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詩人倶楽部

第6回詩人バトル
poem33

青ざめた春

作者 : せーじ
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精液とアルコールと怠惰と嫉妬の匂いのする部屋。
僕はそこにいる。だから、僕はここにいない

口の中でザラつく砂ジャリのような異物感。
後頭部を鈍器で割られたような頭痛。
耳の奥で飛び回る羽虫のような金属音。
そんな苦痛に僕は悶える。だから僕はなにも感じない。

夢を略奪された夢想家。だから、僕は何者でもない。

そう、僕はなにもかもわかってるんだ。

今朝、宛先人不明の手紙が届いた。
まるで的外れな、僕への励まし。
日本語でない、言葉の羅列。

ロックは死に、ジャズも死んだ。
生き残ったのは、太陽と空と愛を歌う、演歌。

僕は叫ぶような笑い声、をあげる。
まるで両腕をもがれたピアニストのように。

そう、僕はなにもかもわかっているんだ。






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