エントリ1
存在と時間と、怠惰 蒼ノ下雷太郎
透明な水でのたうち回る
綺麗な水槽、半分しか入れられていない水
水?
ほんとうに、これ、水なの
粘着液のようにベタベタするんだけど
舐めても、甘くないから蜂蜜じゃない
なんだか、気持ち悪い味がする
僕らは、砂時計のように水槽をひっくり返される
気軽に、手軽に
僕らが生きていない人形であるかのように
理不尽に、彼らの手は傾ける
僕らはそれでも中身のまま生きてるんだ
穴を空けたらラクになれるけど
もう二度と元に戻れない
ガムテープなんかじゃ、穴は塞がらない
周りは捌け口があっていいと思う
彼らには穴があるんだ
僕のように不器用じゃなく、簡単にふさげる穴が
僕にはそんなものないのに
嫉妬
馬鹿らしいと分かってても、僕は鏡を見て苛立つ
この映像は僕を映してるのではなく、僕の記録を映してるもの
今じゃなく現在
ただ、それだけなんだ
いつまで経っても、水は消えない
彼らが遊んでいるのか、僕が遊んでいるのか
エントリ2
僕は詩が書けない 御喋擦夫
詩なんてわからねぇよ
わかんねぇ
心に響く言葉?
そんなのわかんねぇよ
心響いたことねぇもん
火垂るの墓見ても泣けねぇし
詩なんてただの字の羅列だろ?
感傷的ぶってるだけなんでしょ?
実際さぁ
でもさ
それでも羨ましかったりするんだ
俺は学が無ぇし
たぶん文才だって無ぇから
でもやっぱり
やっぱりさ
気取ってるよ
おもしろくねぇんだ
ちょっと難しいこと言って
煙に巻いて・・・
理解できない人間を高みから見下ろしてんだ・・・
そうだろ?
やっぱ詩なんかわかんねぇよ
わかんねぇ
知らねぇ
でもさ
最後に一言だけ言わせて
俺 君の詩好きだよ
エントリ3
邪魔なもの 渚波
明日が夢のつづきの立体
視界から処理される感覚にすがる生
どうか蹴ってくれと
瞬間 処世はことばの破片に化けた
即座に高ぶる感度
鈍った感覚
皮を剥いだら
世界は真っ赤なケモノ
私は分かりたくない
感じずにはいられない
執着に着地する生
すがる身に渇望する罪悪を欺いている
ただ一人の動作
息を繋ぐためだけに
私はいきたくない
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