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3000字小説バトル

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3000字小説バトルstage4
第40回バトル結果

ざんねん

一位作品の数が、その得票数以上となりましたので、規定によりチャンピオン作品はありません。次回にご期待下さい。

投票結果
得票数 
1
サヌキマオ
1
2
アレシア・モード
1
3
雨中記
小熊秀雄

感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。

「私の投票がない!」「内容が違うような?」……掲載もれ、ミスなどがございましたら、QBOOKSインフォデスクのページよりご連絡ください。

推薦作品と感想

あおとみどり・下
サヌキマオさん

感想:
Entry1 あおとみどり・下
 アオだっけ、面倒くさい奴だなあ。といって、呂畑にもついていけない。キノコで休んだのも計算ずくでしょう。なんでそんな事するかというと演劇部のためで、視点が高すぎるのだ。前作を読めばアオコは「演じる」女らしいけれど、呂畑のほうがよほど高みを演じている、世の中にはこういう人はいるものです。ああ、こう書いて行くと、私もアオコ寄りのようですね。でもこちらは素直なのだろうけれど面倒くさ過ぎる。
 ……って、作中の「私」(俵村でよろしかったでしょうか?)もそう感じたのでしょうか。結局、私も「青子にも呂畑さんにもなれない。それ以上のことは、考えない」ということになります。俵村?は本当につまらないやつですが、それはそういう役、読者の投影として周囲の変な奴らの間に入るための存在だからで(やっと分かったぜ)、こういう仕組みは本当きちんと作られていて羨ましいかぎりです。

Entry2 死ぬる家族
 でね、これねえ、こう、行き当たりばったりで。やはり、もう少しどうにかしたかったとは思う。前にどっかでバラされたけど、誰を殺すか殺さないか悩んで、結局はっきりとは誰も殺していないのだけど、もうちゃぶ台ひっくり返して皆殺しにすれば良かった。突然隕石が落ちてきて全滅とか、恐竜帝国が攻めてきて、母娘がお互いを必死に呼び合いながら、でも別々の路地に居て出会えないままに涙を流しながら惨殺されてしまうとか、そうしたら意味不明な爽快感の内に終わったかも知れない。あくまで、何もしないよりは、ということだけど、最近「運動」が足りないせいか、そういう若さが失われているとは感じます。

Entry3 雨中記
 正直、よく分からない作品。ただ、風雨とか雪とか、そういう悪天候が人間の精神活動をおかしくするのは、事実です。
投票者: このバトルへの参加作者

死ぬる家族
アレシア・モードさん

感想:
「あおとみどり・下」
 こういう話が出てくるんだから、脳みそって面白いなぁと思うわけです。

「死ぬる家族」
 おや、1000字も3000字も介護よりの話だ。みんなそういう気分なのかしらん。
 羽田圭介の『スクラップ・アンド・ビルド』もこういう老人が出てきていて(あっちはぢぢいだけど)じゃあどうするかというと、圧倒的にこっちのほうが介護者が孤独なんだ。向こうはあの女とセックスしてみたり、体を鍛えてみたりする余裕があるけど、こっちはもう、いろいろとナニかが限界に来ている。それがもう、SF的なエッセンスを振りまいて描かれていて、適度に、辛くない程度に軽くなっている。

 この状況をフィクションでも「一歩前に動かす」のが小説なのかしらんと思う部分もある。いや小説は何をやってもいいジャンルなんではあるけれど、やっぱりこう、書いていて物事が動かないというのはちと迫力に欠けるんだわなぁ。と、他人の仕事を見ていて思うわけです。
 自分がおんなじよーな感じなので。物事を動かしたり展開させたりするのにはどえらいエネルギーが要るというのもよくわかるんですけど。

「雨中記」
 妙な話である。なんかこう一抹のすっとぼけた感が人を食っている。
 だからなに、という話であるから、おそらくはフラだけ見せてクスッと笑ってもらおう……みたいな? そういうの? なのかなぁ……
投票者: このバトルへの参加作者