決戦! 毒珈琲VS毒サンタ
人の悲しみは落差で決まる。いかに幸せの高みからドンと突き落とすか、これが悪
魔の芸術だ。ふふふ、今回の標的、26歳失恋OL、傷心に沈む孤独な聖夜に訪れた
サンタ、お嬢さん、私の手に掴まって、さあ一緒に踊りましょう、うーんハートウォ
ーミン、ふふふ、だがその正体は地獄の毒サンタ、日々蠱毒を染み込ませた私の指に
触れたが最後、皮は剥げ肉は裂け、嗚呼なぜなの、どうしてなのぉと叫びながら血液
を沸騰させ、君は一握の砂となって散っていくのだ、うは、うははははっはっは‥‥
手首を切っても笑われるだけ、私は悲しみを共有する相手が欲しいの。うふ、今夜
サンタが来るらしい。初めましてサンタさん、寒かったでしょう、珈琲はいかが?
美味しいでしょ、うふ、でもそれは魔法科学の粋を集めた毒珈琲よ、ほーら身体が縮
んでいくわ、骨肉を砕きながらね、苦しい? 苦しい? でも可哀想なのは子供達、
今夜楽しみにしていたサンタさん、幾ら待っても来やしないわ、来年もその次も来や
しないわ、人形になって死んじゃったもん。うふ、サンタは私が独り占め、さあ手を
とって踊りましょうね、おほ、おほほほほっほっほ‥‥
そして、誰もいなくなった、赤い部屋。
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