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poem41

天国と地獄

勉強のこととか 家族のこととか ユウキのこととか そんなんで
頭の中がグジャグジャになって
もう どうしようもなくなっちゃって
お日様の光で焼き殺されそうでした

吉田先生は
「海に行きなさい。広くて静かな海をボーッと眺めていれば
 イヤなことなんてすぐに忘れてしまうよ」
なんて言いました

ナオは
「じゃあ、来週ディズニーランドに行こうよ!」
なんて言いました

お父さんは
「世の中には大変なことを背負っている人がゴマンといるんだ。
 それに比べりゃオマエの悩みなんて……」
なんて言いました

みんなみんなよそよそしくて 自分の帰る場所はないんだと思いました
 
だから 大好きな屋上にのぼって フェンスのはじっこまで行ってみて
そおっと下をのぞいてみました

そしたら なぜか分からないけれど 
ボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロ 涙が目の玉の奥の方から出てきて
はるか地面に吸い込まれていきました

自分は 天国にも地獄にも辿り着けずに
うすらぼんやりしたノウズイと一緒に
「生きる」しかないんだなあって思いました







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