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3000字小説バトル

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3000字小説バトルstage4
第29回バトル結果

おめでとうございます

今回はサヌキマオさん作『パンツがない』がチャンピオン作品と決まりました。みなさんご投票くださいましてありがとうございました。

投票結果
得票数 
1
Bigcat
1
2
サヌキマオ
2
3
蛮人S
1
4
新宿三奇人
白石実三

感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。

「私の投票がない!」「内容が違うような?」……掲載もれ、ミスなどがございましたら、QBOOKSインフォデスクのページよりご連絡ください。

推薦作品と感想

パンツがない
サヌキマオさん


感想:
UFOにパンツを盗られたかもしれないという着想はユニークですね。過疎の町に起こった珍事件で田舎の人々が騒ぐ様子が目に浮かびます。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
Entry1 不眠
 最後の最後で設定に引っかかりを感じるのが残念に思われました。「なぜ毎朝六時から?」で引っ張ってきて、結局その答えはなく「なぜここで?」という新たな疑問が加わります。どうせなら主人公がぎりぎりまで追い詰められたところで、正体不明のまま相手が立ち去るエンドの方が良かったかもしれません。
 平穏な日常に他者が割り込んできて蹂躙されていくサスペンスはかなり雰囲気が出ていて、ラストの開放感も十分と思います。多分、感覚主体で読み進める方なら、もっと評価は高い作品でしょう。私が少々感性の冷たい人間であることと、投票者が少ないこと、申し訳ありません。

Entry2 パンツがない
 で、こっちはこっちで主人公が全然追い詰められず、正体不明のままパンツとUFOがそれぞれ立ち去ります。パンツとUFOまで出てきて、このテンションの低さ。主人公のおかれた田舎の、致し方ない低エネルギー感と同期してます。主人公以外、誰も話を盛り立てようとしません……
 でも母親も、教室の友達も、犬も、みんな互いにそう思いながら、関心がすれ違っているようにも読め、そこはむしろ都会的な印象。が、これはタイトルが井上陽水を思わせたことからの副作用かも(笑)
 ともあれ、さっぱりと仕上がっていると思います。スープが澄んだラーメンみたいです。変な例えで申し訳ありません。

Entry3 宇宙栗まんじゅうの呪縛
 ダブルパロディのつもりですが、宇宙大作戦に寄せすぎたかもしれません。こういうのは書いた当人ほどには読者は楽しめないものです。申し訳ありません。

Entry4 新宿三奇人
 3000字というにはちょっと長いのですが、結構ウケたので。当初、背景となる導入部が掲載されていなかったけど、黙って後で追加してしまいました。申し訳ありません。
投票者: このバトルへの参加作者

不眠
Bigcatさん


感想:
何か心にフィットするものがありました。ご近所トラブルでも、マンションにおけるそれ、浴室からの水漏れ、階下、階上問題など、いろいろと考えさせられる小説でした。
投票者: その他のQBOOKS参加作者

宇宙栗まんじゅうの呪縛
蛮人Sさん


感想:
「不眠」
 えらいこっちゃ。
 この手の案件は「どうなるどうなる」というところが面白いのんですが「コカイン作っとった」というオチにするために「アパートに自分とこと下の階しか住んでない」「大家と連絡がつかん」という設定にちょいと無理が出たように思う。もうちょっと無理のないように設定を広げていけたらよかったんではないでしょうか。

「パンツがない」
 「異星人がパンツに擬態していたが、何らかの事情で帰った」ということでいいんだと思います。自分で書いててそうとしか結論がつかなんだ。

「宇宙栗まんじゅうの呪縛」
 やぁ、蛮人さんが栗まんじゅう問題に挑むとこうなるのか。
 <『一個の栗まんじゅうが存在する』という事実が、無限に繰り返される>という記述にもある通り、栗まんじゅう問題はサイエンス以上に哲学的な命題も含んでいて「咀嚼した、胃の中の栗まんじゅうは栗まんじゅうではないので分裂しないのか」「だとしたら分裂するしないは人間の認識次第なのではないか」などと考えていくと5分位(飽きるまで)時間が潰せるのです。で、飽きる前にお茶が出る。いい落とし方だと思います。読者がもてなされている。

「新宿三奇人」
 白石実三、聞いたことないけどおもろいなぁ。

> 聞いた蜀山は、ひどく怒って、敷居の上でひねりつぶした。すると、蚤は、つぶされながら歌うには、

 この辺なんか赤塚マンガあたりの間だ。
投票者: このバトルへの参加作者