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詩人バトル
チャンプ作品
『死出ノ村散策』ヨケマキル
ここ
この世でなく
あの世でない
この村のねじれ
世界のねじれであり
なんというべきか
無気力な
そう
とても無気力な
ノド渇いて
水
飲んだら
金魚鉢の水でしたので
口中生臭くシビれ
心地よし
ここは
はじめての木賃宿
ややカビ臭く
死臭にいたる
散策のため
夜 外へ出て
歩いていると
空気まで生臭いのは
この土地が漁村であるからでして
当たり前なのです
それにしてもなんともうすらさみしいところ
街灯もちらちら切れそうで
しばらくすると
窮民などが物乞いをしてくるのですが
何しろその人達が裸なもので
嫌でした
しかしボクは顔では笑っていたもので
すれ違った御婦人などは
自分が笑われたと勘違いし
こちらをにらみつけてきたので
何しろよそ者であるから
後で仕返しなどに来られては困るなあ
そんなこんなで宿に戻ると
寒気がしてきたので
さっきの窮民になにか恐ろしい病気でもうつされたのかと思い
すぐに布団に入ったんですけど
掛け布団の柄がずいぶん鮮やかな色でしたので
なんだか病気がひろがってくるような気がして
何も掛けずに寝ました
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