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詩人倶楽部

第4回詩人バトル
poem20

美について

作者 : 竹原 秀
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たとえば
歩き去って行く揺れる尻
来るはずもない祝福された明日を信じる心
消え入りそうな煙草
通り雨の後で柔らかな陽光に照らされるゴミ置き場
使う前のコンドームの先端の突起
発せられる前の言葉

あの夜
手首へあてた剃刀が
本気ではなかったと何故思えるのだろう

親殺しよりも子殺しが軽く扱われる理由は?

おれ自身の悲しみを超える
感傷はなく
過去の恋人たちを時折思い出してみても
おれに非はなかったとしか思えず
彼女たちの現在の幸福を祈り
いい気になって
悦に入るばかりだ

別れてしまえば
五秒後には
道を行くくびれた腰つきと性交している自分
を想像している
 
いや
別れ話の途中でも

生殖器の大きさを誉められることが
最大の悦び

おれの愛の本質

美は悲しみに宿っている
そしてそれは
おれとは関係ない






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