第88回詩人バトル結果

残念!

最多得票数が、最多得票者の人数を超えなかったため、
規定により今回のチャンピオンは該当者無しという結果に終わりました。

エントリ 作品 作者 得票
8 Four Rooms You 3
10 マキルフィクション-Trilogy- ヨケマキル 3
12 目の前でゆっくりと死んでいく君が、トーストにマーガリンを塗る朝の食卓で Tsu-Yo 3
3 アクロス・ザ・ユニヴァース 大覚アキラ 2
6 rainy、rainy 桜はるらん 2
4 ユリ子 待子あかね 1


感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……
掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。



 推薦作品と感想


■Four Rooms  Youさん
 
感想: 私は物事を平面的な拡がりよりも奥行きで眺める癖があるので、やはり、中国の故事、四面楚歌(ちょうど、どの部屋も歌が流れてるし。)や、若き日のゴータマ・シッダールタ(釈尊)が世間の行き詰まりに出会う場面を受け止めてゐる有り様だと感じてしまいます。古代中国の英雄(項羽でしたっけ。)はいったんはその包囲網を突破するものの、すぐさま行き場を失い命運尽きて果てたと伝えられる。天竺の王子は城を捨て、流浪の旅の末、開かれた部屋ならぬ部屋を見出し、ついに生涯の流浪を続けたらしい。
 さて、Four Rooms の描き手は、それらに準拠しながら、どのような場所へゆくのか。四つの部屋を巡り続けるのか、出口を出て行くのか。いづれにせよ、歴史の続きを仮にも描いてゆくので興味は尽きないですね。
 
 今さっき、自分の部屋を見渡したから余計に、奇妙な感慨が頭をぼんやりさせます。西からの風は心地がよい。ずっと昔、それは大切な体験をした日に、ぼんやりとその部屋に座る僕のほうにちかづいて、「ほう、おゝきの部屋はいい風が吹いているね。・・・」と通り過ぎた家族の言葉が耳になつかしく甦りますね。
投票者:純粋読者



感想:自分の居場所が分からなくなるとき、あります。
黒い部屋。
いろんなイメージが広がって、ちょっと
切なくなりました。

投票者:純粋読者



感想:今回はYouさんの「Four Rooms」に迷わず1票!
理屈っぽい詩や、単に自分の考えを述べているだけの詩?が多い中で、唯一楽しめた作品。
ブラックユーモア的な作品だけれど、それぞれの部屋をのぞいた時の主人公の慌てっぷりと、興ざめ感がよく出ていると思いました。
ヘンに自分の感情を入れずに淡々と書いているところに、好感が持てました。
投票者:このバトルへの参加作者


■マキルフィクション-Trilogy-  ヨケマキルさん
 
感想:作者の中で練り上げられた言葉が独立して固有の世界観を形成している。
サイバー感覚と宗教感覚の混生したその世界観はまるで映画を見ているような感覚だ。
投票者:このバトルへの参加作者



感想:この力には何ものもかなわないのでは、と。
うまくは説明出来ないのだが、そんな気が。

投票者:その他のQBOOKS参加作者



感想:「時計仕掛けのオレンジ」のような世界。

きっと“ブリってる”時に読んだら、
もっとおもしろいのかもしれない。

投票者:このバトルへの参加作者


■目の前でゆっくりと死んでいく君が、トーストにマーガリンを塗る朝の食卓で  Tsu-Yoさん
 
感想:不思議な人だ。タイトルからして異様だし、「鈴木」という固有名詞で始まる詩なんて何所を探してもないだろう。しかも「鈴木」は目の前で死んでいて、かと思ったら犬のようで、遠ざかっていって、いなくなって、ラストがすんなりと落ち着いてしまう。この感覚を真に受け止められる人がいるのかどうかはわからないが、少なくとも彼のような詩人は貴重だと思う。

他、気になった作品。
●やまなかたつやさん「過ち」/単純ではあるが、的を射ている。逆に言えば、詩人であることを「過ち」と思っていない人は、詩人ですらないんだろうな。
●大覚アキラさん「アクロス・ザ・ユニヴァース」/彼の日記から引用すると「"world"から"L"を引くと"word"になる」というインスピレーションから生まれた詩作品なわけだが、よくよく考えると「Universe」=「uni(一つの)」+「verse(詩句)」でもある。流石にそこまで気付いていないかなあ。だが、そういう視点を加えて読むと意味深い作品になってくる。さらに言うと「Universe」の語源において「verse」は「変化」という意味で使われているのだが(「一つの変化」=「不変」)、「verse(言葉)」は「verse(変化)」するものでありながら「世界」や「宇宙」においては「不変」となってしまい、ここに大きな矛盾が生まれる。面白いね。
●Youさん「Four Rooms」/書きようによってはもっと面白くなるはずだと思うのだが、何かが足りない感じ。最後にザ・フーを持ってくるあたりは好きなんだけど。「quadrophenia」をそのまま象徴的に読むとすると、四つの部屋の住人が「僕」の人格でもあるということなわけだが、ではその四人の「僕」に出会う五人目の「僕」とは一体何なのか。まさに「僕の部屋はどこに?」という結論だ。
●ヨケマキルさん「マキルフィクション-Trilogy-」/この三作の並びの必然性に気付くことができるなら、よほどのマキルマニアだと思う(「レンチとキーツ」自体が五部作なので)。
(トノモトショウ)
投票者:このバトルへの参加作者



感想:某所で初めて読んだときから、Tsu-yoさんのこの作品に一目惚れしているので、今回はコレで。
その他、気になった作品にコメント。
●空人さんの作品にも非常に惹かれるものがあった。悪く言えば当たり前のことを語っているのだが、そういう当たり前のことをこれだけ丁寧にしっかり語るのは難しいことだ。ここに書かれているのは祈りのような思いだ。最終行の一語、「生きよ」。そこにすべての祈りが込められている。
●トノモトさんは、文字数を整えるお得意のスタイル。2連目がいい。
●マキルさんはもしかすると二瓶勉とか好きなのかなあと思いました。
(大覚)
投票者:このバトルへの参加作者



感想:詩らしい詩。シンプルにすとんと伝わってきた。
投票者:このバトルへの参加作者


■アクロス・ザ・ユニヴァース  大覚アキラさん
 
感想: しなやかな物語の様な気障な囁き或いは自分勝手な誇大妄想などいろいろ考えさせられました。
僕の家ハイデルベルクの研究所ヒルベルトから指令を貰ふ(自作短歌)
 少しでたらめな短歌ですがよく纏まった詩を前にしての少々の混乱ぶりを想像して頂きたい。つまり多少とは言へ詩的感動が有ったと言ふ事です。
投票者:このバトルへの参加作者



感想:「始まりの場所」という言葉に胸を撃ち抜かれました。
投票者:その他のQBOOKS参加作者


■rainy、rainy  桜はるらんさん
 
感想:なんとも言えない空気感だ。
詳しい説明がないけど、行間からその雰囲気がにじみ出てくるような詩。
よかったです。

大覚さん、ヨケさんのもよかったです。
投票者:このバトルへの参加作者



感想:「がんばってるなぁ」という印象を受けました。
私もがんばろう!と思える詩です。
投票者:このバトルへの参加作者


■ユリ子  待子あかねさん
 
感想:今回はこれですねえ。よかった。
今月はたくさん知り合いの方々がそれぞれいい作品を出しておりました。

投票者:このバトルへの参加作者