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第14回詩人バトル Entry15

パッシングワード

光ディスクに打ち込まれた君への愛は
2拍3連のジャングルの中で
行き場を失って泣いている
厚顔無恥なネットの波乗りたちは
デジタル・パイレーツ気取りで
モニタの向こうでサングラスをはずす
いきなりスポットライトを浴びた
純粋培養のオタクたちは鼻高々で
やり手のスポンサーは行き先を告げずに
彼らを闇の中へ売り飛ばした
幸せになりたくてあなたを信じたはずなのに
歩いてきた道も続く道もイバラの道ばかり
悪趣味な指輪をはめた厚い手で顔をはさまれ
優しく「試練だ」と言われても
「嘘だろ」と呟くのは私の心の悪魔のせい?
新しい靴をおろした日はとてもいい気分だけど
なんの意味もないことは誰だって知ってる
振られた帰り道にカツアゲされて泣く日もあるさ
イヤなことはヤ!の一言で振り切って
カッコよくイサギよく生きているつもりが
なぜか近所の評判は悪くて、こんな世の中もうヤ!
スーパーバーゲン上下のスウェットで
コンビニにベンツで乗りつける
誰が金持ちなのか貧しいのかわかんない世の中で
自分の未来を棒切れ投げて占っている間に
信号は赤に変わっていた 笑うぜ
パッシングされて置いてかれた真紅のカウンタックに
でかいイタ公のゴキブリ野郎と捨てゼリフ
羨望の眼差しは希少価値となり
いつかギャグにまでコペ転した 見事だ
鋭利で怜悧なあなたは裏切るのも平気だけど
僕は友達じゃないからへっちゃらだ
あの人の顔にはだんぜん弾丸が似合うね
でもウージーも持てない体力だから
気の弱いテロリストは今日も沈黙したままだ
電車のドアが開くと真っ先に
シルバーシートに堂々と座るお嬢ちゃん
どーでもいいけど自慢の足まで組んじゃバカだろ
車椅子マークの駐車スペースにポーカーフェイスで乗りいれる人達
心が不自由なのは見ていて憐れみを忘れるほど悲しすぎるぜ
あなたは1日に心の中で何回人を殴りますかという問いに
そんなこと思ったことはないと答える人は要注意だ
僕は応援なんてしてほしくない
だって応援されるようなことしてないもの
がんばったって未来は開けない わかってる?
耳ざわりのいいヒット曲が役にたたない日もあるさ
そんなときはいつもバカにしてる演歌が身に染みたりして
こんなときは日本酒だねなんて冷蔵庫を開けると
お洒落なカクテルバーしかなくてがっくりする
来年のことさえわからないのに
明日の予定はしっかり詰まっていて
流れに身をまかせてるまに動けなくなっていく
果てしなく頭にうずまく言葉の洪水に
いつか果てる人生の終わりに向かって
怒りも愚痴もねたみも愛情も
すべてをエネルギーにして 僕は生きてく
僕は生きてく 君のために

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