第15回詩人バトル Entry4
風が強いので
僕らは眠らないことにした
風が強いので
そうやって
木々のざわめきだけを聞いて
夜闇の深さに怯え
ここは隣近所とも街とも断ち切られた空間だということを感じ
横に座っている人、君だけが
今、現実にある世界だと、一瞬思い込んだ
風が強いので
僕らは眠らずに
孤独さのもたらした、ふたり分の温もりに感謝し
またその孤独さ自身に寂しさを覚え
涙した
風はもう止んだ
僕らは明けはじめた空を見ようと
外へ出て
寝不足の割に冴えている体に朝露の冷気を浴び
新世界との対面を果たした
綺麗な朝焼けの中
その時僕は泣いたかもしれない
はじめまして、新しい朝よ
はじめまして、新しい僕らよ