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3000字小説バトル

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3000字小説バトルstage3
第43回バトル結果

ざんねん

一位作品の数が、その得票数以上となりましたので、規定によりチャンピオン作品はありません。次回にご期待下さい。

投票結果
得票数 
1
サヌキマオ
1
2
蛮人S
1
3
一日目
白石実三

感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。

「私の投票がない!」「内容が違うような?」……掲載もれ、ミスなどがございましたら、QBOOKSインフォデスクのページよりご連絡ください。

推薦作品と感想

実録ドキュメント 老人とぬみ
サヌキマオさん


感想:
 ものを書くという姿勢と申しますか、性根と申しますか、その覚悟が私などとは違うのです。もの書きは、書かねばなりません。まずは書くという意志が作中に満ちていると思います。天は落ち地は裂けようとも、書くとなったら書かねばならぬ、何が何でも書かねばならぬ、そこまで思い込んでいらっしゃるかどうかは分かりませんが、書くという使命を果たすために手段は問わないし、その過程もあからさまに晒す、その覚悟は、私の軟弱な心構えとは、たぶん、背負っているものが違うのでしょう。もの書きだからです。私はそうではありません。
 しかし、私にとってもっと怖ろしい事実は、この覚悟がQBOOKSという、何とも希薄な霞のようなサイトに向けて発揮されていることです。このサイト、あるいは私に、それを受け止めるだけの意義や価値があるんでしょうか。
投票者: このバトルへの参加作者

江進士
蛮人Sさん


感想:
「実録ドキュメント 老人とぬみ」
 お前何しとんの、と思われそうですが、やりたいことを素直に処置したらこんな具合に仕上がってしまぃしたし。

「江進士」
 結局お前は誰なのか、ということをググったりするわけですが、よくわからない。
 男に興味を持って呼びかけたのは江だ。で、男は無言で酒を飲み食いして、素性もしれぬままに別れる。再会したときに、初めて男は江の命が狙われていることを伝える。
 なんだろう、まず男に遭遇できたこと、飲み食いを振る舞ったこと、再会できたことあたりがトリガーとなって男の心境が変わっていくのだとすると、まーそれこそ、幸運の女神的ななにかなんだろうという推測は立つ。
 だとすりゃあ品性など高潔でなくても良い気はするんですけどね。そのへんの建前上の聖人君子感が今ひとつ不条理ではある。

「一日目」
 こういう記述をしてでもいないとやっていられない心境、というのにこころ打たれます。
 この辺の描写の精緻さというのは読者をどうにかしてやろう、というのではなくて、むしろこういうふうにしないと自分の心根が保たない、みたいなのがあるんじゃないかと思うのです。
 そのくらい、時代を隔てた読者にとってはわりにどうでもいい記述があるわけで、時代を超えたのは当人の姿勢だけではないかと、そんなことを思いました。
投票者: このバトルへの参加作者