| # | 題名 | 作者 |
|---|---|---|
| 1 | 哀楽の詩 | 伊藤 彰貞 |
| 2 | 蜃気楼 | 尾二源昇 |
| 3 | 8:00 | イグチユウイチ |
| 4 | ワタシ色ネイル | リッテ |
| 5 | 春を祝う | 狭宮良 祇簾 |
| 6 | 繰り言 | インクリボン |
| 7 | シュプレヒコール・アンド・スーサイド | ベニヤナヲヤ |
| 8 | 眠り | 蒼司 |
| 9 | a cain | kurusu |
| 10 | しあわせカウント中 | ビオラ |
| 11 | ひとりごと | bactelia |
| 12 | 埋まっているもの | みぽ |
| 13 | 潤うひととき | ちゃら |
| 14 | フィナーレ | いさらい鉄平 |
| 15 | パッシングワード | とし |
| 16 | めぐりあい | 蓮の花。 |
| 17 | ねこ | 花 |
| 18 | 目を閉じて | 羽田恭 |
| 19 | まゆげ温泉 | K,@,マーホ |
| 20 | 楽 | Lapis |
| 21 | love idealistic | SeaLion |
| 22 | Sound of Sirence | 山田せばすちゃん |
| 23 | 妄想コロチャート | アイリスneo |
| 24 | my only dearest | 綿島睦実 |
| 25 | 夜空をミアゲテ | 未来 |
| 26 | 愛 | 堀内 みやび |
| 27 | 明日 | アクエリアス |
| 28 | イエロー | samia |
| 29 | 楽園へのたび | 知憂 |
| 30 | ないしょ | 空条 遥 |
| 31 | 古語辞典 | 佐賀 優子 |
| 32 | 魂の言葉 | 伊東春日 |
| 33 | SEX | 有機機械 |
| 34 | kanashimino piano | 麻貴香音 |
| 35 | 花束を買いに | 菟野くうぴい |
| 36 | 花弁 | 那智 |
| 37 | 君は、しらない | 楽太郎 |
| 38 | 『もう一度』 | 橘内 潤 |
| 39 | みかんとおばあさん | リリィ |
| 40 | 世界腐敗否定論 | 斉藤久美子 |
| 41 | ほころび | 椎名愛 |
| 42 | 言葉 〜躍動的に〜 | 爆睡王子 |
| 43 | 友 | えむら |
| 44 | 雑草 | ユキコモモ |
| 45 | ウォー・クライ | あおぞら |
| 46 | 無題 | TETO |
| 47 | 僕の君 | さわお |
| 48 | アロマ | あおむし |
| 49 | 琴線 | 葉月 涙 |
| 50 | サボテン | 魁秘 渉 |
| 51 | ID | 深sachi |
| 52 | 舞乙女 | てこ |
| 53 | 染み | えみりぃ |
| 54 | お帰りだけで埋まっていく | いとう |
| 55 | 壁の中の女 | 橋本 聡 |
| 56 | 可哀相な人、麗しい人、私 | purema_means_love |
| 57 | 別れ | リノス |
| 58 | flow | あや |
| 59 | 体内時計 | まほろば |
| 60 | たんぽぽ | 三冬月 琢斗 |
| 61 | 霧の中 | 山本未来 |
| 62 | 『ネスト』 | 岡部健吉 |
| 63 | 落書きの虹 | 芽萌里 |
| 64 | 雨の昼 | マッドビースト |
| 65 | キスの横顔 | 沙汰 |
| 66 | 壮大な無駄・・・だよねぇ(^^;A | 春九千 |
| 67 | ピンクのエナメルのタイトのミニ | ぶるぶる☆どっぐちゃん |
枯れ葉の上を歩くと
悲しそうに嘆いていた
これから真っ白な空が落ちてきて
自分達の居る場所を
暗く寂しい世界にしてしまう
外側では優雅に着飾れるのに
内側では全く逆の世界が
同時に生まれる
まるで世の中を
鏡で写すように
路頭に迷う落ち葉が語る
欠けた自分の存在
その有り方を知るため
嬉しそうで悲しそうな
空に囁く哀楽の詩
間近に見えた新しさを
一つの点から広げるように
導く調べの片隅で
辛さが消える哀楽の詩
砂漠を歩いていた
何も
何もない場所を
涙さえすぐかれる
落としてもすぐかれる
そんな広い砂漠を
ふと見えるはオアシス
喜びにうちふるえ
走り寄ったが
それは蜃気楼だった
砂漠を歩いていた
淡い光をたたえる
蜃気楼だった
追いかけても、
追いかけても、
遠くなっていった。
もつれた舌で、
上ずる声で、
叫んでもみた。
微粒子の浮かぶ朝に、
排気のスモークに消えた言葉。
気付くのが遅かった。
そう、遅かった。
立ち尽くして、
未遂の重みを噛み締めるのにも慣れてきたようで、
こんなものを抱えてまた引き返すこの背は
もはや丸くなってはいないが、
それでも沁みるようなこの痛みの先に
駈けて叫ぶあの僕がいるのだろうか。
やがて巡ってくるその朝に、
果たして僕は繋がっているか。
駈けずとも叫ばずとも、
このゴミ袋を回収してもらえるだろうか。
白くなりかけた爪に
今日は色をつけた。
気分が晴れない時につける色。
無意識のうちに手が動く。
ネイルのツーンとくるにおいは
情けないくらい涙を誘った。
「生きていくことは哀しい」
まるで何百年生きてきたかのように
私は何度もこころの中で繰り返した。
まだ何も埋め尽くしていないのに
全てやり遂げてきた気になっていた。
これからもきっとこんなふうに
どうしようもないくらい
何度も下を見てしまう日が続くだろう。
涙を流しっぱなしにしながら
爪に色をつけ続けるだろう。
恥ずかしいけどそんな未来だけは
今、ちゃんと見えている。
だから私は色を絶やさない。
終わりなんかにはさせない。
たとえ1ミクロンの可能性しか
残っていなくても
力ずくでどん底から引っぱってみせる。
自分の未来にだって
私だけの鮮やかな色をつけてやるんだ。
さくらの降るとき
その木々のもとを潜るとき
はじまりの匂いがする
水の昇ってゆく匂いがする
時計の螺子を一杯に巻いて
それを右手に握ったまま
川沿いの土手に座っている
新しい緑を靴底に踏んで
季節を肺に満たしている
何故また暖かくなるのだろう
何故また芽が開くのだろう
どれだけ繰り返したとしても
同じ春は戻らないのに
五年目の鞄を空っぽにして
それを左手に提げたまま
笑う親子連れを眺めている
一日先の予測も付かずに
訳なく季節を喜んでいる
どれだけ繰り返したとしても
同じように浮き足立つもの
さくらの降るとき
その木々のもとを潜るとき
また一年 歳をとったと思う
そしてはじまりの匂いがする
水の昇ってゆく匂いが
訳のない期待がくしゃみを誘って
誰かの倖せを祝いたいと思う
遠くの山々を蒼く染める光は
心を閉ざすかのように
陽の光がさすのを拒み続ける
あの日、見た陽炎は幻だったのか
それとも希望のあらわれだったのか
そして、また、一日がはじまる
あなたたちは!
どうせ死ぬのなら!
植物人間になって死にたくはないか!
植物なのに肌色で!
何にも出来やしないけど!
お国のために!
植物人間になりたくはないか!
どうせ死ぬなら!
家族に囲まれて!
やさしい流れの中で満足して死ぬより!
お国のために植物人間になって死にたくはないか!
そして突然の雨。
彼らの叫びは御茶ノ水の雨にかき消され、残ったのはあせってスピーカーを片付ける中年。
平和とはこういうものかもしれない。
みじめでなさけなくてかき消されてしまうものなのだろう。
ただボクらはげらげらと笑ってそれを見ていて。
中年は一生懸命かたづけて。
電車は走って。
雨はやんで。
きみは植物人間になって。
出口はあるのだろうか
悲しみも
苦しみも
其処では忘れることが出来る
でも
この眠りから醒めれば
頬に涙の痕があるのだろう
教えてあげる
怖がって耳を塞いで頑なに首を振る君
その指先を掴んで囁いてあげる
君が好きだよ
愛しくて恋しくて喰い殺したいくらい
憎むくらい嫉妬して赦せるくらい焦がれてる
君の茶色の目薄い口尖った爪のひとひらまで
奪って守り抜いて死んでゆきたいくらいに
その背と手の内に在る痕の全ても
やがて色を失って褪めてゆくほどに
君をひとりにしたりしないし何時でも想わせてあげるから
白い部屋でオルゴールを聴く暇もないくらい
愛が欲しいと云うのならそれも与えてあげるから
君が自分を寂しがってふとした弾みに墜ちないように
鎖をひとつ
出来るだけ深く柔らかいところに繋がせて欲しい
目を瞑った瞬間に解る種類の痛みで
ずっと君の中に在り続けてみせるから。
カップラーメンを待つ3分間
バスを待つ3分間
答えを待つ3分間
友達を待つ3分間
恋人を待つ3分間
どれも同じに等速で秒針は時を刻むけれど
どれも違う3分間。
これは俺の心のつぶやき
お前のこと大好きだけど
口が裂けても好きって言えない
お前といるとドキドキするけど
いつでも俺はそっけない態度
だって気恥ずかしいんだもん
ほんとは好きだと伝えたいけど
いつもお前をからかってしまう
もっと甘えて欲しいけど
いつも俺が甘えっぱなし
やっぱ俺ってお子様なのかな
億劫に膝下を塗り固められ
片隅にある夢はおぼろげなまま
貴方の生活をフィクションに思いたいのは
日記に書くまでもない毎日に私がいるから
でもお腹が空くし
そろそろ何回目の春が来る
混沌に身をゆだねる事ほど楽な事はないけれど
何も感じない
何も得られない
そう気が付いたときには腰まで泥濘に嵌まっていたけど
幸い手は動かせる
この二本で何か掴めるだろう
手探りだって何だって時間をかけたっていいんだ
この危惧を心地よく感じている自分が
血が通っているのだと安心した
恋をしても酒を飲んでも
私の心は潤わない
心潤わせてくれるのは
おおらかさ
明るい空の下も闇の中も
力強く澄み渡る
そんな、限りないおおらかさ
新しい記憶は
もうこんなに遠い
今まで何故走っていたの こんなに速く
時間は沢山あるようで
掌に掬い取った 一粒だけだった
いくつもの塀を乗り越えて
またすぐに別の塀を乗り越える
用意された休息に目もくれず
僕等は走っていた こんなに速く
時には 小石が邪魔だった時もあっただろう
時には 砂が足に絡む時もあっただろう
水の替わりに 涙を飲んだ時もあっただろう
どのくらい走った? 僕等は こんなに速く
いつでも 新しい地平線を追い求め 水平線を追い求め
記憶の道程 もうこんなに遠くなっていた
どのくらい走ったのか 知らない僕等
時間の道標に 問い質す
それでも 僕等にも見えてきた 一つのゴール
水の替わりに 涙を飲んだ時もあっただろう
それはきっと これからも変わらないのだろう
けれど 一つの終わりは一つの始まり
またすぐに 1つのスタートに着かなきゃならない
また走らなきゃならない でも
探しに行こう 僕等のフィナーレ
光ディスクに打ち込まれた君への愛は
2拍3連のジャングルの中で
行き場を失って泣いている
厚顔無恥なネットの波乗りたちは
デジタル・パイレーツ気取りで
モニタの向こうでサングラスをはずす
いきなりスポットライトを浴びた
純粋培養のオタクたちは鼻高々で
やり手のスポンサーは行き先を告げずに
彼らを闇の中へ売り飛ばした
幸せになりたくてあなたを信じたはずなのに
歩いてきた道も続く道もイバラの道ばかり
悪趣味な指輪をはめた厚い手で顔をはさまれ
優しく「試練だ」と言われても
「嘘だろ」と呟くのは私の心の悪魔のせい?
新しい靴をおろした日はとてもいい気分だけど
なんの意味もないことは誰だって知ってる
振られた帰り道にカツアゲされて泣く日もあるさ
イヤなことはヤ!の一言で振り切って
カッコよくイサギよく生きているつもりが
なぜか近所の評判は悪くて、こんな世の中もうヤ!
スーパーバーゲン上下のスウェットで
コンビニにベンツで乗りつける
誰が金持ちなのか貧しいのかわかんない世の中で
自分の未来を棒切れ投げて占っている間に
信号は赤に変わっていた 笑うぜ
パッシングされて置いてかれた真紅のカウンタックに
でかいイタ公のゴキブリ野郎と捨てゼリフ
羨望の眼差しは希少価値となり
いつかギャグにまでコペ転した 見事だ
鋭利で怜悧なあなたは裏切るのも平気だけど
僕は友達じゃないからへっちゃらだ
あの人の顔にはだんぜん弾丸が似合うね
でもウージーも持てない体力だから
気の弱いテロリストは今日も沈黙したままだ
電車のドアが開くと真っ先に
シルバーシートに堂々と座るお嬢ちゃん
どーでもいいけど自慢の足まで組んじゃバカだろ
車椅子マークの駐車スペースにポーカーフェイスで乗りいれる人達
心が不自由なのは見ていて憐れみを忘れるほど悲しすぎるぜ
あなたは1日に心の中で何回人を殴りますかという問いに
そんなこと思ったことはないと答える人は要注意だ
僕は応援なんてしてほしくない
だって応援されるようなことしてないもの
がんばったって未来は開けない わかってる?
耳ざわりのいいヒット曲が役にたたない日もあるさ
そんなときはいつもバカにしてる演歌が身に染みたりして
こんなときは日本酒だねなんて冷蔵庫を開けると
お洒落なカクテルバーしかなくてがっくりする
来年のことさえわからないのに
明日の予定はしっかり詰まっていて
流れに身をまかせてるまに動けなくなっていく
果てしなく頭にうずまく言葉の洪水に
いつか果てる人生の終わりに向かって
怒りも愚痴もねたみも愛情も
すべてをエネルギーにして 僕は生きてく
僕は生きてく 君のために
私はずっとあなたに会いたかった
けれども
願いが叶った瞬間
私はなぜだか腹が立った
どうしてこんなところで?
どうしてこんなときに?
私は神様を初めてうらみました
もう少し大人になったらきっと会おう
もっと成長したらきっと会おう
あなたに会えて本当によかった
私 もっと立派になるから
そしたらまた会いたいな
こんなに立派になって・・・
私には あなたが一番素敵にみえた
誰よりも
あたたかに
やわらかくまるくなって
ただそこにいる
たんじゅんに
やさしくかみついてみたりしながら
ただそばにいる
そんなふうに
あなたのそばでいきる
そんなゆめを
みた
目を閉じて光を見ると
赤黒い
まぶたの裏
固まった血の色
目の前はその色で塗りつぶされ
何も見えない
形も色も何も 人も物も何も
永遠の色 永久の色
それの色しか見えない時
それは死
赤子の時も見続けた色
赤黒いまぶたの裏
死ぬのは赤子になるとき
そのときにも見る
懐かしい恐怖の色
赤黒い色
雨にエコーが かかり
突然 空が カラオケを始めた
地面から ゆげ ゆげ
ゆらゆらと ゆげ ゆげ
あたり いちめん ゆげで見えない
そこに現れた 温泉
まゆげまで ゆげ ゆげ
すいよせる ゆげ ゆげ
はっ!と 立て看板に
効能は
喜怒哀楽
神経から来る 顔の表情を
ゆたかにします
利用者は
動き出した まゆげ細胞で
顔の表情が ものを言います
利用者の喜びの声に
え〜 仕事で いつも
鉄棒に ぶらさがって
けんすいしてるんですが〜
なかなか 能率が 上がらなくて
この まゆげ温泉に入ってからは
けんすいしている顔が 強烈になりましてね
仕事はバリバリ
女の子からは モテモテですよ
ほらっ!(けんすいしてる顔の写真)
そこに現れた 温泉
まゆげまで ゆげ ゆげ
たちこめた ゆげ ゆげ
まゆげ温泉 ヴゅっしゅ〜(吹き出す ゆげ)
あっ(びっくりする まゆげ)
「助けて」と言えれば楽になれた
すべてを放棄して誰にも会わないよりも
すべてを放棄して死んでいくよりも
それは呪縛か朽ち果てぬもの
針は進めど移ろわぬもの
或いは彼方を照らす光で
或いは夜を越え行く力で
時に世界をどうしようもなく輝かせ
時に世界は涙で曇り
どんなに僕をそれは蝕み
どれだけ僕はそれに安らぎ
生まれた日から望んでやまない
たとえ死すとも なおも強く
ずっと昔から見ていたかった
今この空間を満たすやさしさを
同じ明日がまた来ることを
きっと 僕は ただその為だけに
お願いだからどうか
どうか君の横で眠るその人を
起こさないように
声を立てないように
唇に指を当てて
僕は驚いた君を眼で制する
そのまま動かないで
なにもしゃべらないで
消し忘れたテレビの灯りに
映る君の顔を僕は二度と忘れない
だから
お願いだからどうか
声を立てないで
僕はこのまま出て行くから
駐車場に止まる見知らぬ車に
何故僕は気がつかなかったのか
玄関の暗がりで
大きな男物のスニーカーに
つまづいたときに
何故僕はそれを理解できなかったのか
いつものように合鍵を使って
いつものようにそのままあがりこんで
いつものように君を起こさないようにそっと
そっと引き戸を開けて
ベッドの上の君は
いつものパジャマ姿で
いつもの寝ぼけ顔で
たった一つだけ
君の横で眠る僕の知らない若い男
それだけがいつもどおりではなくて
それはありふれた結論かもしれない
いつだってどこでだって誰にだって
やってくる種類の結末だったかもしれない
だからどうか
おねがいだからどうか
このままにしてしまおう
終わってしまおう
唇に当てた指を
ゆっくり左右に振って
君に笑って見せようとして
唇が乾いてしまっている
僕は後ずさりしながら
そっと引き戸を閉めて
静かに靴を履いて
鉄のドアを音を立てないように
そっとそっと閉めて
鍵をかけてから
その合鍵を
ゆっくりと郵便受けに滑り込ませる
小さな音を立てて
それでこの恋はおしまいになった
駐車場から
4階の君の部屋を
もう一度だけ見上げて
車のエンジンをかける
ゆっくりと車を
車道に出してしまってから
僕はタバコに火をつけて
君に貸したままのCDをどうしようかと
なんとなくそんなことを考えて
それから
ほんの少しだけ泣く
歩きたくて歩いてた訳じゃない。
でもあの人が手を引いてくれた。
生まれたくて生まれたんじゃない。
でも助産婦に引っこ抜かれた。
全くひどい事を言うものだわ。
どんな人が好きなの?
そう訊かれて
零れ落ちる全ては
あなたの欠片でした
本当は、あなたに会いたい
本当は、あなたといっぱい話がしたい
でも 素直になれない私がいる
あなたと一緒に見た星は、どれかしら
星にしるしをつけられるといいのにな
星さん?
待ってても、きっとめぐりあえないよ
あのころの私達は もう帰ってこない
永遠に・・・
それは春の日差しのようにあたたかく
夏の海のように心地良く
ときに秋の風のようにやっかいで
冬の氷のように凍てついたものであったり
カタチはそれぞれだけれど誰もが持っているもの
それは青空のように澄んだものであったり
曇り空のように濁ったものであったり
雨空のように悲しみに満ちたものであったり
思いはそれぞれだけれど誰もが受けるもの
だから、誰にも愛されていないなんて思わないで
また始まった!
そいつは何かというと今日を弁護しやがる。
「お前は間違ってないさ」 「だって仕方なかったんだ」
眠りにつこうとする今日にいつだって
ささやき、なだめ、その存在を主張しまくる。
そして
それだけが 今日の真実になる。
だからと云って自信が復活したわけじゃあない。
少しだけ明日に近づいてみただけ。
求めてみたら 違ってた。
離れてみたら 気付かされた。
自分の事のように思いやれない自分に腹を立て
他人事のように振る舞えない自分を戒めてみても
誰かに慰めてもらうのがきっと一番さ。
きっと今日の自分を笑い飛ばせたら、
明日を迎える勇気がでるかな。
同窓会とはいえ知らない顔も多い
卒業から何年も経っているのだ
なかでもまったく見たことのない
かわいらしい顔立ちの青年が
友人とわたしとの会話に楽しそうに耳を傾けていた
あなたはだれ?問いかけると青年はイエローと名乗った
それで納得した
彼はこのパーティ会場に生きているのだ
イエローはシャンデリアにぶら下がったり
ひとの輪に加わるともなく加わったり
同窓会を楽しんでいるようだった
そんなイエローにすっかり気を取られてしまった
ついつい彼を目で追っていた
イエローは隣にいるようになった
彼が横にいると
メリーゴーランドに向かって駆けているようで
ハンモックでうたたねをしているようだった
気がつくとイエローはちいさな赤ん坊だった
彼を抱いて同窓生たちの会話を聞くともなく聞いていた
出版社に勤めるAは仕事の苦労話をしていた
イエローが囁いた
出版社にいたことがあるけれどあそこは怖い
いつも怒ってるひとばかりだ
でもわたしのほうがもっと悪いことをしてる
大人のあなたと赤ん坊のあなた
両方と一緒にいるんだから
イエローは笑った
産毛に覆われた頭
ぷっくりとした白い頬
抱きしめると
ちいさな体でしっかりと抱き返してくれる
青年のイエローはビリヤードがしたいと言った
綺麗なものばかり見ようとして
ホントのコトを見失ってたんだ
たくさんのウツクシイ人を見て
そんなことはできないと
でもそんな高いところに飛ぶことはできなくても
あるいてくことはできるだろう?
一歩一歩
大きな夢に憧れて
ソレがとてもキレイデ失ってたんだ
『探して見つけるものじゃないよね』
近道を知ってる事がいいことじゃないよね
僕は一歩ずつ確かめてあるいて行こう
走り抜けないで
僕は
空たかく飛べないし
飛べても太陽に焼かれてしまうから
歩いていこう
一歩ずつ
翼がなくても
小さな事一つ一つに悩んで
生きていけばいいでしょう?
そらたかくにあるとは限らないんだから
ゆっくり
ゆっくり
翼がなくても
大嫌いも、絶望も、愛してるも、爆破も、自殺も。
ひらがなにしてしまえば、
案外、嘘みたく思えてしまう、あたし。
あなたなら、「意外と、怖い考えしてるんだね」って
言いかねないから、絶対ないしょ。
だいきらい。
ぜつぼう。
あいしてる。
ばくは。
じさつ。
いつもあたしの、机の上を、
散らかしていく弟に向かって
「むかつきマンモス」
って、言ってみたら、
余計むかついた事は、絶対絶対ないしょ。
返事の来ないと分かっているメールを送信して、
なんども、センター問い合わせ、をしているなんて、
悔しいから、絶対絶対絶対ないしょ。
『あへない』 複合語:堪えられない・会えない
『懐かし』 形容詞:ここにずっとたいと思う気持ち・親しいままでいたい
『あなた』 名詞 :ずっと遠い場所
意味を忘れた私たちに、言霊だけは
唯々 しづかにしみわたるんだ。
あなたのことばをいつも思う
春のある日に
あなたは言った
それはただのことばだけど、
魔法のかかった呪文だった
許される
そのときはいつかで、
今ではないとはっきりわかる
わたしはわたしのままで
他のなににもなれないよ
あなたは知っていたのでしょう?
そう、あのときの
魂の言葉を。
君と暮らしはじめてどれくらい経つだろう。
僕はもう君を抱く時胸のときめきを感じることはできない。
だからって君のことを都合のいい欲望のはけ口にしてるわけでもない。
だって僕はもう君の身体に対して欲望を抱くことさえできないのだから。
そう、その行為は僕の義務。
それでも君への愛おしさは日に日に増すばかり。
それを恋と呼ばないのなら、僕と君は一緒に暮らす意味を失うだろうか。
それを愛と呼ばないのなら、僕はこの先何を信じて生きていけばいいのだろう。
いつまでもいつまでも夢を見ていたかったのに
私がそれを拒否したのです
でも貴方だって否定も肯定もしていなかった
何も言わないでずるすぎる
こんな三角関係は無意味だと知っていたからこそ
悩んで悩んで悩み抜いて
離れて離れて近付いて.....
無駄な日々を費やして私は真剣に考えてた
貴方は簡単に考えすぎていたのに自分では気付きもしなかった
だから私は最後に言ったんでしょ?
「彼とは言わなくてもわかるけど貴方は言わなくちゃわからない」って
でもこの意味は通じていなかった...最後の手紙で貴方は
言わなくちゃわからない言葉があるから話すんじゃないかと言った...
そうじゃない...そうじゃないのに...
何にもわかってない。
お互いに気持ちが通じているから私達は穏やかな距離を保つこともできるし好きと言わなくてもどこかでわかりあってる...微かな変化もつかみ取ることができる...
貴方じゃ...貴方とじゃ私も貴方もだめになるわ
だから私は彼と歩くことにするの
「喜んで別れてあげる」
なんてよくも失礼な言葉吐き出してくれたわね...腹立たしいわ
あたしの気持ちめちゃくちゃにしておいて...
あたしが愛しているのはどんなに移っても彼だけです。
記念日です。
私は華を買いました。花屋で華を買いました。
紅い薔薇の小さなブーケを注文していたのにも関わらず、店員さんはやや大きめの花束にしてくれました。
「リボンは何色にされますか?」
素早い手さばきで長い茎を折り、華やかな包装紙で包んでいくその手は
痛いほどに皮膚が剥け、指先は紅くなり、爪と皮膚の間は厚くなっています。
「白色を。」
丈夫で大きな銀色の鋏でしゃくしゃくキリトリ飾り付けていきます。
値段は張りますが、
「記念日ですから。」
「そうなんですか。喜ばれるでしょうね。
結婚式とかですか?」
「はぁ。」
会計を済ませ、
その大振りのブーケを両手に
芳しい赤がめくれていく美しさに
一時見とれて
「ありがとうございます。」
花屋を後にしました。
2人はなかなか会えない日々を過ごし唯一の記念日に花束を送りあうのです。
不思議な人なのです。男性なのに華が凄く好きで、知識が通じていて。
何度か行き来する部屋にも
観葉植物、花株が。
「アパートはベランダ付きじゃないと嫌だなぁ。」
花びらが少し、しおれてきたような気がします。
冷たい乾いた風になぞらえて、私の歩みとは反比例に
花束は
次第に気力を失っていくようです。
灰色の部屋にこもりっきりの貴方に会いに来ました。
貴方は今日も変わらずに、そこに座って微笑んで
手向けられた花々の手入れに余念がないんでしょう。
「嗚呼。 貴方。」
今日は記念日。
荒れた部屋を指でなぞれば、貴方の顔が苦痛に歪む。
「貴方。」
胸ポケットから取り出した汚れた銀色の指輪を、貴方の目の前に置くわ。
「貴方。」
悲しい出来事は突然に。
貴方との別れは突然に。
痛いほど傷付けられて、貴方もきっと傷ついてる。
頬を伝う泪が薔薇をも泣かしてしまうでしょう。
「わ わ わたしね?」
立つことすらままならなくなりうずくまる。
もう、左指には異なる愛のカタチがあり
私はその事実から免れたい一心で、その全てから変わりたい一心で
「結婚するの。」
手向けた花は紅い薔薇。
私の情熱は、永遠に貴方の傍で。
灰色に映える紅い薔薇。
最後まで、その長い指で大切にして頂戴。
「頑張ろうね。」
そのひとことが、また滴を招いてく。
あの部屋の 花達と同じにブーケは再び潤いを取り戻したのでしょうか。
よろめきながらとは言え
歩くのなら
宝物ように何気ないように捨て置いたように
積もるもの
抱えては行けず消しては行けず
振り返ればそこに
辛酸だとか哀慕とか
呼び切れない程ないまぜに
累々と
睡夢に似た反芻の滞留
振り返ればそこに
懐かしく果ては無く
ともすれば衝動も霞む引き金
深々と
まだだ、と
振り切り振り返らず
歩いていると言えなくても
迷い引きずったその後に
降り積もるだろう?
今は南を枕にしたベッド
ビデオがBS内蔵になったこと
あの歌手のファンになったこと
カーテンは赤色になって
窓の景色に高いマンション
行きつけの店がなくなったこと
ストーブは石油に
携帯の番号も
よく使う駅がかわったこと
時計は昔のままだけど
飾っていた写真も
持っていたパソコンもかわったこと
空の水槽に金魚が1匹
壊れかけの洗濯機も
最新型に買い換えてしまったこと
好きだったマンガはいつか嫌いになって
あの駅に降りることもなく
約束していたはずの場所に
胸の中で封をしたこと
郵便受けに溜まる
宛て主のない手紙は
もうそのままゴミにしていること
君は、しらない
きみがとてもとても
大事にかわいがっていた
小さなハムスターは
きみより長く
今日も元気でいること
もう一度 あの場所に帰れたら…
もう一度 あの頃に戻れたら…
もう一度 あの人と話せたら…
もう一度 あの幸せな日々が来るのなら…
もう一度 もう一度 もう一度……
ある日僕は、
スーパーで、おばあさんを見たよ。
知らない人だけれど
おばあさんは、背中を丸めて
みかんを選んでいたんです。
ねぇ、おばあさんは
どれくらいの想い出を持ってる?
どれくらいの感情があって、
どれくらいの悲しみを抱いて、
どれくらいの人を憎んで、
どれくらいの人を愛して、
どれくらいの人に
愛されて、ここまできたの?
僕はたまに想うんだ。
人には人の、想いがあるって。
歴史があるって。
悲しみや憎しみや、
愛しい愛しい、人があるって。
そうやって人は、生きていくんだって。
そうやってこれからも、生きていくんだって。
そしてふと願った
おばあさんの選んだみかんが、
おいしいもので、ありますようにと。
世界が腐っているなんて、
なんていうことを。
世界が腐っているんじゃない。
そう思う、
僕らの心が、腐ってるんだ。
約束できるはずなんてない
貴方だけはずっと変わらないでいて、なんて
誰も約束できない
変わりゆく人のココロ
ずっと変わらない想い・・・
時の流れには逆らえなかった
埋められない空白の時間が2人には多すぎた
いますぐ伝えたいことが沢山あったのに、伝えきれず、時は残酷
ねぇ、貴方の心で読みとってよ
そして、大丈夫って私に言ってよ――――。
サニーサイド
昇降する神の足跡
古めかしい視界黄色に染まり
太陽が暴発する
いつ出会ったのだろう
覚えていない
どうして仲良くなったのだろう
忘れた
大切な記憶のはずなのに
どうしてだろう
思い出せない
一緒に走った時間は長く
一緒に走った時間短かった
記憶のドアを開けば
頭の中はすぐに一杯になる
一緒に走った記憶は
永久に忘れないでいるよ
今目の前には
たくさんの橋がかかっていて
それぞれの道を歩み出すけれど
自分の心の大木を
枯らさないで欲しい
今までよりももっと
明るく輝いて欲しい
夜空に光る星といわずに
青空に輝く太陽のように
今 目の前にある雑草を抜こうとしている
ただ人間界で名前が知られていないばっかりに
もしくは 知られていても可愛げのないあり余る生命力のために
おまえ 残念だが 抜くよ
おまえ 何のために生きているの?
おまえ 何のために生きてきたの?
尋ねると いきなり私の目を見て
「あなたに抜かれるためにです」
と言ってきたらいやだろうな
そのまま自分自身への質問のような気がして
雑草やーい
名前を知ると抜けなくなるね
雑草やーい
以外とかわいい花 咲かせるんだよな
雑草やーい
もしホントに誰かに抜かれるために生まれたのならば
ニンゲンだけが生き残る特権は許されないだろう?
いずれ 誰かが誰かに抜かれるために
<出会うまで!>
生きることになる
文句は言えないけれど
出会ってしまった時
私だったら すなおに命ささげること出来るのかな?
出会って じゃんけんして
勝ったほうが生き残り 負けたほうは最初からヤリナオシ
単純なゲームを繰り返す
永遠に
おまえの分まで強く生きてやるからね!
今 目の前にある雑草を私は引き抜いた
人はなぜ争うの?
人はなぜ戦うの?
そのためなら何をしてもいいの?
そのためなら命もいらないの?
綺麗とうたわれた野原は
見る影もなく焼かれてしまって
明るくにぎわったこの町も
今はその面影すら残っていない
煙と火薬の混じる匂いが支配し
銃声と人の悲鳴が木霊している
それでも争っている それでも戦っている
飛び交う銃弾を交わしながら
打たれ散る仲間を構う事無く
走りつづける貴方
手の施しようのない負傷者を
次々に運ばれる人に揉まれながら
必死に介護する私
やがて銃弾を浴び
激しい痛みに荒れ狂う貴方
やがて敵に場所を知られ
爆撃に巻き込まれる私
それでも争ってる それでも戦っている
人はなぜ争うの?
人はなぜ戦うの?
戦い終えた後に残るのは
勝利でも敗北でも何でもない
荒れ果てた大地と数え切れない犠牲
そして 無限の絶望だけなんだよ
大人になんてなりたくない
僕らと同じ形をした大人達を
僕らはとても怯えていた
ある日二人は手をつないで
ここから脱出したんだ
なのに なのに
ある日僕は君の手を離してしまった
この背にあった羽も もう見えない
君の心が わからない
変わったのは僕だったんだね
ネバーランドの思い出さえ
もう見えないんだ
だけど 今僕は
君にとても会いたい..会いたいよ..
凍えた風に向けたしかめ面をビルの窓に映し
唇を引き伸ばして笑い直す
懐かしい街並みに溶け込むべくどんどん歩く君
じんわりと降りてきては圧倒的に世界を染める
僕らの夕暮れ
驚いているのは話すべきことのくだらなさとその多さ
君の語る夢は年々気ぜわしくなっていく
それでもつらい時にいつも呼ぶ名前
この声が届かなくなる前にあと一言だけ言えるとしたら
選ぶ困難に頭を抱えるだろう
ストンと落ちてきてはいつまでも途方にくれる
僕らの夜更け
何も見えない恐怖に足をすくませる時間は必ず訪れ
道標になるのはいつだって君の名前
先のことは何も分からないのだと言い切ったら
可能性の多岐に目眩を覚えるだろう
この日々は遠くまで繋がっていく
歪んだりひずんだり弾けたり輝いたりしながら
白く緩やかに立ち上がり、広がり続ける僕らの夜明け
しかめ面にも心地よい風が吹いてくる瞬間
日々はここに始まり遠くまで繋がっていく
コートの裾をひるがえし全速力で街を駆け抜けた後で
膝を折り赤い頬で笑え、僕の君よ
君が見つめる あの子の背中は花びらみたい
ふわふわと 心の淵をくすぐってせつない
君が嬉しい あの子の笑顔は綿菓子みたい
強く甘く 痛みを落として消えてしまう
私の胸にも小さく歯をたてて去っていく 春の嵐
すべてかき乱されて また後ろ向いて泣いていた
うとうと揺れる残り火をにらんで
君が耳澄ます あの子の声は鈴の音みたい
きらきらと降り注いで あまりにも優しい
目を閉じても突き刺さるの あまい歌になってここへ
払いのけようとして 逆にとらわれて迷い込んだ
酔うほどに香る その引力に惹かれて
時は鈍感に 私のまわりにも流れるけれど
欲しいものはもっと違うの
あの姿 あの声 あの匂い
沼から足が出て 上を向いたなら月の夜
彼女は3000円で彼を買う
雨が降っていた
彼女の煙草のけむりが
柔らかな痛みを描いて
静かに消えてゆく
細い指の隙間から
零れてゆくのは
心
彼は3000円で彼女に買われる
瞳を閉じて
彼は雨音の中に
溶けている
微かな声を探した
ゆっくりと
沈んでゆくのは
心
サボテンのように トゲを出して生きたい
心の中を探られぬように
探ろうとする者は 容赦なく痛めつける
大人には分からない苦しみが 子供にはある
大人も子供のときそうだったのに
同じことを 自分の子供にしてしまう
子供は自由じゃない
イスに座らされ 縄で どこにも行けぬよう
縛りつけられている
大人は自由だ
イスに座らず 縄にも触れず
どこへいっても許される
だから子供は心を閉ざす
サボテンのよに心にトケを出し
心想を知られることを拒む
偽りの自分を作りあげ 表面だけ笑う
大人になったとき 同じことを子供にしてしまう
大人になると汚れる
子供のときの苦しみを忘れる
そしてその子供が大人になったとき
みんな刃を向け 話すことを拒む
心想を探られぬように
傷つきたくない子供は トゲを出す
大人に傷つけられぬよう 身を守るために
近代的なカードに刻まれたエンボス
記号化された個人識別
私の名前も刻まれているが
機械は私を11桁の数字で呼ぶ
名前というアイデンティティーを
いつも持ち歩いているのだが
機械は私を記号化するので
外国の通貨同様に
財布の中に収まっている
レェスのカァテン
白い雪
風ぬ煽らる
風見鶏
舞落つ木葉
花びらに
目には見えざる
舞乙女
ささいで
くだらない欠点を
皆でバカにして
笑って
笑って
笑い転げて
起き上がってみたら
君はもう
いなくなってた
真っ赤な
憎しみという名の
染みを残して
エレベーターに乗るとお線香の匂いがしておじいちゃんが帰って来たんだと思いました
10階にあるマンションのドアを開けるとおじさんやおばさんや知らない人がいっぱいいて
みんなでお寿司を食べていました
私は制服を脱いでこの前買ってもらった喪服に袖を通します
お母さんも喪服です
今日はお通夜です
病院にはあまり行かなかったけれど
行ってもチューブだらけで話ができなかったので面白くありませんでした
おじいちゃんはエレベーターがつらいようであまり外に出なかったけれど
倒れる前に一度だけ
「ここから棺桶を入れるのか」と
エレベーターの奥にあるフタを見つめていました
「夏は腐敗が激しいから」と
誰かが小声で話しています
おじいちゃんは棺の中で
なんだかよくわからない顔をしています
夜になってお父さんが戻ると
お線香の匂いが強くなったので
私はおじいちゃんのそばに行って
「すぐにいなくなっちゃうけど、今日はお帰りなさい」と
もう一度お線香をあげました
明日おじいちゃんはエレベーターに乗って
どこかで焼かれてしまいます
部屋中がお線香の匂いで埋まっていきました
白く冷たく切ない壁に耳をあて、
貴女の歌を聴く。
ぞっとするほど美しく懐かしい、
好きだったメロディ。
くすんだ頁をめくるたびに込上げる、
思い出の匂い。
神経質な文字が並んだ、
貴女の残した古いノート。
今も貴女は壁の中に、
あの日に望んだそのままに。
今も私は君を愛し、
またそっと壁に耳をあてる。
可哀相な人へ
同情と冷笑を
麗しい人へ
私の魂の全てを
可哀相な人
私の愛が貴方に届きますように
私の同情が慈しみに変わりますように
私の冷笑が微笑みに変わりますように
麗しい人
私の魂が貴方のそばにいれますように
私の愛が永遠に届きますように
私の微笑みが常に向けていられますように
私に
可哀相な人を愛する心を
麗しい人を大事に出来る心を
全ての人に向けられる微笑を
どうか与えてください
私の眼差しに慈愛を
私の触れるものに愛が伝わりますように
私の微笑で救われる人がいますように
そんな力が私にあればいいのに
この手を可哀相な人に差し伸べても
可哀相な人は気が付きもしない
この愛を可哀相な人に降り注いでも
可哀相な人は拒絶する
この微笑を可哀相な人に向けても
可哀相な人は眼を向けてもくれない
私は可哀相な人を救えない
私はただ自分を曝け出すだけ
私はこんな人間なの・・・・
私はこんな人間なの・・・・
私も可哀相な人なのかもしれない
私も麗しい人になりたい
誰かに愛されたい
誰かを愛したい
全ての人は可哀相な人
全ての人は麗しい人
神の愛を求めて彷徨う魂
人間すべてが避けては通れない道
別れ
今まで共に過ごしてきた日々が
完全に思い出になる瞬間
楽しかったこと
辛かったこと
悲しかったこと
別れの時には
すべての出来事が
思い出される
一生会えなくなるわけじゃない
でも
毎日のように会っていた人が
自分の生活の一部だった人が
突然いなくなってしまう
この複雑な気持ちが
悲しみとなり
涙となる
別れは無意味ではない
人はそこから
強くなるものだと思うから…
この先
悲しみを背負って生きてもいい
思い出は無限に増やせばいい
新たな出会いを求め
歩き出せる明日があるのだから
川が流れる
時間がワタシの血が汗が涙が流れる
すべては流れる
もうあと戻りなんかできやしないさ
たとえば人間が作り出したあの恐ろしい
ワタシもアナタも家族恋人大切なトモダチも
みんなみんな一瞬にして飲み込んでしまう怪物が
この世界中の色をすべて失って
ただの黒と白の世界
いや黒も白も何もない世界にしたとしよう
それでもすべては前へ前へと流れていく
その流れつく場所はどこだろう
ワタシたちが辿り着くのは?
どんなに泣き叫んでも笑い転げても怒り狂っても悔やんでも
あの瞬間はもうやってくることはないんだ
だから後ろばかり見ていないで前を向いてごらん
胸を張れば今日の青に浮かぶ林檎の形をした白にだって
流れる時間を追って忙しく動く人間の足元に生きる小さな
命にだって気づくはずだ
だからもう後ろは気にしないで顔を上げて歌って踊ろう!
今を生きれば濁ったあの日だって生き返るんだ!
愛しい幼子を腕に抱き
至福と恍惚に包まれる
その生々しい感覚と感情が
目醒めと共に消え失せ
胸に焦燥が訪れた
時代が女を変えたのに
種族保持の本能は体内にあった
迷いを知り
揺さぶってくる
時が満ちている事を知らせる為に
チクタク チクタク
頭上では桜がいっぱいに咲いて
あたりを薄桃色に染め上げている
道行く人々は上ばかりを眺めて
誰もお前に気がつかないまま
満足げに帰ってゆく
だけど 僕はお前に気がついてしまった
華やかに咲いている桜並木のはずれで
小さくても健気に 黄色い花を咲かしているのに
一人ぼっちでさみしそうなお前に
桜は舞い散り 葉桜の緑があたりをみたすころ
お前は ひとりでがんばって綿毛を飛ばそうとしてる
それでも誰もお前に気がつかない
だけど 僕だけはお前に気がついてやる
いつだって どこに咲いていたって見つけてやる
お前を一人ぼっちにはしない
だから
安心して飛んでいけ
やがて
お前はうなづくように風に揺れて
空に翔けだしていった
くる くる くる くる
茶こしですくう 黒い石
トゲトゲしてて 光ってる
砕けてまわる 青い月
沁みてきては 苦しめる
全部はがれて しまったら
私はもう 逃げるだけ
落ちたところは 四角い世界
くる くる くる
まだ死なない
ネストが深すぎる
条件が多すぎる
イマジネーション
切り替えなくては
インスピレーション
ネストが深すぎる
このままでは
無限ループに陥ってしまう
早く心変わりしなくては
何を以って最適化
バグは歪んだ組み合わせに発生する
インクリメントできない
排他処理がうまくいかない
メモリを開放できない
君は好きなときに僕を呼び出す
処理が終わればお払い箱
君の飼ってるポインター
いつも僕の所在をつきとめる
僕はライブラリに入れられた
心変わりをしなければ
戻り値はいつも
ゼロ
一人きりで淋しいとき
私は空に落書きする
モデルのいない似顔絵と
誰にも言えない気持ちをかいて
そして最後に虹をかく
向こう側から誰かが来てくれるよう
私が歩いてゆけるよう
虹の橋を渡ってく
まだ見ぬあなたを求めて
私の落書き
雲と風が消していく
空が夕焼けに染まってく
ああ、雨の昼。
僕は傘がない、毛糸の帽子はもう水を吸っている。
この冬初めての重たい霙雪は、
今朝には雨に変わってしまった。
化学繊維でできた上着さえも、もう。
重たく湿っている。
駅へ、歩く。
雨の日は傘がいい。
さすのではなくて、眺めているのだ。
歩道橋の上、学童達の列を見下ろして。
色とりどりのパラソルだ。
星か、夢か考えては、
帽子の毛糸は益々水を吸い続けていた。
ホームの反対側には、君か。
身知らぬ君よ。
黒い服を着ている、君も傘がないのだろう。
髪が濡れている、凍えて。震えないように、
自分を抱くようにしているのだ、左腕で。
しかし、その視線は、
反対側、雨のこちらに居る僕の足元の方へ向いていた。
或いは、昔このホームに君の恋人が身を投げたのかもしれないな。
それで君は彼の遺骨でも探しているのか?
と。
黒いドレスが喪服のような悲しい顔の美人だった。
落ちる透明な、冷たい様子の雨粒よ。
赤錆びた、スチールのレールに当たり、
砕け、雨粒よ。
その一打ちごとに赤銅のレールは冷たさを増し、
頑なになるのか。
不動で在ることに満ちているかのように、
口を利かぬ悲しげなレールよ。
透き通る雨粒は、光を微かに放ち落ちてくる。
それぞれの色を放つ億の粒が在る。
透明の中に広がる色彩に、恍惚の眼差しの僕は
顔を上げまた君と視線を交わすが、
滑り込んだ鉄の塊に遮られた邂逅は、
永遠の中断を向かえ、
僕と君も、お互いの場所へと車両に乗り込んだ。
無表情な美人だ。
ああ、雨の昼。
線路沿いの景色は流れて行く。
雨に濡れる家屋。
人。
は灰色の今日だ。
行過ぎた工事現場の若者は泥に汚れ、白い息を吐き
強く光る目で僕を見つめていた。
雨粒を砕き進む列車。
打たれ車輪は啾啾と鳴き、蒸気を発する。
灰色の今日を、
踏みしめるように駆け抜く。オレンジの列車が。
悲しく写る線路沿いの雨情。
雨に染まれぬ悲しげな列車。
水滴は、音をたてず。
猛り走る列車の窓を這うて行く。
窓に映る僕の顔の上を這うように。
雨の昼が、過ぎるのだ。
キスをした後の 彼の顔を見るのは
ちょっとはずかしい
幸せの顔をしてるから
きっと わたしも そんな顔をしてるから
花咲けど
実ることなき
桜かな
何をしても何を見てもくだらない
「くだらない病」にかかってしまったようねあたし
「終わりの無い日常に生きる」あたし
あたしの棺桶は最初から決まってたってワケか
(くだらない病は死に至る病。くだらない病は詩に至る病)
ねえ見てよ。あの月の中の黒いカゲ
あれはウサぴょんちゃんじゃあ無いんだって
昔はそんなことで泣いてみたりもしたけど
どうせ全てがくだらないから
ピンクのエナメルのタイトのミニ
人工原色の輝きはいつも嘘ばかりついている
(くだらない病は治らないわ。だって
あたしの父さんと母さんもそれで死んだもの)
ねえ聞いてよ。1999年の大予言
あれは全部嘘。作りごとなんだって
昔はそんなことで泣いてみたりもしたけど
けど
原色の街。造花の街。光の街。
乱反射の今日。もうセピア色の昨日。
きっと全て大切で。とてもくだらないものがいっぱい
見上げればもう明日はそこまで来ている
「人間なんてギャグな生き物さ」
そう言うあなたの横顔はとても寂しげ。だから
あたしはあなたに何でもしてあげるの
昔はそんな風に人を愛してみたりもけど
「誰も解ってくれない」
二人でそんな風に泣いてみたりもしたけど