第12回詩人バトル Entry3
泳ぐ魚になれない
凍える石
の夢
星零れるとき
木枯らし吹いて
生き物を育てたいと願う
枯れ枝が
カマキリの卵塔を抱えている
枝にとどまる枯葉を
つめたい日射しに翳し
ちらちらと
葉脈を読みとる卵塔が
蒼をあおぎ見る
ひるまの星座の航行が
たそがれ
土器は暮れて・・・
虚空に
ゆらりゆらりと浮かぶ
白い 月水母
副葬品はカマヌラパープル色
まばたきながら
りろりろりいと
警告音を落とす
避雷針に止まる烏が
りろりろりいと
真似て嘯き
次々と
丘の墓地に隠された品々を
盗掘しては
夕べの市に集う
夜半の眼底には
びっしりと苔むし
つめたい鉱石の絨毛になる
艶消し黒曜石のやじり
閉じる烏の嘴は
緑闇の深い時間を
つついている
星の下
卵塔の内部では
あの一群が孵るまでの
荒れ地を
伝う夢
漆黒の時間がなお続く
天球から滑り落ちてくる
風花を
摘みにいく