、その輪郭も粗悪なアルコール摂取によって蝕まれ、もうこれは抜くしかないですね、そうだねそうだねといった歯科医師と歯科助手とのコールアンドレスポンスによって抜歯を余儀なくされ、その歯科医が国道沿いの耕作放棄地に「一生保証インプラント」のぶっとい看板を掲げていると知ったのは左右両奥歯計五本を抜かれた後の祭り。奥歯がないのにかつて奥歯のあったあたりに痛みを感じるのはミステリーでありデステニーであり歯茎が爛れているのだった。そんなことをつらつら考えつつ日本タイチェコ戦を、と表記すると3Pみたいだが、正確には日本対チェコ戦を観戦、と云ってもネッチフリックスには加入してないのでスポーツナビの文字速報を追っているのだが、町内会には加入しないくせにネタフリには加入している梶原さんは野球選手の隆起した臀部には興味があるのに野球自体には興味がなくて「愛の三角関数」とか「愛のピボットテーブル」とかいった韓流ドラマばかり観て性欲の自動制御に余念がない。チェコは海に面していない内陸国で南ボヘミア地方のリプノ湖などの人工湖やダム湖がチェコの海と呼ばれ、夏は海水浴、冬は凍結した湖面でのスケートを楽しむ市民の憩いの場となっていますとAIは云うのだが一向にチェコの海岸物語に着地できない。とはいえ梶原さんの乳首はいつもより硬くて啜ってみるとどんぐりで、クリトリスも肥大化していて啜ってみるとどんぐりで、日本対チェコは8回裏になっても0対0で、どんぐりの性くらべである。これだけの文学的マテリアルズをクリナーメンしたのだから千字くらいあっという間に書けるだろうと思ったのだがそうは問屋が卸さない。いくら頼んでも堕ろしてくれない、裁判沙汰にして慰謝料をふんだくろうとする性悪女、みたいなバトルを開催しているのがこのQ書房というところで油断がならない。2年前に約25年ぶりに参戦したのだが