アール・ケイの庭
土曜の授業が終わってみると、僕は結局そこに座って居た。
R・Kの長い髪が、僕の隣で午後の風に吹かれている。
明るい芝を背景に、彼のしなやかに流れる金色の髪を見ていると、そう、先週も、
あるいはその前の土曜にしても、いったい僕らはこうやって、今まで幾度この芝生に
座っていたかと思うと、僕はなぜだか胸の底がずんと重くなり、また陰鬱な気分に浸
されていくのだった。
「アール・ケイ」
何だい、と振り向く顔が微笑んでいる。僕は一息吸い込んで、ようやく後の言葉を
吐く。
「‥‥君が嫌いだ、アール・ケイ」
そう、と彼はあっけなく答えた。
「いいのか、アール・ケイ」
だが返された言葉はこうだった。
‥‥君次第だろう。
「人でなしだよ、アール・ケイ」
君には人の心など無い、R・K、その胸の中にはもっと何か、僕などには思いもつ
かないものが居て、きっと春の疾風に振り回される心配だって、皆目無いんだ、R・
K。
そう、僕と違ってな。
R・K、君が嫌いだ、アール・ケイ!
彼の頬へと飛んだ拳は、やすやすと受け止められた。柔らかく、力強い天使の掌に
封じられたまま、僕の手は震えていた。
来週こそ来ない、きっと来ない、アール・ケイ。
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