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第230回詩人バトル

エントリ作品作者文字数
1隆大くんについて思うこと日向さち477
2夜は踊るサヌキマオ246
3.りよ18




 


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詩人バトル読書会
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エントリ1  隆大くんについて思うこと    日向さち


三浦春馬くんの訃報を知った時
私の頭の中には伊藤隆大くんが思い浮かんだ
隆大くんは、春馬くんと同じく元子役の俳優さんで
自殺したとされている

隆大くんに関して最も印象に残っているのは「イヴ」という連続ドラマだ
主人公が精神科医で、彼は患者の小学生を演じていた
家族が観ているのを目にする程度だったのだが
私は、偶然、その少年が飛び降りて亡くなるシーンを観て
彼の放つ雰囲気に衝撃を受けた

まだインターネットが普及していない頃の作品だったせいもあり
今、検索しても、ほとんど情報が得られなくて
かといって、彼だけを目的に
テレビ局の配信サービスに登録するほどの熱量も持てず

隆大くんが亡くなった当時
次の仕事も決まっていて、意欲も見せていたというから
腑に落ちない気持ちでいたのだけど
コロナ禍になって
自殺願望についての情報に触れる機会が増え
そういうこともあり得るのだと理解できるようになってきて
でも、やっぱり
彼のことを思い出すと複雑な気持ちになる

お兄さんの話によると、自殺の原因は
周りの人たちのことを考えた彼なりの優しさ、だそうだが
私は、誰を傷つけようとも
自殺は絶対にしないと決めている





エントリ2  夜は踊る    サヌキマオ


知られていないことだが
夜は踊る
この世を薄く保った秩序という名のカーテンの向こうから
踊るキミの足音が聞こえる

晴れた夜には静謐の向こう
曇りの夜には反響の向こう
大雨の夜には水音の向こう
夜の息遣いが聞こえるか
独りで部屋にいて
非常階段を降りる誰かの靴音
独り街にいて
イヤホンで閉ざされた向こうの雑踏

夜は踊る
踊ることこそが夜と言い換えてもいい
(いや、良くないと夜に糺される)

我々の世界の外のステージに目を凝らせば
こちらを覗き返す目など
あるわけがなく
夜は踊っている
カーテンの下から覗くぼくの
頸が切り落とされる





エントリ3  .    りよ




ロックンロールな朝は弾けなかったの。