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第241回詩人バトル


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エントリ作品作者文字数
1モチベーション日向さち879




 


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エントリ1  モチベーション    日向さち


母がピアノの先生をやっていて
私たち兄妹は、幼い頃、よくピアノを弾いて遊んでいた
兄は特に教わるでもなく上達したらしいのに
私は母にも兄にも教わっても
なかなか兄みたいには弾けなくて
兄みたいに大きい手だったらなと思っていた
それで機嫌を損ねることもあったけれど
兄が連弾しようと言ってくれるだけで、すぐに笑顔になれた

兄は、目立つことなんか全然好きじゃなかったくせに
親の意向に沿ってキッズダンサーのオーディションを受けて
その流れで芸能事務所に所属した
その後、兄とピアノを弾く機会は、ほぼ無くなった

初めてライブを観に行った時
そこで踊っている兄は
ダンススクールにいた頃と違って洗練されて見えて
反対していた私も認めざるをえなかった
私は圧倒されてダンスをやめてしまい
その後に習いはじめたピアノも、すぐに飽きてやめた

数年後、高校生になった兄に
ファンに手を出したという噂が立ったことがあった
兄と同じグループの人に聞いて
そんなことをする奴じゃないでしょ、って言ってもらって
納得したつもりだったのだけど
私が、聞いた相手に片想いをしていたせいもあって
後から色々と考えてしまい、兄も本気だったのかなと
そう思った瞬間、潰れそうなくらい胸が締め付けられた
兄の方から誘うのは想像がつかないものの
断り切れないまま行動に移してしまったなら分かる気がして
到底、嫌いになれそうにないと思い知った

私は今、大学受験に向けて勉強に力を入れている
兄が高校を卒業したら芸能活動に専念すると言い出した時
反対していた親に、私が、それは身勝手だと諦めさせた
だから、というのが動機になったものの
元々、大学には行くつもりだったから
家族は労ってくれるけれど、好きでやっていると答えている
合間には兄たちのライブ映像なんかを観て
頑張ろうという気持ちにさせてもらうのもルーティンの一部だ

先日、ライブで演奏できるようになりたいと
兄がピアノの練習をしていた
昔みたいな無邪気さでは言えなかったけれど
よく連弾していた曲名を挙げて、弾いてほしいと頼んだら
そんな簡単な曲でいいの、と言って、アレンジを交えて弾いてくれた
相変わらず大きい手だと思った