第26回体感バトル1000字小説部門結果

おめでとうございます!

今月のチャンピオン作品は、 とむOKさんの『octopus garden』です。 おめでとうございます。

エントリ作品作者得票
25octopus gardenとむOK6
11高校ダチョウヘビトンボ4
8写真竹田道哉3
3寂しい歌空蝉2
4石積み上げて日生藍香2
16温情忠 美希生2
20ほおずきジュースの午後日出野テルミ2
24電光石火沙風吟2
27古谷隆一2
1私とその恋人millet1
6夏の瞳田村タカユキ1
14腹話術松本 荵1
18狸な尻尾泉 利緒1
28フィクル ワンセルフ イン ザ ミラー沖 裕志1


感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……
掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。



推薦作品と感想

■octopus garden  とむOKさん
 
感想:とても楽しく読めました。今回は他にも推薦したかった作品が多かったのですが、私はこの作品の雰囲気が好きなので、こちらに投票させていただきました。
票者:このバトルへの参加作者


感想: ピックアップ。
 3  寂しい歌    空蝉
 もう一歩、やな。――夜はこつこつと更けていく、なんていいセンスなんだが。
 4  石積み上げて    日生藍香
 作品のオチとして面白いところに着地したな、と思う。結構。
 11  高校ダチョウ    ヘビトンボ
 若干面白いが、1000字ではとてもとても足りない。
 12  活字注意報!    嘉手納・璃魅改め絢神林檎
 どうしても注釈をつけないとしょうがない気持ちの弱さに気分を害された(笑)。堂々としてたらええやん。堂々と。もっと強い気持ちがほしい。
 14  腹話術    松本 荵
 自閉症予備軍のボヤきで終わると思ったらちゃんとした小説で読ませる。ただ、それぞれの登場人物を魅力的に書ける力量もありそうだし、1000字で終わらせるには勿体ないのでは無いだろうか。
 20  ほおずきジュースの午後    日出野テルミ
 やぁ、数少ない「作り話」に出会えたぞ。よかったよかった。
 色々なリアルに繋がるのだけれども、あえて「翅」という異質を持ってきたことで、現実の描写を回避しているように見える。世の中、似たような作品がないことは無いが、細かい心情の省略として「翅」を使うのなら、1000字小説ではアリなのかも。1000字だからこそかも。
 23  麻里    榎生 東
 文章はグダグダだが人間模様を書こうとしているところが気に入った。でも、この方も1000字向きじゃないんだな。もっと語彙が洗練されるといい。あーたは伸びる。
 24  電光石火    沙風吟
 上手いタイトルだ。や、このセンスは薄田泣菫に匹敵する。センスがいいし、見せ所もハッキリしている。もちっと文章で、居るものと要らないものを丁寧に整理できれば、Q常設でもいい勝負が出来ると思う。
 25  octopus garden    とむOK
 内容にしてこのタイトルはどうなんだ、とは思うがいいものを読ませていただきました。そうなんだよ。いろいろ考えちゃうんだよ。この作品の軽さといい、タコのなんでもない様子といい、これは面白く読みました。
 4、23、24、25が最終選考。なんだかんだいっても、作家は自分持ち味を生かす、自身によるバランス感覚が命だと思うので、今回はとむOKさんの作品で。次点は他3点。
 しかし、いいよなタコ。気さくだよなタコ。(M)
票者:その他のQBOOKS作者


感想: 本当は1000字プラスマイナス10字以内の作品に投票したかったのですが、残念ながら他に自分の好みに合う作品がありませんでした。
 字数は足りないものの、この作品のとぼけた雰囲気が気に入ったので一票入れます。
票者:このバトルへの参加作者


感想:『庶民の日常風景』『夢に宿る意思』『花』とこの作品でとても迷いました。
『庶民の日常風景』は翻訳もののホラーかファンタジー小説ばりの小気味よい一人称で、肩肘張ってる語り口が、ラストで十二分に生かされている上手さがすばらしい。語り口と作品の雰囲気の一致という点で、『花』も本当に良かったです。教会の牧師か神父を思わせる文章が作品の内容とマッチしていて、そういった意味でも両者はとても完成度が高いと思いました。『夢に宿る意思』には、世論と研究というSFではありふれつつあるテーマに言葉少なく家族へ向かわせる姿勢と「自分の物語を書く意思」の強さに好感を覚えました。
 『沖縄DNA』は漠然とした社会(世の中?)の説明から俺への集約がわからなくて、もっと長い文か視点を絞った書き方で読んでみたいと思いました。『寂しい歌』と『溶ける』は個人的に大変好みで、魅力的な一つか二つの文が作品の屋台骨を支えて光っていましたが、物足りなさを感じてしまいました。(でもなぜかロバジョンとサティが聴きたくなったなあ)
 『放浪少女』は2度目に読んだら、しみじみと描写の良さがいぶし銀のように光って見えました。

 と、素晴らしい作品が幾つもある中で『octopus garden』を選んだ理由は、文章の歯切れの良さと、とにかく蛸が気に入ったからです。蛸と飲み屋で無性に話したくなりました。機会があれば、ぜひ紹介して下さい。


票者:その他のQBOOKS作者


感想: とても読みやすく、また現実と空想の微妙に入り組んだ世界観が面白かった。要所、要所に笑える部分があった所なども短い作品といえ、飽きずに読めていけるところなどもよかった。最後のオチで現実世界との照らし合わしなどがあるところなども、ただのSF小説に終わらず何か読者に考えさせるものがあると思わせるし、全体的によくできた作品だと思いました。
票者:このバトルへの参加作者


感想:おもしろいです。
これいいです。
これにしましょう。

「octopus garden」
リンゴ・スターの歌でしたっけ。
票者:このバトルへの参加作者


■高校ダチョウ  ヘビトンボさん
 
感想:朝からすが低空飛行してるだけでもすごい怖いからダチョウが目の前にいたらもっと怖いでしょうね
票者:このバトルへの参加作者

感想:純粋に面白かった。
票者:このバトルへの参加作者


感想:単純にスゴク面白かったです。
バカげた設定なのに、説得力のある文章、ですね。

次点で、20の日出野テルミさんの完成度の高さと、14の松本荵さんの雰囲気を。
票者:その他のQBOOKS作者


感想: 好みの作品、ということで一票。どこか超然としてマイペースなダチョウが好きです。頓珍漢なダチョウ対策も素敵です。高校とダチョウ、かなりありえない、と思っていたのですが、うちの隣村でダチョウを飼っていると、この間友人に教えてもらいました。ダチョウ、案外身近かも。
票者:このバトルへの参加作者


■写真  竹田道哉さん
 
感想:飽きずに読ませる文章だったと思います。
今回の作品の中で一番1000字の長さを感じさせませんでした。
票者:このバトルへの参加作者

感想:青春の一ページって感じです。こういう読んでいて思わず笑顔がこぼれてきそうな話は大好きです。それにしても、孝志君ってなんかいいやつだよなあ・・・。
票者:このバトルへの参加作者


感想:何となく苦々しく感じる作品でしたが面白かったです
票者:このバトルへの参加作者


■寂しい歌  空蝉さん
 
感想:30を過ぎると若くもなければ年でもないし、精神的に立派な大人かといえばそうでもなく、中途半端な中年?男性の悲しく寂しい姿に共感しながらも、現状からの打破を心に誓わせるようなお話でした。
票者:このバトルへの参加作者


感想:>深夜に唄えば、なんだって名曲だ。
ここが最高に格好イイと思ったので投票します。
票者:このバトルへの参加作者


■石積み上げて  日生藍香さん
 
感想:これだ! と決め手に欠ける作品が多かったです。個人的に予想もしなかったオチを期待して読んでいるので、誰かそういう作品も書いて下さい。切実なお願いとして。
下記に上げる作品は比較的よかったものですが、もう少しアイディアをひとしぼりして欲しかったです。

ある夏の日(sea)……実は私もこの主人公と同じです。まったく犬の世話をしなかったのですが、その犬が死んでしまった時、妙に悲しかったことを思い出しました。やっぱりペットって「いる」だけで家族なんだなあ、と思いました。※ちなみにこの作品は一度票を入れようとしたのですが、個人的な感想となるため辞めました。でも「個人」としては本当にいい作品だと思います。

ほおずきジュースの午後(日出野テルミ)……前回の「遊蛾譚」が素晴らしい出来だったので期待したのですが、ちょっと残念です。主人公の「子供っぽい」ところの表現、世界観はよかったのですが、如何せんこれは中篇、せめて短編の冒頭として適当だと思います。ぜひ、もう少し幅を広げて長い作品にしてもらいたいと思います。

星河塔の殺人(諏訪)……作者付記に納得です。面白いミステリーってやっぱり長編になってしまうのですが、1000文字でミステリーは難し過ぎますよね。努力はすごいと思います。ただ…すいません、オチはわかりました。

さてさて、今回は日生藍香さんの「石積み上げて」を一票を送ります。
28ある作品の中で一番気持ちのいい作品でした。
最初から最後までまさに石を積み上げるように淡々と書かれた文章がよかった。オチも作品全体に流れるテーマに、一応の結論を出しているところもよかったと思います。
ただ少し言わせてもらいますと、主人公の死んだ理由や主人公がどんな少女だったかという話がほしかった。そうすれば最後のオチをぐっと魅力的なものに出来たと思います。まさにもうひとしぼりです。次回作に期待します。
票者:純粋読者


感想:小説の大きな役割りを果たしている作品と思います。
票者:このバトルへの参加作者


■温情  忠 美希生さん
 
感想:読んでいて嬉しくなってしまった。1000字でこんな文章も書けるんだと勉強になりました。
票者:このバトルへの参加作者

感想:最初はホラーなのかなって思ってしまいました。
終盤に差し掛かり、段々と良い話になっていきましたね。
思いやりって大事だなぁってしみじみ思いました。
主人公の誕生日は強ち悪いものじゃなかったのかなぁと。

票者:このバトルへの参加作者


■ほおずきジュースの午後  日出野テルミさん
 
感想: 子供から少年少女に変わる微妙な時期をとってもリリカルに描いていて大変素敵でした。それぞれが持つ羽の描写は目に浮かぶようでありとても印象に残りました。この話とーっても好きです。
票者:その他のQBOOKS作者


感想:今回は面白い作品がたくさんありました。
とにかく楽しく読めたのが8「写真」と9「庶民の日常の風景」、25「octopus garden」。
妙に味わい深かったのが5「溶ける」と27「花」。
微妙なバランス感覚が心地いい14「腹話術」。
でもそこから更に頭ひとつ抜きんでいると感じた、20「ほおずきジュースの午後」に投票します。
1000字で異世界を、自然にきれいに表現していて、もう少し続きを読んでみたい、という気分になりました。

票者:このバトルへの参加作者


■電光石火  沙風吟さん
 
感想:アイデアが面白かったです。タイトルはもっとカワイイ系の方がよかったのではと思いましたが、人のことは言えないので我慢します。
票者:このバトルへの参加作者


感想:とても読みやすい文章で、主人公の男性に素直に感情移入できるところが良かったです。
票者:純粋読者


■花  古谷隆一さん
 
感想:こういう文章、とても好きです。丁度ペットが亡くなったばかりで、沁みるものがありました。次回も期待しております。
票者:このバトルへの参加作者


感想:とてもよかったです。
票者:その他の作者


■私とその恋人  milletさん
 
感想:語り口調がとてもテンポよく、読みやすく、見る方を惹きつける感じでした。とてもすばらしい作品だと思います。
票者:純粋読者


■夏の瞳  田村タカユキさん
 
感想:他の作品と異なり、純粋さがあったと思います。
来月も期待しています。
票者:純粋読者


■腹話術  松本 荵さん
 
感想:この設定だけでもおもしろいのに、文章もしっかりしているから最後まで楽しんで読めました。桃色に染めているという終わり方の雰囲気も素敵です。宮崎あおいさんのイメージで読んで二度目の爆笑。
票者:このバトルへの参加作者


■狸な尻尾  泉 利緒さん
 
感想:いつも一緒にいるのに、何を考えているのかわからない相手、それが猫。
これが一般的な「猫」への印象で、猫を飼う人は多くがそれを分かった上で飼っている、らしいです。
主人公もきっとその一人なのでしょう。
>毎朝余裕の無い時を過ごす僕をあざ笑うかの様に、猫はテレビの時刻を気まぐれに隠す。
>呆れてるいるのか遊ばれてるのかは猫にしか分からない。
猫が何を考えているのか、それを考えることすらヒトの思い込み。
でも、嫌悪感はない。それどころか、どこかでそれを楽しんでいるようにさえ見えて、どこか微笑ましい。
ところが…
>今まで僕が知らなかっただけで実は毎日窓から見送っていたのだろうか?
>試しに名前を呼んでみたら、短い尻尾が左右に数回動いた。
>朝からなんだかちょっと特した気分になった。
こころのどこかで思い込みとわかっているのに、ちょっと得した気分になる、これがこの作品の味で、通り慣れた道で花を見つけるようなそんな、ささやかだけどいい気分を味わわせていただきました。
さて。
>テレビの今日の占いより、気まぐれ猫の短い尻尾の方が少しだけ幸せになれそうな気がした。
このラスト。
悩みませんでしたか?
「いい気持ち」が二重になっちゃう、少しだけラストがくどくなっている、かもしれません。
個人的には悪くはないと思うし、すごくよく分かるのですが、せっかくのいい作品です。
表現を変える、あるいは前文を変えるなどすると、もっとよいかも。
これからも頑張ってくださいね
票者:純粋読者


■フィクル ワンセルフ イン ザ ミラー  沖 裕志さん
 
感想:今回もまた、迷ってしまいました……
でも、今回は沖 裕志さんのフィクル ワンセルフ イン ザ ミラーにします。
1番心に残って元気付けられました。
元気付けられたといえば、27の「花」にも元気付けられました。
あと、26の「HEAVEN」もおもしろいと思いました。



日生藍香
票者:このバトルへの参加作者