第1回詩人バトル
poem17
薄緑色の儚い情熱、その一瞬の性の為に行なってきた生、 その醜い甲をそして虫である自我を暗闇に隠し、その情熱を光として解き放つ。 限られた時の為にその時倍もの時を費やし、 生への欲望を捨ててまでその性にすがる。 日常からの離脱、それが意味する次世代への聖なる苦痛。 そしてまた、くり返される。くり返しこそが安息の時で、 いつしかそのくり返しの意味を知る時までくり返される。 光。一つ々がその全てをかけて発するこの空間における最も時に親密なもの。 彼等が造り出す光の渦はその一つ々が特異であるがゆえ美しい。 彼等は限られた波形の表現の中で常にそれよりを求めてる。 結果の求めたものでなかったとしても、 彼が彼等に中で彼等と違う、なにか彼自身を物事の対比でなく、 彼として成り立たせる物を。 ゆっくりと私の指先に例えがたい疲労を癒す為、 降り立った彼は、自分の姿を己の光が照らし出すのを恐れて、 自分の堅く筋張ったその羽で自らの情熱を覆い隠さずにはいられなかった。 私はその螢が光を持たなくとも螢以上でも以下でもない事と伝えたかった。 螢はそれを聞くのを恐れてか、堕落な理論と感じてか、 突き動かされる身体に書き込まれた信号の羅列によってなのか、 私の手を離れ、暗闇の中で自己の情熱を己の生と引き換えに輝いていった。 私はその指先に感じた何よりも軽い生と、 彼のとまった何よりも重い時を見つめていた。
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