第19回詩人バトル Entry25
やまぬ風
やまれてならぬは大気の微動
誰が為にそよぐのか
誰とて知らぬ風祀り
風に散り
風にそよぐは梅の花弁
その花びらは微紅なりて
ゆく風に微香を乗せる
其の微紅なる風は春に吹く
風に舞い
風とそよぐは柳の葉
その薄葉の夜の舞いは
ゆく人の頬を撫で嬉々とする
悪戯なりける其の風は夏に吹く
風はゆく
止まる事無く彼方まで
ひたすらに
ただひたすらに生きるが命は
風の如く
風が奏で
風とそよぐは秋桜の色
その足元より虫々が
薄紅花弁に恋語る
想いを秘めし其の風は秋に吹く
風が呼び
風とそよぐは紅き烏瓜
その軽き身を枝に繋げ
振り落とされぬと懸命なる
命を削りし其の風は冬に吹く
風と戯れ
命を凌ぎし草花も
時の流れに戯れることもできず
ただ時がままに朽ちていくのみ