第3回詩人バトル
poem7
私の怒りや憎しみが 赤や黒や金色の 大きな瀑布となって 雲の隙間に流れていくわ 明日死ぬといわれた君を見ていると 夕方を過ぎてもまだ鳴き止まない蝉の声に たまらなくなって 僕は外へ走りだした それでも病室の窓を開け そこから出てきて僕に縋り付いて 側にいて欲しいと君はいう 明日のことを話さなくちゃ 明後日のことも 明後日はもう 無いのに そんな顔をすると 君はやっぱりといった 懐からナイフを取り出して 喉に突き立てようとするのを止めると 君はそれを放って 背後から僕に支えられながら 空を見上げた そのまま夜明けまでずっと 抱きしめてやると 耳元で微かに君は呟く ほら 私の怒りや憎しみが 赤や黒や金色の 大きな瀑布となって 雲の隙間に流れていくわ ありがとう 私のこと忘れても いいからね けれど僕は 今も忘れない 空に漂う黄金の瀑布が 夜明けの空に吸い込まれ きらきらと輝いて雲の隙間から 射し込む光になっていつまでも 君と僕を 照らし続けていたこと
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