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1000字小説バトル
チャンプ作品
『ロイズ』るるるぶ☆どっぐちゃん
「ロイズ、というバンド名の由来というのは?」
「ロイズチョコレートとおんなじだから。チョコレートと間違って買ってくれるかもしれないって思ってね。実際どっかの馬鹿が買ったみたいだよ。馬鹿みたいな話だけどね」
「はは」
「あはは、まああれだね、くだらない話だよ。くだらないくだらないくだらない。でもそんなバンドでも結構売れて良かったよ。今は一応普通に暮らせてる。一年前はそんなことは想像も出来なかった」
「そうですか」
「そうだよ。貧乏だったんだぜ。だから必死に稼がないとね。こうやって。路地裏に誘って、しゃがみこんで、くわえこんで、むしゃぶりついて。口に出されたのをアスファルトに吐き出して。今は普通に暮らせてる。一年前は想像もしなかった」
「良く聴く話ですね。あなた方の沢山の伝説の。本当かどうかは知らないけれど。でもそんなことどうでも良い。くだらない話だ」
「舐めてみる? ねえ、オレのコレ、舐めてみる?」
「売れましたねその曲。ありきたりな歌詞です」
「舐めてみる? ねえ、オレのコレ、舐めてみる?」
 じぃ。
 ズボンのジッパーが引き下ろされた。
「くだらない話だ。くだらない。ありきたりだ。あんた達の曲もそうさ。誰かの真似。誰かの軌跡。誰かの記憶」
「理沙。こいつにドレスを着せてやれよ」
「解ったー」
 鏡の前に男は座っていた。いつのまにか全ての衣服を取り払われて。
 横には小柄な金髪の若い女が立っていた。
「綺麗な顔。小さいねえ。小顔だ。二重だし睫毛もこんなに長いし、あ、足上げて、パンツは白ね、良いねえ足も綺麗。ブラジャーは初めて? とりあえず今日は詰め物だけね、はい万歳して腕通すから。ウィッグはこれかな。化粧は薄めで、と。うわあ凄い可愛い! このドレスあげるね! 凄い可愛い!」
「舐めてみる? ねえ、オレのコレ、舐めてみる?」
 男はドレスを着て化粧を施され、男の前にひざまづいていた。
 夢中で夢中で、夢中で目の前に突き出したソレを舐めていた。しゃぶっていた。吸っていた。はむぅ。ちゅむ。。はむ、はむ。
 どくん。
 何かが弾ける。
 顔にどろりと精液が飛び散った。
 パシャリ。
 フラッシュが瞬く。
「何のつもりですか? その写真で、強みでも握ったつもりですか?」
 男は立ち上がり、よろりとソファに倒れこむ。
「脅迫でも?」
「いや、ただの記念だよ。本当に。ただの記念さ」
 静かに、男の口の中へ精液が伝っていく。
「ただの記念さ」
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