「月、きれいだね」って 君に言われて見上げた夜空 星はあんまり見えなくて 月だけがそこにはっきり存在していた 白い光を放つ月 満月には少し足りない、不完全な月
街頭がぽつり、ぽつりとともる道 行き先も決めず ただ 歩く 左耳に電話を当てて 君の声を聞きながら
「月、きれいだよ」って 君に言ってみる だって 見上げた夜空に浮かぶのは あまりにまんまるな月だったから オレンジがかった月 コンパスで描いたような、完全な月
「こっちもきれいだよ」って 電話の向こうで君が言った 少しだけ 君とつながっている気がした
月だけが 君と僕をつないでいる