第43回詩人バトル結果

おめでとうございます!

今月のチャンピオン作品は、
相川拓也さんの『夏の終わりに』と決まりました。おめでとうございます!


エントリ作品作者得票
8夏の終わりに相川拓也3
2狙撃された魂木葉一刀2
11僕の目は見えない柳 戒人2
14盲情ながしろばんり2
18檸檬2
19青い河大覚アキラ2
20オゾンと夜露とクリスタル紫色24号2
23ねぇ あなた2
1砂時計朧冶こうじ1
4クラオセロ歌羽深空1
9花は実となり日向さち1
15ありがとうさと1
16少年時代箱根山険太郎1
17ジラウさんがヒイズル病院に入院した時の話ヨケマキル1
21希望の手ぶくろやまなか たつや1
22優しい嘘マリコ1
26見上げるぶるぶる☆どっぐちゃん1
27スーパースター佐藤yuupopic1


感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……
掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。



推薦作品と感想

■夏の終わりに  相川拓也さん
 
感想:少し時間軸をずらすと、学生1000字小説にもリンクする、と思ったので、
勝手にしみじみ読ませてもらいました。
今年の酷暑のさなかにこれを書けるのも、涼しくて素敵だと思います。

票者:このバトルへの参加作者


感想:風景描写の綺麗で、少し切なくなるような。
票者:このバトルへの参加作者


感想:言葉はまだ選択の余地があると思う。
なんというか、使い慣れた言葉だけを選択している、そんな印象をぬぐえない。でも、空気のこもった、背景のある、
気持ちと姿が浮かび、重なるよい詩だったと思う。

言葉の幅が広がるといい。
自分のことは棚にあげ、そんなことを思う。(檸檬)
票者:このバトルへの参加作者


■狙撃された魂  木葉一刀さん
 
感想:人間の心が狂気になりその言葉が凶器になる
うぅ〜ん、深いと思いました。
票者:このバトルへの参加作者


感想:魂が狙撃されちゃうというのはなかなか斬新でいままでは山本リンダくらいしか実践したことがない素晴らしい技だと思う。
票者:このバトルへの参加作者


■僕の目は見えない  柳 戒人さん
 
感想:このデジタルな世界の中でアナログな「価値」を感じようとする、ルネッサンスな詩であると思います。
票者:その他のQBOOKS作者


感想:あぁ、いい!と
思いました。
票者:その他のQBOOKS作者


■盲情  ながしろばんりさん
 
感想:やられました。ワルツに。頭の中に地図がぐるぐるして、あまりに強すぎたので、ついフラフラと感想箱に来てしまいました。
ノックアウトされる快感。
票者:その他のQBOOKS作者


感想:お帰りなさい。
盲情とは、網状の事ですかね。
地図やら駅やらが網目のように連なっている、という。
でも、リズム・韻、どちらも好き。
票者:このバトルへの参加作者


■縁  檸檬さん
 
感想:単なる言葉遊びなのに、言葉にリズムを感じる上、それを発する人をイメージまでしてしまう。こんなのもありなんだ。楽しませていただきました。ありがとうございます。
票者:その他のQBOOKS作者


感想: 気になった作品にコメントをば。
4:歌羽美空「クラオセロ」
 相変わらずイカス。不協和音がおっかしいんだ。これが。
5:ゆふなさき「ヒースクリフ」
 あの情念がここまで書けるのはあっぱれだ。戸川純ぽい。ああ、これでいいのだ。
16:箱根山険太郎「少年時代」
 ぶわははは。少年自体というには内容が薄いのだけれども、本作の四行には大きく肯いてしまった。(小生の場合は、シャワーで弟を殴りました)
17:ヨケマキル「ジラウさんがヒイヅル病院に入院したときの話」
<ぬめりん>の心象と<おじさんの首絞めました>はなんだか別の次元の話に見える。いわば、TVでアイドルを見てるときとギター振り回してるときの差、というか。
18:檸檬「緑」
 まいった。緑だ。
26:ぶるぶる☆どっくちゃん「見上げる」
 <もう少しで音楽>に撃ち抜かれた。このリアリティーは、オイシイ。

……なんだか手を抜いたようなピックアップになってしまったが(汗)。投票はどっくちゃんか檸檬さんかだな。どっちでもいい。どっちでも、責任をもって推せる。
 じゃあいいや、いつものやつ転がして、で、檸檬さん。
 次点はどっくちゃんと、ゆふなさん。(M)
票者:このバトルへの参加作者

■青い河  大覚アキラさん
 
感想:落ち着いた文章の流れの中に、
『ゆっくりと
 ゆったりと』
ってコトバがやけに鮮明に響いてきて、
「良いねこれ」
って思いました。


票者:このバトルへの参加作者


感想:読み返すと、どの作品も良いような違うような、なんとも言えない
感覚なのですが、今回はこの詩に一票入れることがどうしても私に
は正しいと思えます。ので、大覚アキラさんに一票。
美しくて、穏やかで、温かく、ゆったりとして、凛とした、素敵な詩です。
票者:このバトルへの参加作者


■オゾンと夜露とクリスタル  紫色24号さん
 
感想:贔屓しているわけではないのですが最近紫色24号さんに入れることが多いような気がする。今回の作品は特に好きだった。いろんな意味で凝縮されていた。
票者:このバトルへの参加作者


感想:この雰囲気に酔いしれました。
良いな。透明なのに流動的な空間が
票者:このバトルへの参加作者


■ねぇ あなた  凛さん
 
感想:心境として、うなずける気がしました。

票者:このバトルへの参加作者


感想:エントリ23凛さんの 「ねぇ あなた」を推薦します。    

質問を投げ放し答えを待つふりで本当は待っていないような作品は本来は好きじゃないけれど、本作は愛おしくてたまらない。どうしようもない、静かで、深い青(一切そんな色味は描かれていないけれど、ワタクシの内には、この詩の言葉の連なりから、灰色がかったシルバーが混じった、濃い、重い、青が訪れたのだった)めいたかなしみと、あきらめと、主体の抱いた痛みに似たモノ、オデコをぴとっとくっつけられて、アタマの、心の中を、そのまま、覗かせて貰ったみたく、ワタクシの中に、入り込んで、胸をぎゅう、としめつける。怒っているのではなくて悲しいの。そう、そうなのね。ねぇ、凛さん。どうしていつもあなたの使う言葉は本当に本当に普通で、特別変わったことを変わったやり方で伝えないのに、こんなにも特別な響きを持って、迫り来るのかしら。ねぇ あなた。ワタクシは凛さんの詩が大好きです。

次点は、全て違った視点からですが、エントリ4歌羽深空さん「クラオセロ」
(なんて楽しそうに軽妙に言葉を遊ばせるのでしょう。愛らしい)エントリ14ながしろばんりさん「盲情」(リズム言葉、駆ける、跳ねる、心地好いふりで、ものがなしい顔で)と、エントリ29空人さん「告白爆弾」(すごく、生。気持ち悪い。こんなに気持ち悪い詩を、細やかに描かれる研ぎ澄まされたバランス感覚、驚いた)の三作品。   

他に好きだったり気にかかったりの作品は、駆け足で失礼しますが、
「狙撃された魂」木葉一刀さん(”まだその身に宿って居たかったと泣いている”にカンジ)「夏の終わり」香月さん(詩の完成度とかじゃなくて、登場人物全員に愛しさをカンジ)、「ヒースクリフ」ゆふな さきさん(付記に愛しさをカンジ) 「夏の終わりに」相川拓也さん(静謐な感情の強さにカンジ)「花は実となり」日向さちさん(思わせぶりな生な色気にカンジ)「ジラウさんがヒイヅル病院に入院した時の話」ヨケマキルさん(愛すべき意地悪なジラウさんがぐ”たり”となる様にカンジ)「青い河」大覚アキラさん(ただ見送るしかない青に敬意と静寂をカンジ)「オゾンと夜露とクリスタル」紫色24号さん(タイトルに来たるべきモノをカンジ)「リリィ」イグチユウイチさん(落下する百合の花のスロオモオションに永遠の一瞬をカンジ)ました。

もしかして、ここに上げていない作品の中にも見落としている光もあったやも知れませんが、それはきっと他の読み手の方が、必ず見つけていらっしゃることでしょう。

今月もアリガトウございました。(佐藤yuupopic)
票者:このバトルへの参加作者


■砂時計  朧冶こうじさん
 
感想:柔らかく心に浸透していく流動感。
なんだかとても心地よかったので。

最初にこれを読んで・・・
最後にまたここへ戻ってきてしまいました。
票者:その他のQBOOKS作者


■クラオセロ  歌羽深空さん
 
感想:今回は心に留まった作品が多い回でした。
以下に並べてみます。

・クラオセロ 歌羽深空 さん
・夏の終わりに 相川拓也 さん
・花は実となり 日向さち さん
・盲情 ながしろばんり さん
・ジラウさんがヒイヅル病院に入院した時の話 ヨケマキル さん
・オゾンと夜露とクリスタル 紫色24号 さん
・見上げる ぶるぶる☆どっぐちゃん さん
・スーパースター 佐藤yuupopic さん

それぞれに良さがあるので、投票に迷ってしまってしまいますが
今回は 歌羽深空 さん に投票させていただきます。
途中でちょこちょこ息切れしてるっぽいのも許せるような良さがあります。
平均より、ややテンション高め。やや暴走気味。失笑と含み笑い。そんな感じ。
全体に漂う微妙さ加減がとても印象的でした。(意味通じるかな…)
これから化けちゃいそうな予感がします。

票者:このバトルへの参加作者

■花は実となり  日向さちさん
 
感想:日向さん、箱根山さん、凛さんで迷ったのですが、
複雑な女性心理がよく描かれているのと、このなんともいえない空気感に惹かれて日向さんに決めました。
箱根山さんの作品は、まさに少年時代!
凛さんは、子供に言っているようにも、夫(恋人)に言っているようにも、もっと大きいものに言っているようにも感じられ、許容量の広い作品だと思いました。

A木葉さん:「善人は何度も殺される」とは自分もよく感じることで、そういったものの延長線上にある作品のように思え、気になりました。
なんか、ボリュームが中途半端に感じられたので、もっと端的に(短く、鋭く)詩という言葉で読者を狙撃してしまうか、或いはもう少し全体に重量を増すかしたものを見てみたいと思いました。
G相川さん:出会いと別れから、こんな感覚を抱く作中の人物というのは、数年後にはかっこ良く成長しているだろうと思った。
孤独が表現されているのに何故か未来を感じました。
Mながしろさん:タイトルは底冷えするような「人の情の恐さ」めいたものが感じられる。ワルツなのに4行…なのに全体でワルツの風情。
楽しい小旅行をさせてもらいました。
Pヨケマキルさん:ちょっと懐かしめの漫画みたいな趣。
Q檸檬さん:ニッコリしながら読みました。
R大覚さん:永遠という青い河の「半ばを過ぎたあたりだろうか」という表現に“らもさん、早いのね”と思った。でもらもさんだから、と妙に納得。
穏やかで優しい青がゆったりと流れていくビジョンに、死を悼むという行為の純粋さが現われていたのが良かったです。
25.イグチさん:タイトルと作品の描く風景から想起されたのはTMGEで、私の中でそれが邪魔をして作品としてのパンチが足りないように感じられてしまいました。(単純に、切り離して鑑賞できなかった私の側の問題ですね)
「ハニー」というのはなかなか使い辛い言葉だと思うので冒険してるなぁ、と思いました。
29.空人さん:「純粋は腐ってしまうと手のつけられない危険物になる」までは良かったのですが…その後は、こうきたか、という感じで…。
好悪がわかれることを承知の上での挑戦に思え、そこは買いたいと思いますが、個人的には好きになれない派です。
でも嫌いという感情を持つのも作品に威力があるということなので今後も斬新なものを期待します。
票者:このバトルへの参加作者


■ありがとう  さとさん
 
感想:今回は、すてきな詩が本当に多かったです。まさしく『豊作の秋』という感じです。

特にお気に入りな作品は以下の3作品です。
9  花は実となり
15 ありがとう
21 希望の手ぶくろ

9について
 書こうとしていたテーマも、言葉の用い方も、申し分なしです。さらっと読むことなんてできない、細部にまで神経の行き届いた作品だと思います。「しかし」で始まるところなんて、すごい吟味されているなぁと感心しきりです。参考にさせていただきたいです。

15について
 「ありがとう」という感謝を伝える詩はこれまでにも多くありましたが、その中でもピカイチの作品じゃないでしょうか。抽象的でありながら、確固としたテーマを持っている。節回しや雰囲気も好きですが、何より内容そのものに強く惹かれました。

21について
 やまなかさんの詩の雰囲気がすごく好きです。優しくって胸に響く感じが。ただ段落の構成はもっと練れるのではないか・・・と思いました。伝えたいテーマはとても良いので、詩のリズムを工夫できたら、より余韻を楽しむことのできる詩になると思いました。あたしの個人的な意見は、ですが。

で、今回この3作品からさとさんのを選んだ理由は、やはり一番「あたしの中で画期的」であったからです。ありがとう、というよくあるタイトルとテーマの中で、いい意味で想像を壊してくれた作品だと思ったからです。なのですごく悩んだのですが、今回はさとさんの「ありがとう」に一票入れさせていただきます。
票者:このバトルへの参加作者


■少年時代  箱根山険太郎さん
 
感想:今回は、迷いました。
いい意味ではなく、悪い意味で。
残念ながら、ドカンとくるやつも、
グサリとくるやつもなかったんです。
該当作無し、はイヤなので何回も読み返してみて、
一番面白かったのが、コレでした。
票者:このバトルへの参加作者


■ジラウさんがヒイズル病院に入院した時の話  ヨケマキルさん
 
感想:こういうシュールな作品、自分が書けないだけに羨望の気持ちで、一票。
票者:このバトルへの参加作者


■希望の手ぶくろ  やまなか たつやさん
 
感想:いい詩だと思う。
その詩に隠れた背景が、いやみなく想像できる作品を僕は慕う。
この詩の書き手(男性なのだろうか?)は手袋を編む。
渡す相手のことを考えながら、編む。
永遠の別れなんてない。永遠の死別なんてない、永遠の不幸なんてない。
そんな断言に、すこし不思議な回答を与えているのが、
この詩には特別理不尽には感じられない。自分でも不思議に思うくらい。
思い出したりしない、なぜならあなたを忘れることがないから。
シーンを間違えたら、思わず吹きだしそうなセリフも、
この詩のなかでは生きている。
渡す相手は、もしかして病床に伏せているのか、
それとももうこの世の人ではないのか。
僕は主人公よりも、この相手のことを案じた。
ゆったりとしたリズムが、秋の夜にぴったりの詩だと思う。
そして何より愛がある詩だと思った。

次点は凛さんの「ねぇ あなた」。
怒りは謝罪で埋まる(とは言い切れないが)。
しかし悲しみは何で埋まるのか?
まるで自分に問い掛けられているような気がして、
思わず考えてしまった。
悲しみは何をもってしても埋まらないと思う。
時間が埋めてくれるだろうか?
いや、それでも完全に埋まることはないだろう。
時を経ても、その悲しみを思い出すたびに、
古傷が痛むような疼きを覚えるにちがいない。
とすれば、悲しみはそれを思い出すことすら忘れてしまったときに、
はじめて埋まるのかもしれない。


票者:このバトルへの参加作者


■優しい嘘  マリコさん
 
感想:もう朝から晩まで仕事で疲れてます。こういう詩がいいです。読んだ後すっと眠れるからいいです。ぐちゃぐちゃしたのは腹立ってきます。こんな感想ですんません。疲れてるもんですんません。
票者:このバトルへの参加作者


■見上げる  ぶるぶる☆どっぐちゃんさん
 
感想:私にとっては、最も感覚に訴えかけるものがあったから。作者独自の視点だし、「じりじり」が平仮名で書かれているから、擬音語としてだけでなく擬態語としても捉えられるし、最後の「音楽」という語が作品を引き締めている感じがして良かった。(日向さち)
票者:このバトルへの参加作者


■スーパースター  佐藤yuupopic
 
感想: 掲示板のコメントと被るけれど、音楽を聴いて壊れていく時の静かな嵐が見事に描写されている。そして何より、一介の表現を試みる者として、これほど心に残り、魅力的な詩はなかった。

 次点。空人さん「告白爆弾」
 本当に、爆弾。もう、内臓まで出るんじゃないかっていうくらいの。全く飾りとか、見栄とかのない言葉のつらなりが、強い共感を呼ぶ。そしてその直截で武骨な言葉が、ざくざくとかっこよく、気持ちよく迫ってくる。

(相川拓也)
票者:このバトルへの参加作者