エントリ1
星屑散歩 千早丸
夜空見上げて歩いていたら
悪魔が出てきて下を指す
「貴様の行く末なんぞ地の底さ」
上の訳がない 下だよ、下
って耳触りにケタケタと
冷笑されながら下を見て
ああ、それも良いかと能天気
土に埋もれてマントル割って
地核に焼かれて熔かされて
そのまま突き抜けてしまえば、やっぱり宇宙
見たことのない星座が広がる
きっと綺麗な空だろう
エントリ2
うみどり 石川順一
機動戦士ガンダムがどかんどかんとシャッターを
うるさく降ろすので
祈祷師はうるさいなあと抗議に行ったら
挨拶がなってないと門前払いをくらって仕舞った
高原を吹く風はやさしく
草原には次々と皿が
重ねられて行った
父は勝手口の扉を
慣性のままに任せ
アンパイアをしに行く
手が物を持って居て塞がって居るからな
物を持つ手がふさがって居るからな
扉が慣性のままに閉まって行く
父は父は父は
うみどりはプリーズプリーズミーと
今日も鳴いて居る
エントリ3
甘たるい味の風が吹き 金河南
そのやわらかしい唇の 開き具合をみるために
あすこのパン屋は
あすこのパン屋は
コロネに紙を 付けるのだ
セロハンの額は白汚れ
君は綺麗にしてやったのだと
あいかわゆらいしい唇を ツンと尖らせ笑う道
しらじらな雨は遠のくか
明るい木色にそめられた 影は まみどりの陰影は
あすこのパン屋の袋をなぞり
服を なぞり唇をなでる
ああ さぞかしやさしくするのだ
只この午後は ただのこの午後は
そのやわらかしい唇に 開けばうとりと笑むだけなのだ
|