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詩人バトル
チャンプ作品
『ユリルアミル』ヨケマキル
まったく新しいタイプのチフス菌が発見されたと
ラヂオのニュースで言っていた
<ユリルアミル>
ヨケマキル
ボクのカビ臭いアパートの部屋に
今日もボクの女の娘 ユリルアミル は
いつものように白い服を着てやって来た
そして植物のような声で
「爪のチアノーゼが治らない
ナニカの悪い病気でしょうか」
などとボクに聞いた
ボクにはわかるわけもないので
いつものように無視した
ガタガタの鍵盤上の性的行為
ユリルアミルはそれよりもっとガタガタの声で
「ゆるしてくださいゆるしてください」と
体が繋がっていても
それはセックスでは無い
ボクはユリルアミルの体を、心を、命を否定するため
いつも服を着せたまま彼女を犯した
ボクは史上最高のエゴイズムを彼女に捧げ続けた
僕はユリルアミルの体を見た事が無い
ある昼下がり
すべての物事の正体が
かなしく、にがく、露見していくような光があって
その光の中で
ユリルアミルはこんな事を言った
「うす白いぼんやりの中で思い出す
心が不自由で体が自由なあなたを
いつも見ていた事を」
ボクは新しいチフスに冒されたユリルアミルの腐った体を夢想した
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